メイフィールドの異端者〜少女ポージーと賢者の旅〜【大人の真面目なファンタジー】

僻地メイフィールドに生まれた少女ポージーは、生まれつき異端の思想を持っていた。

「誰がなんと言おうが世界は丸い。」

しかし、それを必死に証明しようとするポージーに大人達の態度は冷ややかだ。何故なら神話の時代より伝わる『聖典』にはこの世界は平らだと記されているからである。

そんな異端の頭脳を持つポージーが十歳になったある日のこと。彼女を一人の男が訪ねてくる。その男の名はロウ一人諸国を旅して回る初老の男。彼はこの世界に5人しかいないとされる賢者の一番弟子である。

それは不思議な出会い出会った。話すほどにロウは少女の不思議な思想に惹かれていく。そして彼は自らポージーの家庭教師を買って出ることになる――


物語は、群像劇の形を取っています。次々に登場する人物に視点が移り物語が進んで行きます。


主な登場人物達。


【賢者の一番弟子ロウ】異端児ポージーの噂を聞きつけて彼女の暮らすメイフィールド領へとやってきた初老の男。

【異端の娘ポージー】聖典による世界の姿に疑問を抱く異端児の少女。自ら星の動きを観測し大地は平面でなく球体だと言い張る。

【騎士団長の息子カシュウ】王の御前試合で弟に敗北した日、彼は友人のセバストから自分が団長の実の息子ではないことを知らされる。聖と邪の間で彼の心は揺れる。

【カシュウの弟フィヨルド】兄を騎士団から追い出し次期団長として隊務に没頭する。

【邪教のスパイ、欧陽とセバストの二人】騎士団にスパイとして潜入していたが、正体がバレてカシュウに逃走の手助けを求める。

【麗麗とテンジンの父娘】騎士団に追われていたカシュウを連れて砂漠を旅する商人。自らを聖邪にとらわれない自由の民と呼ぶ。


【フィヨルドの部下アイオン】騎士団員。フィヨルドに特別な感情を抱いている。独断行動の末、両足を失い瀕死の重症を負う。

【十二番の聖者ルナ】特別な力(命の交換)を持った孤児の少女。彼女がもたらす奇跡が認められ聖女の座を聖教会から与えられる。

【聖女の教育係ヨランダ】ルナの奇跡の発見者。内なる野心を秘め、ルナを聖女へと導く。
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