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28、公園で遊ぶ
しおりを挟む「おお、凄いですねアルバート様」
「へへ、大した事ないよ」
…………数日後、アルバート様が外で遊びたいというので公園に遊びにきている私達、流石にシャーリーやアレシアを毎日鍛えるわけには行かない、彼女達やこちらの都合があるから、合わない時もあるため、彼女達は今、いない、この場にいるのはセバスチャンさんとアルバート様、そして私だけだ。
アルバート様は公園の砂場で砂の城を立てている、水を使って固めた砂を城の形へと成形していく………結構な出来に感嘆の声をあげる私、彼は照れ隠しに鼻を擦る。
「「~ーーあッッッッ!!??」」
………そうしていると、バランスが悪かったのか、不意に一人でに崩れるお城、私とアルバート様は声をあげるが、無情にも砂の城はぐちゃぐちゃになってしまう。
「~ーーヒック………」
「~ーーだ、大丈夫ですよ!!、つ、次は私も手伝うので、さっきよりも大きくて立派な城を作りましょう!!!」
「ほ、ほんとか?」
「はい、頑張りましょう!!『式神召喚、十二天将、青龍!!!』……水!!」
『は、はい………』
「お、おい、式神まで出すのはやりすぎじゃないか?」
お城が崩れ、アルバート様が涙目になってしまう、私は直ちにお城の再建に全力を尽くす、後ろでセバスチャンさんが何か呟くが、私の耳には聞こえない。
「おお~!!、凄いなコヨミ!!!」
「いえいえ、大した事はしてないですよ」
今度はしっかりバランスも意識しながら、さっきよりも大きく、立派な城を作る私達、その立派さに賞賛の声をあげるハルバート様、謙遜する私。
「………二、三時間作業してたから少し疲れたろ?、アルバート様は俺が見てるから一息ついてこい」
「あ、ありがとうございます」
気づけば二、三時間ぶっ通しで作業をしていた事に気づく私、セバスチャンさんに労いの言葉をもらい、私は休憩がてらトイレへと移動する。
ーーーーーーーーーーーーー
「ふぅ~、すっきりした~」
トイレを済ませる私。
「よし、戻るか」
少し休憩したのでアルバート様の所へ戻る。
「なんかこの遊び飽きちゃったな~」
「ふふふ、そんな貴方達に新しい遊びを授けてあげましょう」
「誰?、お姉ちゃん?」
「迷える子羊を導くシスターです、さて、まずは円を描きます、そして下着姿の男同士で取っ組み合い、円の外に出されるか、足の裏以外が地面に着いた方が負けです!!」
「何それ?」
「な、なんで下着姿にならないといけないんだよ!!」
「そういうルールだからです」
………戻ろうとしたら、視界の端に男の子達に変な遊びを教えているシスターが目に入り、ついつい足を止めてしまう私。
「ふ、ふざけんなよ変態女が!!」
「逃げろ!!」
「あっちでバスケやろうぜ~」
「~ーーあ、こら待ちなさい!!」
男の子達は蜘蛛の子を散らすようにシスターから離れていく。
「よ、世の中にはいろんな人がいるんだな~…………?、あれ、円の中で下着姿の男が取っ組み合う………どっかで聞いたことあるような………?」
公園で遊んでいる子供にシスターが教えている変な遊びのルールになぜか聞き覚えを感じる私。
「クッッ、子供から染めていき、いずれガルシア国の国技とする計画が………」
「国技……あ、相撲か」
シスターは一人呟く、その呟きで思い出した私は一人で納得する。
「!!!、あ、貴女今何と言いましたか??!!」
「~ーーへ??!、あ、いや、その、さっき子供達に教えている遊び、相撲に似てるなぁ~………って」
「す、スモウを知っているんですか??!!………その目と髪………ま、まさかあなたスモウの国、ジパング出身なんじゃ…………」
「ま、まぁ一応……」
「ああ、主よこの出会いに感謝します」
………私の相撲という言葉でシスターの変なスイッチを押してしまったのか、今度は私がターゲットにされる。
「良いですよね、スモウ……半裸の男がくんず解れず……\\\\」
「う、うん、そ、そうだね………」
…………なんか私達の楽しみ方とは違うような気がする、彼女は頬を染めながら、私に熱く語り始める。
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