彼女が私TUEEEEEするためなら俺は悪魔にだって魂を売ろう
彼女は言った。この世界ってなんでこんなに面白くないんだろう。
彼女は言った。私、死のうと思うの。
彼女は言った。あーあ、異世界にでも行けたらもっと面白い事が待ってると思うんだけどな。
彼は思った。そんなわけがない。そこは地球なんかよりずっと危険で命なんて簡単に失うような世界で、快適さの欠片もなく、もし行けたとしても都合よく最強の能力に覚醒するなんてことはあり得ない。
彼は元々、異世界で勇者として戦っていた実績を持つからこそそれを知っていた。
だが、彼女にそれを打ち明ける事はなく。ついに彼女は自らの命を捨てた。
駅のホームから終電の電車と線路の間に身を投げ出した彼女を少年は見送ることしか出来なかった。今は何の力も持たない少年は、自信の無力さを思い知らされ、一番大切な人物を失った。はずだった。
世界は変わり、そこは人間と魔物が古くから争ってきた世界。
少年が元いた世界で、その魔法が時を経てもう一度発動した。異世界召喚魔法。別名、勇者召喚。
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