『悲壮』

E:s
 人気のない駅のホーム。一人電車を待つ、くたくたのスーツの男の上に広がる空は淀んだ鼠色に染まっている。

 男は色あせたベンチに座り、栄養ドリンクを片手に覇気のない瞳で向かいのホームを眺めていた。

「疲れたな……」

 男は疲労と眠気に負け目を閉じた。
24h.ポイント 0pt
0
小説 184,452 位 / 184,452件 現代文学 7,854 位 / 7,854件

処理中です...