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1巻
1-3
中距離の攻撃・牽制は、投擲スキルで何とかなるが、近接戦闘の手段がないので、ショートソードの訓練も始めた。
しかし、これが驚くほどダメダメであった。
試しに振ってみたら、勢いがつきすぎてショートソードが自分の足に刺さってしまったのだ。
パニックになり、すぐに刺さったショートソードを抜いて、エリクサーを飲んで治療したのは笑える話である。
だが、何とか剣術系のスキルを獲得するまで訓練は続けようと思う。
他にも、セーフエリアのギリギリを、気配察知系のスキルが獲得できるかもしれないという考えのもと、魔物に注意しながら走ったりした。ダッシュ・アンド・ストップを繰り返したり、飛んだり跳ねたりしたが……、特に効果は出ていない。
生活魔術については、タイムがlv1になると生活魔術もlv1になった。時間表示が変えられるようになり、『00:00』と変更した。
そして、赤字だったウォーターとファイアが通常の表示になった。
レベルが上がったことで、研修を終えた転生後もウォーターとファイアが使えるようになった、ということだろう。
何とか三ヶ月で生活魔術をlv4まで上げたい。生活魔術のクリアは、転生後の生活に絶対に必要な魔法だ!
鑑定はレベルを上げたいが、魔力量の関係で後回しにし、生活魔術を優先したいと考えた。生活魔術をlv4にしてから、鑑定をlv2まで上げるのが理想だ。
アイテムボックスは特に変化はない。回数なのか量なのか分からないので、川辺で大量の岩を収納したり、他の訓練中も小石の出し入れを繰り返したりしているが、成果はまだ出ていない。
今の訓練方法がベストなのかは判断のしようがない。
たぶん三ヶ月の研修期間では分からないだろう。だが、間違いなく結果は出ているのでこのまま一ヶ月は続けようと思う。
後でなんて馬鹿な行動であったと思うかもしれないが、続けるしかない!
第4話 研修三十日目
いつものように執務机の前に座り、モニターを確認すると、『三十一日(一ヶ月) 09:03』と、経過日数と時刻が表示された。
一ヶ月が三十日ということは、研修期間は九十日ということだろう。
名 前 :テンマ
種 族 :人族
レベル :1
性 別 :男
年 齢 :14歳
H P :56/56(UP!)
M P :368/368(UP!)
体 力 :59/59(UP!)
知 力 :72(UP!)
筋 力 :121(UP!)
素早さ :77(UP!)
器 用 :53(UP!)
運 :50
称 号 :
スキル :言語理解lv2、生活魔術lv3(UP!)、鑑定、アイテムボックスlv1(UP!)、投擲lv1(UP!)、魔力枯渇耐性lv1(UP!)、魔力回復lv1(UP!)、睡眠耐性lv1(UP!)、速読lv1(UP!)、魔力感知(NEW!)、剣術(NEW!)、集中(NEW!)、命中(NEW!)
相変わらずHPの上昇は少ない。さすがに自分を傷つけてHPを減らす勇気はない。何か方法があれば良いと思うが……。
MPは順調に増えているが、その分、MP枯渇→全回復に時間がかかるようになっている。
魔力回復スキルで多少は補えているが、一日十回が限界だ。今後はもっと時間がかかるだろう。
それ以外の能力値の伸びは予想通り。もっと効率的に増やせると良いのだが……。
生活魔術はlv3まで順調にレベルアップしている。
ウォーターとファイアがlv1になると生活魔術lv2になり、ブロウとホールがlv1になると生活魔術がlv3になった。ライトはすでにlv1なので、スリープがレベルアップすれば生活魔術も目標のlv4になる可能性が高い。
生活魔術がlv4になったら、次は鑑定のレベル上げに取りかかろう。
MP最大量が増えたことにより、魔法系スキルのレベルアップは効率が良くなるとの予想は間違っていなかった。
魔力量が増えた影響か、時々へその下の辺りに温かい何かを感じることがあった。魔力が減少すると感じることができなくなるが、たぶんこれが魔力の流れだと思う。
特に生活魔術のクリアを使うと、へその辺りから魔力が出て全身を覆うのが感じられる。魔力感知スキルが獲得できたから認識できるようになったのだろう。
魔力感知スキルを獲得するには魔力量がそれなりに必要で、魔法をたくさん使うことが条件になっているのではないかと推測している。
投擲スキルはlv1にアップし、更にスピードや精度が良くなった。
命中スキルも獲得できて、更に命中精度も良くなっている。最近はランニングしながらの投擲も練習している。何とか研修期間中にlv2まで上げたいものだ。
剣術スキルを獲得したときは感動した。
あれほど下手な剣の振りが、筋力が上がったことにより随分と改善していたのだ。剣術スキルを獲得すると更に剣の振りがさまになり、剣の扱い方も自然と理解できるようになった。
他の武器の訓練は諦めて、研修期間中に剣術をlv2まで上げるのが理想だ。
速読スキルがlv1になったのは間違いなく勉強の成果だろう。
集中スキルは勉強だけではなく、何事も集中して訓練をしているためだと思う。集中スキルは獲得したばかりだが、集中力が増して訓練の質が上がっていると感じている。
今後の方針を考えてみよう!
やはり種族レベルを上げるのはまだやめておこう。一ヶ月後にどうするか検討すれば良い。今はベースになる能力値を上昇させるのを優先しよう。
とりあえず現在の訓練は継続する。そして必要なスキルの獲得を目指そうと思う。
まだダンジョンには入らない。だが、セーフエリアを出て、戦闘の経験をしてみよう! 実戦の中で気付くこともあるだろうし、必要となるスキルもあるかもしれない。
それに、魔物を倒すことに慣れる必要がある。
生物を殺したことなど前世ではあまりない。血を見ることも映像の中がほとんどだ。ゲームではないので、殺すことに慣れなくてはいけない。
ついでに、解体などのスキルがあれば、獲得しておきたいところだ。『物資』に肉はなかったので、自分で魔物を倒して肉を獲らなくては。
また、料理系のスキルも欲しいと思う。転生先がどんな世界か分からないので、最低限の自炊はできたほうが良い。
あと、魔力操作スキルは必須だ。
図書室で読んだ本の中に魔法を覚えるにも、錬金術を覚えるにも、魔力操作スキルが必要と書いてあったのだ。
武術系スキルを使う場合に、身体強化スキルがあると非常に強くなれるらしいのだが、身体強化スキルにも、魔力操作スキルが必要と書いてあった。
魔法のある世界なのだから、魔力感知と魔力操作のスキルは重要なのだろう。
◇ ◇ ◇ ◇
今回は、魔力関連の検証を始める。
生活魔術を使い、MPがどれくらい減ると魔力を感知できなくなるか試してみるのだ。
そうして色々やってみた結果、MP300を切ると感知できなくなるのが分かった。
検証を終えたところで、魔力が感知できるようになるMP300以上に回復するまでいつもの訓練をして時間を潰す。
二時間半後、MP300以上になった。
すぐに魔力操作に挑戦する。方法は図書室で読んだ本を参考にする。
瞑想するように目を閉じて、へその下にある魔力に意識を集中。そして感知している魔力を意思の力で動かしてみる。
細かく左右や上下に動かす。
最初はほとんど動かせなかったが、やがてピクリと魔力が動いたのが感じられた。三十分ほど試した結果、ピクピクと動かすことができた。
予想以上に順調だ。たぶん集中スキルが良い働きをしているのと、研修特典のおかげだと思う。本にはここまでくるのに十日から一ヶ月かかると書いてあった。
この訓練を、これまでのメニューに組み込むことに決める。
◇ ◇ ◇ ◇
次は実戦だ!
というわけで、走ってセーフエリアの境界まで行く。
そして、セーフエリア内から魔物を探す。
境界に沿ってゆっくり走りながら魔物を探していると、すぐに小さな角のあるウサギを見つけた。十メートルほど先で草を食べている。
こちらに気付いた感じはない。近くに他の魔物がいないか、慎重に確認する。最初から複数を相手取る勇気はない。
ショートソードがすぐに抜けるか試してから、収納から小石を出す。
それからゆっくりと境界の光の膜を抜けると、ウサギはこちらに気付き、急に走ってくる。
予想以上のスピードに焦ったが、冷静に小石を投擲する。
ウサギは避けようともせず、真っ直ぐに向かってきた。うまく小石が頭に当たり、ウサギは脳震盪を起こしたようにふらつく。
俺はすぐに近寄り、首に向かってショートソードを振り下ろす。
簡単にウサギの首は切れた。だが、ショートソードは地面の深くまで突き刺さってしまった。
もしかして筋力が上昇したおかげなのだろうか?
そして、思っていたより嫌悪感は少ない。もちろん、血を見ると気持ち悪いと感じるが、吐くほどでもない。
倒したウサギをアイテムボックスに収納して、セーフエリアに戻る。
アイテムボックスを確認すると、『ホーンラビット』と表示されていた。肉は食べることが可能で、一般的な食材らしい。
その後も問題なく三匹のホーンラビットを狩った。
川辺に移動して、図書室で読んだ解体の内容を思い出しながら解体に挑戦する。
血抜きをして内臓を取り出したときは少し吐きそうになった。それでも我慢して作業を続け、見栄えは悪いが、魔石と肉と毛皮に分けることができた。
内臓と血は川にそのまま流した。
たぶん明日には跡形もなくなっているだろう……。
いずれにしても、何とか戦えることが分かった。昼の訓練では実戦も組み込むことにする。
第5話 研修六十日目
研修も六十日目だ。いつものようにモニターの前に座ってステータスを確認する。
名 前 :テンマ
種 族 :人族
レベル :1
性 別 :男
年 齢 :14歳
H P :69/69(UP!)
M P :905/905(UP!)
体 力 :67/67(UP!)
知 力 :93(UP!)
筋 力 :181(UP!)
素早さ :101(UP!)
器 用 :59(UP!)
運 :50
称 号 :
スキル :言語理解lv2、生活魔術lv4(UP!)、鑑定、アイテムボックスlv1、投擲lv2(UP!)、魔力枯渇耐性lv2(UP!)、魔力回復lv1、睡眠耐性lv2(UP!)、速読lv2(UP!)、魔力感知lv1(UP!)、剣術、集中lv1(UP!)、命中lv1(UP!)、記憶(NEW!)、魔力操作(NEW!)、高速思考(NEW!)、忍び足(NEW!)、気配察知(NEW!)、解体(NEW!)、精神耐性(NEW!)、毒耐性(NEW!)、麻痺耐性(NEW!)、暗視(NEW!)
HP最大値は、少しだけ上昇ペースが上がった。
というのも、十日ほど前、『物資』の中にあった毒薬を十倍に薄めて飲んでみると、体が少し熱くなり、十分でHPが1減少することが分かった。そんなわけで、次のことを試したのだ。
HP5になるまでその状態を維持し、解毒ポーションで毒状態を回復。HPが回復するとまた同じことを繰り返す、という感じである。
非常に効率が良いので、最初からこの方法を見つけていればと思うが、仕方ない。
なお、副産物として毒耐性スキルを獲得した。
これと同じ要領で、麻痺耐性スキルも獲得。麻痺薬を十倍に薄めて使うと、手足が軽く痺れる程度で済んだので、今では一日中軽麻痺状態で過ごしている。不思議なことに、状態異常のあるほうが、すべての訓練の効果が高く感じられた。
MP最大値は引き続き順調に上昇しているが、実は十日前からドーピングをしている。
MP枯渇→自然MP回復をすると、一回につき1・005倍にMP最大値が上昇しているのはすでに検証済みだが、魔力回復ポーションを使うと、1・002倍のMP最大値の上昇になってしまう。
しかし、それでも回復を早めるのを優先した。
この方法なら、回数を増やすことができるので、結果としてMP最大値の上昇が速くなったというわけだ。なお、普通の魔力回復ポーションはMP100回復、中級はMP500回復、上級はMP3000を一瞬で回復できる。
魔力回復ポーションを大量に飲むのは無理がある。そこは自然回復と併用することで、何とかした。
『物資』にある魔力回復ポーションの数に限りはあるが、毎日アイテムボックスにポーション類は移していたので数に余裕がある。
体力回復ポーションも利用しているので、お腹はいつもタプタプの状態だ。そんなわけで、食事はろくにしていない。
残り一ヶ月これが続くと思うとうんざりする。
他の能力値の上昇は、予想通りの結果である。
研修終了まで引き続き訓練を継続する。
生活魔術はlv4にアップしたが、これは予想外に苦労した。
一ヶ月前の予想では、スリープをlv1にすれば生活魔術もアップすると考えていた。しかし、スリープがlv1になっても生活魔術のレベルはアップせず、タイムとウォーター、ファイアがlv2になってやっと生活魔術がlv4にアップした。
生活魔術がlv4になったのは三日ほど前なので、まだ鑑定をアップできていない。何とか研修終了までに鑑定をlv2にしたいが、難しいと思う。
アイテムボックスもlv1からアップしない。一番利用しているはずなのに、なぜだかレベルアップしないのだ。
もしかしたらアイテムボックスと鑑定は、他のスキルよりレベルアップが難しいのかもしれない。
基本的に、魔力回復と剣術以外のスキルは、順調にレベルアップしている。
魔力回復がレベルアップしないのは、ドーピングをしているので仕方ないと思う。
剣術が一向にレベルアップしないのは才能がないのだろうか? 事前の設定で、素質は得意も不得意もなくしてもらったはずなのだが……。
となると、前世の影響があるのだろうか?
新たに獲得した記憶と高速思考のスキルは、勉強の効果だと思う。いや、もしかしたら高速思考は、戦闘などの実戦も影響があるかもしれないが、そう判断できるほどの根拠はない。
忍び足、気配察知、解体は間違いなく実戦の成果だろう。精神耐性は、戦闘や解体作業の成果とも考えられる。
暗視スキルは、それまで室内訓練場でしていた訓練を夜に外でやるようにしたら獲得したようだ。前世と違い、夜は本当に真っ暗になるので、スキルで少し見えるようになったといっても、二メートル先まで僅かに見えるだけである。
魔力操作スキルは、思ったより獲得に時間がかかった。
本には獲得するのに最低でも六ヶ月ぐらい必要とあった。だから訓練してから二十日程度で獲得できたのは上出来とは言えるのだが、体内魔力をすぐに動かせるようになったので、もっと早くスキルを獲得できると勘違いしてしまっていた。
魔力操作スキルを取得したのを認識したのは、魔力を全身に動かせるようになり、体の一部、自分の場合は手の先から魔力を出せるようになったからである。
◇ ◇ ◇ ◇
残り一ヶ月の訓練をどうするか考える。
ここまで来たら、種族レベルのレベルアップは必要ないと考えている。
そもそも種族レベルのレベルアップを助ける研修特典はないのだ。研修終了後にレベルアップすれば問題ない。
その分能力値は、ドーピングの助けを借りながらの訓練を続けようと思う。
魔法関係のレベルアップは、鑑定が最優先なのは間違いない。
研修特典でステータスを見ることができているが、転生後は使えなくなる。だからこそ、鑑定のレベルを上げておく必要があるのだ。
ただしそうすると、魔法取得にかける時間がなくなる。魔術スキルを獲得したいとも思うが、鑑定のほうが優先度は高い。
そして今のところ回復手段がないのも問題だ。本によると、回復系の魔法は聖魔術になり、獲得するのが難しいらしいし。
ちなみに、錬金スキルは比較的簡単に取得できるみたいだ。錬金術も魔力を使うようだが、魔法系のスキルほど必要ないらしい。
となれば、錬金スキルの取得を目指そうと思う。
料理スキルも欲しいが、ドーピングが加速してからは料理を食べる気がしない。料理スキル獲得には時間が思ったより必要で、研修中の獲得は断念した。
身体強化スキルは欲しいが、魔力操作スキルのレベルが上がらないとダメらしい。体内魔力を動かすだけではなく、体の一部に魔力を留めたり、魔力で体を覆ったりする必要があり、魔力操作のレベルアップが必須になる。
どうせ魔力操作は重要となるので、引き続き魔力操作の訓練は継続する。
暗視も夜外に出て必要性を感じたので、夜間訓練は外でやるようにする。
実戦も当然必要となる。
少し実戦に慣れた頃、不意にホーンラビットに背後から襲われた。突然、背中に衝撃を感じて前に倒れ、焦って立ち上がるとホーンラビットが向かってきた。
何とか避けて体勢を立て直し、その後にホーンラビットを倒すことができたが、油断が招いた危機だった。
更に、防具を装備していないことに今更気が付いた。致命的な失敗である。
その後は、防具を装備して行動するようになり、より慎重に警戒して行動するようになった。結果として、気配察知のスキルを獲得できたのだと思う。
現在は異世界定番のゴブリンを、三体までなら問題なく討伐できている。
第6話 研修九十一日目
いつものようにモニターの前に座り、いよいよ転生されるのを待つ。
モニターには、『二ヶ月(八十九日)23:50』と表示されている。もうすぐ三ヶ月の研修期間が終了するはずである。
間もなく転生させられる。そう考えると緊張する。
名 前 :テンマ
種 族 :人族
レベル :1
性 別 :男
年 齢 :14歳
H P :85/85(UP!)
M P :7350/7350(UP!)
体 力 :75/75(UP!)
知 力 :139(UP!)
筋 力 :247(UP!)
素早さ :123(UP!)
器 用 :78(UP!)
運 :50
称 号 :
スキル :言語理解lv2、生活魔術lv4、鑑定lv2(UP!)、アイテムボックスlv2(UP!)、投擲lv2、魔力枯渇耐性lv3(UP!)、魔力回復lv2(UP!)、睡眠耐性lv2、速読lv2、魔力感知lv2(UP!)、剣術lv1(UP!)、集中lv2(UP!)、命中lv2(UP!)、記憶lv1(UP!)、魔力操作lv1(UP!)、高速思考、忍び足、気配察知、解体、精神耐性lv1(UP!)、毒耐性lv2(UP!)、麻痺耐性lv2(UP!)、暗視lv1(UP!)、錬金(NEW!)
ドーピングの結果、MPはとんでもなく増えた。
MPが増えたことにより、鑑定をlv2までレベルアップすることができた。生活魔術はlv4と変わらないが、すべての生活魔法をlv2にレベルアップできた。
アイテムボックスも無事にlv2となり、他のスキルも比較的順調にレベルアップした。
錬金スキルも取得できたので、回復ポーションが作れるようになった。まだ品質は悪いが、他のポーション類も下級なら作製できる。
ポーションは回復の手段になるし、売ればお金を稼ぐことが可能だろう。
とりあえず、研修特典のあるlv2までスキルの多くがレベルアップできたのは上出来であろう。
ふと、研修開始からこれまでのことを思い返す。
失敗もあったが、致命的な失敗はなかったと思う。この研修システムをここまで活用できる者が他にいるだろうか?
もしかして、もっと良い活用法があるのかもしれないが、これほどの努力をして、まさか転生してすぐに死んでしまうことはないだろう……と思いたい。
最初に素質を選択しなかったので、ゲームだとバランス型の育成になった。転生先の詳細が分からないのだから、バランス型が最善だ……と思いたい。
物理や魔法の特化型にした場合、攻撃を外したときは最悪だ……と思いたい。
しかし、これが驚くほどダメダメであった。
試しに振ってみたら、勢いがつきすぎてショートソードが自分の足に刺さってしまったのだ。
パニックになり、すぐに刺さったショートソードを抜いて、エリクサーを飲んで治療したのは笑える話である。
だが、何とか剣術系のスキルを獲得するまで訓練は続けようと思う。
他にも、セーフエリアのギリギリを、気配察知系のスキルが獲得できるかもしれないという考えのもと、魔物に注意しながら走ったりした。ダッシュ・アンド・ストップを繰り返したり、飛んだり跳ねたりしたが……、特に効果は出ていない。
生活魔術については、タイムがlv1になると生活魔術もlv1になった。時間表示が変えられるようになり、『00:00』と変更した。
そして、赤字だったウォーターとファイアが通常の表示になった。
レベルが上がったことで、研修を終えた転生後もウォーターとファイアが使えるようになった、ということだろう。
何とか三ヶ月で生活魔術をlv4まで上げたい。生活魔術のクリアは、転生後の生活に絶対に必要な魔法だ!
鑑定はレベルを上げたいが、魔力量の関係で後回しにし、生活魔術を優先したいと考えた。生活魔術をlv4にしてから、鑑定をlv2まで上げるのが理想だ。
アイテムボックスは特に変化はない。回数なのか量なのか分からないので、川辺で大量の岩を収納したり、他の訓練中も小石の出し入れを繰り返したりしているが、成果はまだ出ていない。
今の訓練方法がベストなのかは判断のしようがない。
たぶん三ヶ月の研修期間では分からないだろう。だが、間違いなく結果は出ているのでこのまま一ヶ月は続けようと思う。
後でなんて馬鹿な行動であったと思うかもしれないが、続けるしかない!
第4話 研修三十日目
いつものように執務机の前に座り、モニターを確認すると、『三十一日(一ヶ月) 09:03』と、経過日数と時刻が表示された。
一ヶ月が三十日ということは、研修期間は九十日ということだろう。
名 前 :テンマ
種 族 :人族
レベル :1
性 別 :男
年 齢 :14歳
H P :56/56(UP!)
M P :368/368(UP!)
体 力 :59/59(UP!)
知 力 :72(UP!)
筋 力 :121(UP!)
素早さ :77(UP!)
器 用 :53(UP!)
運 :50
称 号 :
スキル :言語理解lv2、生活魔術lv3(UP!)、鑑定、アイテムボックスlv1(UP!)、投擲lv1(UP!)、魔力枯渇耐性lv1(UP!)、魔力回復lv1(UP!)、睡眠耐性lv1(UP!)、速読lv1(UP!)、魔力感知(NEW!)、剣術(NEW!)、集中(NEW!)、命中(NEW!)
相変わらずHPの上昇は少ない。さすがに自分を傷つけてHPを減らす勇気はない。何か方法があれば良いと思うが……。
MPは順調に増えているが、その分、MP枯渇→全回復に時間がかかるようになっている。
魔力回復スキルで多少は補えているが、一日十回が限界だ。今後はもっと時間がかかるだろう。
それ以外の能力値の伸びは予想通り。もっと効率的に増やせると良いのだが……。
生活魔術はlv3まで順調にレベルアップしている。
ウォーターとファイアがlv1になると生活魔術lv2になり、ブロウとホールがlv1になると生活魔術がlv3になった。ライトはすでにlv1なので、スリープがレベルアップすれば生活魔術も目標のlv4になる可能性が高い。
生活魔術がlv4になったら、次は鑑定のレベル上げに取りかかろう。
MP最大量が増えたことにより、魔法系スキルのレベルアップは効率が良くなるとの予想は間違っていなかった。
魔力量が増えた影響か、時々へその下の辺りに温かい何かを感じることがあった。魔力が減少すると感じることができなくなるが、たぶんこれが魔力の流れだと思う。
特に生活魔術のクリアを使うと、へその辺りから魔力が出て全身を覆うのが感じられる。魔力感知スキルが獲得できたから認識できるようになったのだろう。
魔力感知スキルを獲得するには魔力量がそれなりに必要で、魔法をたくさん使うことが条件になっているのではないかと推測している。
投擲スキルはlv1にアップし、更にスピードや精度が良くなった。
命中スキルも獲得できて、更に命中精度も良くなっている。最近はランニングしながらの投擲も練習している。何とか研修期間中にlv2まで上げたいものだ。
剣術スキルを獲得したときは感動した。
あれほど下手な剣の振りが、筋力が上がったことにより随分と改善していたのだ。剣術スキルを獲得すると更に剣の振りがさまになり、剣の扱い方も自然と理解できるようになった。
他の武器の訓練は諦めて、研修期間中に剣術をlv2まで上げるのが理想だ。
速読スキルがlv1になったのは間違いなく勉強の成果だろう。
集中スキルは勉強だけではなく、何事も集中して訓練をしているためだと思う。集中スキルは獲得したばかりだが、集中力が増して訓練の質が上がっていると感じている。
今後の方針を考えてみよう!
やはり種族レベルを上げるのはまだやめておこう。一ヶ月後にどうするか検討すれば良い。今はベースになる能力値を上昇させるのを優先しよう。
とりあえず現在の訓練は継続する。そして必要なスキルの獲得を目指そうと思う。
まだダンジョンには入らない。だが、セーフエリアを出て、戦闘の経験をしてみよう! 実戦の中で気付くこともあるだろうし、必要となるスキルもあるかもしれない。
それに、魔物を倒すことに慣れる必要がある。
生物を殺したことなど前世ではあまりない。血を見ることも映像の中がほとんどだ。ゲームではないので、殺すことに慣れなくてはいけない。
ついでに、解体などのスキルがあれば、獲得しておきたいところだ。『物資』に肉はなかったので、自分で魔物を倒して肉を獲らなくては。
また、料理系のスキルも欲しいと思う。転生先がどんな世界か分からないので、最低限の自炊はできたほうが良い。
あと、魔力操作スキルは必須だ。
図書室で読んだ本の中に魔法を覚えるにも、錬金術を覚えるにも、魔力操作スキルが必要と書いてあったのだ。
武術系スキルを使う場合に、身体強化スキルがあると非常に強くなれるらしいのだが、身体強化スキルにも、魔力操作スキルが必要と書いてあった。
魔法のある世界なのだから、魔力感知と魔力操作のスキルは重要なのだろう。
◇ ◇ ◇ ◇
今回は、魔力関連の検証を始める。
生活魔術を使い、MPがどれくらい減ると魔力を感知できなくなるか試してみるのだ。
そうして色々やってみた結果、MP300を切ると感知できなくなるのが分かった。
検証を終えたところで、魔力が感知できるようになるMP300以上に回復するまでいつもの訓練をして時間を潰す。
二時間半後、MP300以上になった。
すぐに魔力操作に挑戦する。方法は図書室で読んだ本を参考にする。
瞑想するように目を閉じて、へその下にある魔力に意識を集中。そして感知している魔力を意思の力で動かしてみる。
細かく左右や上下に動かす。
最初はほとんど動かせなかったが、やがてピクリと魔力が動いたのが感じられた。三十分ほど試した結果、ピクピクと動かすことができた。
予想以上に順調だ。たぶん集中スキルが良い働きをしているのと、研修特典のおかげだと思う。本にはここまでくるのに十日から一ヶ月かかると書いてあった。
この訓練を、これまでのメニューに組み込むことに決める。
◇ ◇ ◇ ◇
次は実戦だ!
というわけで、走ってセーフエリアの境界まで行く。
そして、セーフエリア内から魔物を探す。
境界に沿ってゆっくり走りながら魔物を探していると、すぐに小さな角のあるウサギを見つけた。十メートルほど先で草を食べている。
こちらに気付いた感じはない。近くに他の魔物がいないか、慎重に確認する。最初から複数を相手取る勇気はない。
ショートソードがすぐに抜けるか試してから、収納から小石を出す。
それからゆっくりと境界の光の膜を抜けると、ウサギはこちらに気付き、急に走ってくる。
予想以上のスピードに焦ったが、冷静に小石を投擲する。
ウサギは避けようともせず、真っ直ぐに向かってきた。うまく小石が頭に当たり、ウサギは脳震盪を起こしたようにふらつく。
俺はすぐに近寄り、首に向かってショートソードを振り下ろす。
簡単にウサギの首は切れた。だが、ショートソードは地面の深くまで突き刺さってしまった。
もしかして筋力が上昇したおかげなのだろうか?
そして、思っていたより嫌悪感は少ない。もちろん、血を見ると気持ち悪いと感じるが、吐くほどでもない。
倒したウサギをアイテムボックスに収納して、セーフエリアに戻る。
アイテムボックスを確認すると、『ホーンラビット』と表示されていた。肉は食べることが可能で、一般的な食材らしい。
その後も問題なく三匹のホーンラビットを狩った。
川辺に移動して、図書室で読んだ解体の内容を思い出しながら解体に挑戦する。
血抜きをして内臓を取り出したときは少し吐きそうになった。それでも我慢して作業を続け、見栄えは悪いが、魔石と肉と毛皮に分けることができた。
内臓と血は川にそのまま流した。
たぶん明日には跡形もなくなっているだろう……。
いずれにしても、何とか戦えることが分かった。昼の訓練では実戦も組み込むことにする。
第5話 研修六十日目
研修も六十日目だ。いつものようにモニターの前に座ってステータスを確認する。
名 前 :テンマ
種 族 :人族
レベル :1
性 別 :男
年 齢 :14歳
H P :69/69(UP!)
M P :905/905(UP!)
体 力 :67/67(UP!)
知 力 :93(UP!)
筋 力 :181(UP!)
素早さ :101(UP!)
器 用 :59(UP!)
運 :50
称 号 :
スキル :言語理解lv2、生活魔術lv4(UP!)、鑑定、アイテムボックスlv1、投擲lv2(UP!)、魔力枯渇耐性lv2(UP!)、魔力回復lv1、睡眠耐性lv2(UP!)、速読lv2(UP!)、魔力感知lv1(UP!)、剣術、集中lv1(UP!)、命中lv1(UP!)、記憶(NEW!)、魔力操作(NEW!)、高速思考(NEW!)、忍び足(NEW!)、気配察知(NEW!)、解体(NEW!)、精神耐性(NEW!)、毒耐性(NEW!)、麻痺耐性(NEW!)、暗視(NEW!)
HP最大値は、少しだけ上昇ペースが上がった。
というのも、十日ほど前、『物資』の中にあった毒薬を十倍に薄めて飲んでみると、体が少し熱くなり、十分でHPが1減少することが分かった。そんなわけで、次のことを試したのだ。
HP5になるまでその状態を維持し、解毒ポーションで毒状態を回復。HPが回復するとまた同じことを繰り返す、という感じである。
非常に効率が良いので、最初からこの方法を見つけていればと思うが、仕方ない。
なお、副産物として毒耐性スキルを獲得した。
これと同じ要領で、麻痺耐性スキルも獲得。麻痺薬を十倍に薄めて使うと、手足が軽く痺れる程度で済んだので、今では一日中軽麻痺状態で過ごしている。不思議なことに、状態異常のあるほうが、すべての訓練の効果が高く感じられた。
MP最大値は引き続き順調に上昇しているが、実は十日前からドーピングをしている。
MP枯渇→自然MP回復をすると、一回につき1・005倍にMP最大値が上昇しているのはすでに検証済みだが、魔力回復ポーションを使うと、1・002倍のMP最大値の上昇になってしまう。
しかし、それでも回復を早めるのを優先した。
この方法なら、回数を増やすことができるので、結果としてMP最大値の上昇が速くなったというわけだ。なお、普通の魔力回復ポーションはMP100回復、中級はMP500回復、上級はMP3000を一瞬で回復できる。
魔力回復ポーションを大量に飲むのは無理がある。そこは自然回復と併用することで、何とかした。
『物資』にある魔力回復ポーションの数に限りはあるが、毎日アイテムボックスにポーション類は移していたので数に余裕がある。
体力回復ポーションも利用しているので、お腹はいつもタプタプの状態だ。そんなわけで、食事はろくにしていない。
残り一ヶ月これが続くと思うとうんざりする。
他の能力値の上昇は、予想通りの結果である。
研修終了まで引き続き訓練を継続する。
生活魔術はlv4にアップしたが、これは予想外に苦労した。
一ヶ月前の予想では、スリープをlv1にすれば生活魔術もアップすると考えていた。しかし、スリープがlv1になっても生活魔術のレベルはアップせず、タイムとウォーター、ファイアがlv2になってやっと生活魔術がlv4にアップした。
生活魔術がlv4になったのは三日ほど前なので、まだ鑑定をアップできていない。何とか研修終了までに鑑定をlv2にしたいが、難しいと思う。
アイテムボックスもlv1からアップしない。一番利用しているはずなのに、なぜだかレベルアップしないのだ。
もしかしたらアイテムボックスと鑑定は、他のスキルよりレベルアップが難しいのかもしれない。
基本的に、魔力回復と剣術以外のスキルは、順調にレベルアップしている。
魔力回復がレベルアップしないのは、ドーピングをしているので仕方ないと思う。
剣術が一向にレベルアップしないのは才能がないのだろうか? 事前の設定で、素質は得意も不得意もなくしてもらったはずなのだが……。
となると、前世の影響があるのだろうか?
新たに獲得した記憶と高速思考のスキルは、勉強の効果だと思う。いや、もしかしたら高速思考は、戦闘などの実戦も影響があるかもしれないが、そう判断できるほどの根拠はない。
忍び足、気配察知、解体は間違いなく実戦の成果だろう。精神耐性は、戦闘や解体作業の成果とも考えられる。
暗視スキルは、それまで室内訓練場でしていた訓練を夜に外でやるようにしたら獲得したようだ。前世と違い、夜は本当に真っ暗になるので、スキルで少し見えるようになったといっても、二メートル先まで僅かに見えるだけである。
魔力操作スキルは、思ったより獲得に時間がかかった。
本には獲得するのに最低でも六ヶ月ぐらい必要とあった。だから訓練してから二十日程度で獲得できたのは上出来とは言えるのだが、体内魔力をすぐに動かせるようになったので、もっと早くスキルを獲得できると勘違いしてしまっていた。
魔力操作スキルを取得したのを認識したのは、魔力を全身に動かせるようになり、体の一部、自分の場合は手の先から魔力を出せるようになったからである。
◇ ◇ ◇ ◇
残り一ヶ月の訓練をどうするか考える。
ここまで来たら、種族レベルのレベルアップは必要ないと考えている。
そもそも種族レベルのレベルアップを助ける研修特典はないのだ。研修終了後にレベルアップすれば問題ない。
その分能力値は、ドーピングの助けを借りながらの訓練を続けようと思う。
魔法関係のレベルアップは、鑑定が最優先なのは間違いない。
研修特典でステータスを見ることができているが、転生後は使えなくなる。だからこそ、鑑定のレベルを上げておく必要があるのだ。
ただしそうすると、魔法取得にかける時間がなくなる。魔術スキルを獲得したいとも思うが、鑑定のほうが優先度は高い。
そして今のところ回復手段がないのも問題だ。本によると、回復系の魔法は聖魔術になり、獲得するのが難しいらしいし。
ちなみに、錬金スキルは比較的簡単に取得できるみたいだ。錬金術も魔力を使うようだが、魔法系のスキルほど必要ないらしい。
となれば、錬金スキルの取得を目指そうと思う。
料理スキルも欲しいが、ドーピングが加速してからは料理を食べる気がしない。料理スキル獲得には時間が思ったより必要で、研修中の獲得は断念した。
身体強化スキルは欲しいが、魔力操作スキルのレベルが上がらないとダメらしい。体内魔力を動かすだけではなく、体の一部に魔力を留めたり、魔力で体を覆ったりする必要があり、魔力操作のレベルアップが必須になる。
どうせ魔力操作は重要となるので、引き続き魔力操作の訓練は継続する。
暗視も夜外に出て必要性を感じたので、夜間訓練は外でやるようにする。
実戦も当然必要となる。
少し実戦に慣れた頃、不意にホーンラビットに背後から襲われた。突然、背中に衝撃を感じて前に倒れ、焦って立ち上がるとホーンラビットが向かってきた。
何とか避けて体勢を立て直し、その後にホーンラビットを倒すことができたが、油断が招いた危機だった。
更に、防具を装備していないことに今更気が付いた。致命的な失敗である。
その後は、防具を装備して行動するようになり、より慎重に警戒して行動するようになった。結果として、気配察知のスキルを獲得できたのだと思う。
現在は異世界定番のゴブリンを、三体までなら問題なく討伐できている。
第6話 研修九十一日目
いつものようにモニターの前に座り、いよいよ転生されるのを待つ。
モニターには、『二ヶ月(八十九日)23:50』と表示されている。もうすぐ三ヶ月の研修期間が終了するはずである。
間もなく転生させられる。そう考えると緊張する。
名 前 :テンマ
種 族 :人族
レベル :1
性 別 :男
年 齢 :14歳
H P :85/85(UP!)
M P :7350/7350(UP!)
体 力 :75/75(UP!)
知 力 :139(UP!)
筋 力 :247(UP!)
素早さ :123(UP!)
器 用 :78(UP!)
運 :50
称 号 :
スキル :言語理解lv2、生活魔術lv4、鑑定lv2(UP!)、アイテムボックスlv2(UP!)、投擲lv2、魔力枯渇耐性lv3(UP!)、魔力回復lv2(UP!)、睡眠耐性lv2、速読lv2、魔力感知lv2(UP!)、剣術lv1(UP!)、集中lv2(UP!)、命中lv2(UP!)、記憶lv1(UP!)、魔力操作lv1(UP!)、高速思考、忍び足、気配察知、解体、精神耐性lv1(UP!)、毒耐性lv2(UP!)、麻痺耐性lv2(UP!)、暗視lv1(UP!)、錬金(NEW!)
ドーピングの結果、MPはとんでもなく増えた。
MPが増えたことにより、鑑定をlv2までレベルアップすることができた。生活魔術はlv4と変わらないが、すべての生活魔法をlv2にレベルアップできた。
アイテムボックスも無事にlv2となり、他のスキルも比較的順調にレベルアップした。
錬金スキルも取得できたので、回復ポーションが作れるようになった。まだ品質は悪いが、他のポーション類も下級なら作製できる。
ポーションは回復の手段になるし、売ればお金を稼ぐことが可能だろう。
とりあえず、研修特典のあるlv2までスキルの多くがレベルアップできたのは上出来であろう。
ふと、研修開始からこれまでのことを思い返す。
失敗もあったが、致命的な失敗はなかったと思う。この研修システムをここまで活用できる者が他にいるだろうか?
もしかして、もっと良い活用法があるのかもしれないが、これほどの努力をして、まさか転生してすぐに死んでしまうことはないだろう……と思いたい。
最初に素質を選択しなかったので、ゲームだとバランス型の育成になった。転生先の詳細が分からないのだから、バランス型が最善だ……と思いたい。
物理や魔法の特化型にした場合、攻撃を外したときは最悪だ……と思いたい。
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