死ぬために生きる聖女は護衛騎士を解任したい
つい100年ほど前から、この国だけじゃなく、隣国も、その向こう側の国も、皆一様に春が来なくなった。
何らかの理由で神の怒りに触れ、四季が上手く回らなくなり、小さな国から次々に萎えていったのだ。
あまりに恐ろしい出来事に人々は震えた。
そんな折に、各地で体に花のかたちをしたあざが出た女達がいた。最初にその法則性に気付いた人が賢明だったおかげで、その女が特殊なちからを使えば春を呼べることが分かったのだ。
各地で花の女たちは聖女だと祭り上げられたけれど、春を呼ぶという行為は身体に物凄い負担をかけるようで、充分な休息もとらず次々と祈りを捧げた女たちはどの国でも見る間に死んでいった。
そういう状況なので、聖花と呼ばれる女は、ある意味非常に厄介な存在なのだ。
「そんな女の護衛をしてくれなんて、簡単に言えないわ」
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