古書店の精霊

月咲やまな

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番外編

斎藤早紀の独白

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 こんなページを開くなんて、アナタは随分変わった人ね。
 あれかしら、推理小説の最後で、犯人の独白を読みたいタイプ?ドラマの最後にある、崖の側で長々と主人公の推理と犯人の心境を語るシーンを必ず見ておきたい、そんな人のようね。
 …… まぁいいわ、話してあげる。
 どうせ最後まで聞きやしないでしょうけど…… いいわ。くっだらない人生だったなって自分でもわかってるから、どうせ途中で飽きるわよ。

 それでもってんなら、話してあげましょうか——

       ◇

 私の人生は生まれた瞬間から終わっていた。
 何故かって?
 そんなのどうせ言い過ぎでしょって思うわよね。でもね、そう思うにはちゃんと根拠があるの。
 全ては全て『斎藤早苗さいとうさなえ』の妹として生まれてしまったからよ。

 あの女ねえさんは全てを持っていた。

 美しい容姿、賢い頭、両親の愛情——そんな奴は、ドラマだと大概性格が悪かったりするけど、残念ながら姉さんは聖女の様に優しくって完璧だった。出来の悪い妹の私にも優しくって、いつも味方をしてくれて、ホントムカつくくらいに『いい女』だったの。

 そんなモンが姉とか、正直地獄だ。

 誰も私を見てくれない、愛してくれない。誰かと一緒に居ても、付き合っても、二言目には『お前の姉ちゃんすげぇよな、紹介して』ばっかだった。
 何をしても、何をやっても、何でもかんでもすぐに全てが、姉、姉、姉!とつながっていく。

 そんな環境に嫌気がさして、私は高校を卒業後すぐに家を出た。地頭の悪い私じゃまともな仕事も出来ないし、結局は夜の世界に。でも、ここでも爪弾き。頭や容姿が良くないと、ここだって充分過ぎる程に厳しい世界だった。それでも必死に噛り付いた。家になど帰りたくない、絶対に嫌だ、あんな女の側で、比べられるだけの人生なんて真っ平御免だったから。


 姉さんは大学を出て、看護師に。
 私は売れない下っ端のホステスに。
 接点の無い生活はそれなりに幸せだった。付き合う男が全部クズで、すぐヒモに転落する奴だったり、浮気性だったり、暴力的でも…… 『実家に居た時よりは』と何度も自分へ言い聞かせて、『コレが幸せなんだ』って思い込んでいた。

       ◇

『今度ね、結婚する事になったの。式には早紀ちゃんにも来て欲しいわ』

 姉さんから久しぶりに電話がきたと思ったら内容がコレで、私はすぐに返事が出来なかった。
 自分が電話に出た場所は、狭くて汚い室内だった。ベットには浮気性で将来性の無いヒモ男が転がり、財布の中身はさっきソイツに殆ど取られてすっからかんだ。そんな私に…… 『幸せの御裾分けよ』とでも言いたげな柔らかな姉の声が耳に刺さる。
『何で、番号知ってんの?教えて無いよね?』
 参加の有無なんかより、こっちが大事だった。
 関わりたく無いってのに、何故⁈
 どうしてアンタは私を放っておいてくれないの?
『早紀ちゃんの同級生の人が教えてくれたのよ』
 それを聞き、友人なんか作らなければよかったと後悔した。数少ない友人までもがあの女の味方なのかと、全てを悪い方に受け止めた。
『行かない。ってか、仕事あるし。時間無いから行けないし』
『そうなの?早紀ちゃんに会ってみたいって人が沢山いるのに…… 』
『…… 姉さんの知り合いが会いたいって。何?まさか医者とか?』
『うん。看護師さんとか、検査技師の人とか色々いるよ。婚活中だって人ばかりだから、もしかしたら良い出会いがあるかもよー?ふふっ』
 楽しそうにそう言われ、楽観主義でもある姉の声色にすっかりその気になり始めてしまった。本当にそうなるかもって思わせる力が、姉の声にはある。悪気の無い言葉の数々に踊らされて、今まで何度も何度も後悔したってのに…… また私は、自分から沼にハマりに行ってしまった。

 医者と結婚出来たら、“私は本当の幸せな女”になれるって、思ってしまったのだ。

 数ヶ月後——飛び切りのお洒落をして、早苗の妹として参加した姉の結婚式。
『コレじゃ無い』
『ガッカリだよ、似てねぇな』
『姉の結婚式ってわかってる?その格好、場違いだし』
 数多くの視線が雄弁にそう語る。

 結局医者と結婚したのは姉だけで、私は…… 元の位置に戻っただけの一日だった。

       ◇

 数年後、姉夫婦の間に“柊華”という名の子供が生まれ、叔母という立ち位置に私は置かれた。
 嫌な響きだ、『アンタはもうおばさんになったんだ』って、姉に叩きつけられた気がした。
 気持ちが焦る、年齢を感じる、何故私は姉の様にはなれないの?毎日毎日男共に媚び売って、好きでもないお酒を飲んで、必死に稼いでも男に殆ど持っていかれて…… 挙句は借金まで押し付けられて——テンプレ的落ちぶれっぷりに、ホント笑える。

 もう流石に限界を感じてきた。どんな事があろうが『実家にいた時よりはマシ』なんて言い訳も、もう通じない。追い込まれ、何が正解なのかわからない。
『家族でしょ?いつでも遊びに来て』
 そう言って、姉が実家に置いていた鍵を勝手に盗んだ。
 医者と看護師の家だし、金目の物が多いはず…… 。
 盗んだってバレないわ。
 バレてもどうせ、妹だしと許すはず。
 どうせ…… あの女はそういう女だ。

 二人の仕事中。
 鍵を使って私は堂々と姉夫婦の家へ窃盗に入った。
 新築の一軒家は玄関に入るなり幸せが滲み出ていた。結婚式のウェルカムボードが靴箱の上に飾られ、花瓶には瑞々しい花が飾られ、ほのかに香る薔薇の香りが心地よくて、反吐がでる。

 居間に入り、私は無遠慮に室内を物色し始めた。テレビ、ソファー、飾り棚…… よくある居間にあるべき家具と共に、ベビーベットが隅の方に置かれている。ベットの下にはオムツの袋が詰まっていて、タオルやガーゼのハンカチ、おくるみなども置かれており、『此処には子供がいるの』と告げていた。
 金にならないそれらを無視して、別の部屋へと移動する。
 居間にある物はどれもこれも全て、価値がありそうな物は大き過ぎて運べそうにないからだ。何かあるとしたら、姉の私室。ブランド物が好きな訳じゃないあの女の私物なんか期待は出来ないが、それでも私は駄目元で部屋を探した。

 開けるなり、医学書の類が並ぶ本棚が目に入り、うんざりする。男の部屋かって感じだ。でも残り香で姉の部屋だとわかってしまう。そんな自分が気持ち悪くって仕方ない。
 この部屋にベットは無い。きっとそれは主寝室にあるんだろう。
『仲がおよろしいようで…… ははっ』
 卑屈な笑みを浮かべながら、本棚の中や、飾り棚、サイドボードの中身を漁る。高価な品なんて化粧品くらいな物で、アクセサリーだとかは数点だ。それらは売っても二束三文にしかならないだろう。いっそ家や土地の権利書とかは売ったり出来ないだろうか。出来るかどうかな知らないけど、駄目元で、あったら持って行こう。んなもんがありそうな場所といえば…… 机の中?
 お勉強が好きな姉の部屋には、当然の様に大きな机もあったので、それらの引き出しの中を物色してみる。ノートや書類、大事そうな物は何も…… ん?

『…… 育児ノート?』

 いつもの私だったら絶対にスルーしている類の物だったのだが、ヘソクリの一枚や二枚でも入っていないかと考えて、それを手に取る。
 だが…… 開いた瞬間ちょっと後悔した。
『うわ、細か!』
 柊華が生まれた初日から、オムツを替えた時間、授乳をしたタイミングが時間単位で細かく書かれている。その日の体温や体重、沐浴の様子など、真面目な姉らしい管理っぷりだった。

“とうかちゃん可愛い、生まれてくれてありがとう”
“やっと目が開いた。君はお父さん似かなぁ?成長が楽しみ!”

『…… キモッ!本気で書いてんだから、タチ悪いわ!』
 毎日毎日短い感想が締めとして書かれていて気持ち悪い。
 全身にさぶいぼが出て、こんなもんはもう見たくないって思った。どこまでもお綺麗で、優しくって、つくづくこの早苗あねって生き物が嫌になる。

 読まずにパラパラと最後まで捲る。
 お金、お金…… もういっそのこと小銭でもいいから、何でもいいから金!
『ん?』
 一年分を記入出来る様になっている育児ノートが不自然に途中から真っ白になった。ページはまだ、何ヶ月分も残っている。あの姉に限って、書くのに飽きたとか絶対にあり得ない。
 経験から私は『これ、何かあったんだ…… 』と呟いた。

       ◇

 ちゃーんと調べたら、出るわ出るわ…… “姉の秘密”を人生で初めて、私は握った。
 あのバカ、自分達の誤診で子供を殺しちゃったぽくって、別荘にその遺体を隠すなんて事をしていたのだ。
 生まれ持った才能故に順調に、些細な挫折どころか軽い失敗すら経験した事の無かった二人の人間が、人生終了レベルの失態を前にして動揺したんだって、私は勝手に推測している。

 医療の仕事をしつつ、別荘で柊華の遺体を管理し続ける姿は正直怖かった。脅す事も出来ないレベルで猟奇じみていたからだ。今脅せば、こっちも殺されそうなくらい、二人の様子が異常だった。目の下にクマをつくった姉の必死な姿を見ていて…… 気分が良かったから、コイツらに何かしようとか、そんなふうな考えは沸き起こってこなかった。

 やっと不幸になった!死体の隠蔽とか、私より下じゃん!あはははっ!いい気味よ。

 そう思ってしばらく様子を伺っていたら、姉は何処かから“柊華ちゃん”を手に入れてきた。
 私は探偵じゃないから、経緯まではわからない。わからないけど、あの女がまた『砂上の幸せ』を手に入れた事だけは理解出来た。
 過去から逃げる様に遠い街へと引っ越して、姉夫婦は個人で小児科の医院を始めた。家には何でか“柊華ちゃん”が居て、子育てと医療に勤しむ真面目で評判のいい若夫婦に戻るとか…… 。

 ——んなもん、早く壊してあげないと。

 姉妹でしょ?アンタもドン底まで堕ちましょうよ。
 私だけだなんて、

『姉さん、話があるの。大事な話よ、すごく、すごーく大事な話』
 別荘で隠し撮りをした写真を片手に、姉さんに声をかける。
 真っ青な顔をしたあの女ねえさんの顔を真正面から見る事が出来て、私は初めて『あぁ、生まれて良かった』と心から思えた。

       ◇

 金ズルを手に入れて、私は姉夫婦のお金で豪遊し、彼女達は質素な生活をしながら私へと貢ぎ続ける日々が始まった。
 幸せだったわ、本当に。
 他人から搾取されてきた私が、やっと搾取する側になれたんですもん。でもね、私は無茶な要求はしなかったわ。金の成る木を一気に枯らす様な真似をするなんて馬鹿だもん。延々と養ってもらえる、ギリギリの大金を振り込ませ続ける事にしたの。

 賢い自分に酔いしれて、姉の不幸を体感し続けられる素晴らしき日々は、十七年も続いた。

 『もう無理…… 自首するわ』
 姉さんがそう言って、突然終わりが目の前に現れた。
 んなの許せる?無理よ、許さない。ずっと私に貢げばいいのよ、アンタは。
 だけど、姉は有言実行タイプの女だって知ってる私は、説得だなんて無駄な事はしなかった。

 …… コイツらの保険金、いくらだったかなぁ。

 顔を伏せ、さめざめと泣き続ける姉さんの横で、私はそんな事を考えていた。ゴミを始末するんだったら、事故に見せないと。
 あー面倒くさっ。

       ◇

 ——狭い部屋に一人。

 何でか私は今、独居房って場所に詰め込まれている。他の受刑者とは一緒に生活出来ないと判断されての事らしいが…… 私が何をしたって言うんだか。人を殺したから?んなもん間接的に、でしょ?刺し殺した訳でもないんだしやり過ぎだ。

 それにしても……私が殺人犯だなんて、マジウケる。

 上手くやったのに。証拠は無かった筈よ?誰も見ていなかった!なのに…… 警察は『これが証拠だ』って言って事情聴取の時点で、大量の証言、通帳のコピー、姉さんと私の会話の録音、車のブレーキに細工をしていた時の写真までもを提示してきた。

『嘘よ!デタラメ、んなの合成でしょ⁈』

 証拠を前にしても、私はそう叫んで逃げようとした。だってんだもん、写真があるって目の前に出されたって信じられるはずがない。でも、格好や場所、全てが事実と一致していて、反論なんかしても、ただの苦しい言い訳にしかならなかった。
『…… 誰が撮ってたっていうの?』
『それは言えない。だが…… これらが真実である事は確実だ』
 完璧過ぎる大量の証拠を前に、私は姉夫婦を事故と見せかけて殺害した罪と脅迫罪で逮捕され、弁護士も私を守りきれぬまま裁判が最速で進み、今はこの通り刑務所の中だ。

 これからの刑期が何十年とか、もうそんな事どうでもいい。ひとまず私は生きてるわ、その点だけまだ、姉さんに勝っている。
「ふふふ…… 死んじゃった人にはわかんないだろうなぁ、この優越感」
 体育座りをしながら、ぼそっと呟く。
 心は穏やかで、『この先は税金で喰っていってやるわ、あはは!』って考えていたら、ちょっと楽しくなってきたくらいだ。姉さん達から無自覚にやられた行為に傷付けられ続けたあの日々と比べれば、今は天国よ。

 誰も私を傷付けない。これ以上はもう、何も奪えないもの。

「くっくっく…… 」
 楽しくって笑っていたら、一通の手紙が届けられた。
 差出人の部分には、弁護士だった男の名前が書かれている。もう私とは無関係になった存在からの手紙を不思議に思いながら開封し、中を見た。刑務官の手でチェック済みの内容の筈なのに…… 、中には悍ましい単語が血文字で書かれている。

 お前は死ね。無価値だ。消えてしまえ。姉の方が生き残るべきだったな——

「な…… 何、これ!何で?こ、こんなもん送りつけてるとか、ふざけんなぁ!」
 何枚も何枚も、呪いみたいに罵詈雑言の書かれた文章を見て、私はそれを床に叩きつけた。
「無価値なんかじゃない、姉さんの方こそ居なくなるべきだったのよ。アイツだって、柊華を殺したじゃない!赤ん坊を誘拐までして、何幸せ気取ってんのよ!死ぬべきだったの!要らないの!死ね、死んじゃえ、消えろぉぉっ!」
 死んだ姉に、殺した姉夫婦に対しての恨みつらみが胸の奥から湧き出てきて、目の前が真っ暗になった気がした。

 全ての不幸はアイツのせい、私が不幸なのも、あの女のせい!

 落ち着いていた気持ちが、一通の手紙のせいで一気に掻き毟られ、心を、脳を抉られる。切れ味の悪いナイフで刺されたみたいな気持ち悪さが全身を覆う。
 いやだ、こんな気持ちのままなんか耐えられない。

 死んだのよ?もうあの女はいないの!
 なのに何で、何でまた私は——こんな気持ちに縛られないといけないの?

 床に散らばる手紙から距離を取って、窓の方へと後ずさる。こんな物には近づいてはいけない。本能的にそうとわかる。なのに、なのに…… 書かれていた血文字が、ずるりと音をたてて紙から這い出てきた。

『死ね』『死ね』『無価値な者は消えろ』

 それらがゆっくりと動き、私へ襲いかかってくる。
 こんなもん幻覚だ!紙に書かれた字が動く訳無いじゃん。
 そうわかっているのに、自覚しても消えてくれない。
 血文字がじわじわと私へ近づき、追い詰め、囁きかける。

『死ねば…… 楽になるよ?』
『逃げちゃえばいいじゃないか——』

 甘美な色を持って、その声が耳に入る。
「…… あぁ、そうか。そうね……あはは——」

 この先の事を、私は知らない。

       ◇

 斎藤早紀、享年四十二歳。
 彼女は自らの首を手で締めた状態で発見された。独居房の中には便が何枚も散らばっており、何をきっかけに彼女がそんな死に方を選んだかは謎のままだ。

 その遺体は本人が希望した書類が見つかった為、医学の発達の為にと、監察医の育成に役立てられる事となった。残っていた財産は全て、姪である九十九柊華へと譲られる事になり、彼女の件は全て、淡々と片付けられるていく。
 どこまでが本当に本人の希望であったのかを確かめる術が無い為、何もかもが

「…… ちょっとやり方が生温かったですね。私も随分と温厚になったものです」
 切り刻まれていく遺体の側でそんな声が聞こえたという、大学での噂はすぐに忘れらていく。

 柊華がこれらの事実を知る事は、一生無い。


【終わり】
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みんなの感想(1件)

はるか
2022.05.04 はるか

とても面白かったです!
とても楽しい時間をありがとうございました!!(●︎´▽︎`●︎)

月咲やまな
2022.05.06 月咲やまな

 温かな感想ありがとうございます!
 楽しい時間を提供出来た事、嬉しく思います(*ノωノ)。

解除
1 / 5

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