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結局、お父様が行く事により、お姉様もビトイも渋々だけれど帰ってくれた様だった。
ビトイはどうしてもわたしに謝りたい、関係をやり直したいと訴えていて「アザレアに誠実でいたいから」と、お姉様とのあのシーンも、お姉様の様に否定はせずに認めている様だった。
お姉様はお姉様で、ビトイに無理やりされたのだと言い出し、ビトイもそれを否定しなかったんだそう。
(誠実でいたいって何なの。それに、お姉様は自分から手を回していたくせに、よく言うわ)
お姉様の事を考えるのも嫌になり、頭から追い払う様に首を横に振る。
「信じられない! やり直したいなんて馬鹿じゃないのか! もう絶対にあんな事はしないだなんて、あんな事は一度だってあっちゃいけない事なんだよ! 大体、長い間、マーニャが好きだったんだろ? それなのに、これからはアザレアを悲しませないだなんて、誰がそんな話を信じるんだよ!」
「グード、アザレアの前でくらい落ち着きなさい」
2人を帰らせた後、お兄様とお父様がわたしとお母様がいる談話室に来てくれて、メイドにリラックス効果のある、お茶を入れてもらってから、家族会議が始まった。
今日はわたしは学園を休む事にし、お兄様も昨日の内に仕事を休む事を伝えていた。
「すみません」
顔立ちや髪色、瞳といい、お父様似のお兄様は、お母様に謝った後、眉を寄せてわたしを見る。
「だから、あいつは駄目だと言ったのに…!」
「ごめんなさい」
「グード、アザレアを責めないで。ビトイとの婚約を決めたのは私達よ」
お母様はテーブルをはさんだ向かい側に座っている、お兄様を軽く睨んだ後、隣に座る、わたしに言う。
「あなたの婚約者はもっと早くに他の人に変更すべきだったわ。本当にごめんなさい」
「違うのお母様。わたしが彼を好きだったから、だから…、ビトイが良いって駄々をこねたんです!」
お父様とお母様もビトイの気持ちには薄々気が付いていたから、婚約の解消を何度か言ってくれていたし、お兄様ははっきりとビトイには忠告、わたしには「あの男はやめろ」と何度も言い続けてくれていた。
いつか、いつか、と思い続けて、昨日の出来事で、やっと、いつかなんて来ない事がわかった。
(本当にわたしは馬鹿だった)
「でも、もう終わりにします。すぐには忘れられなくても、いつか思い出にできる日がくると思うから…」
涙が出そうになったけれど、楽しいことを思い浮かべて、何とかこらえた。
(この痛みを覚えておこう。そうすればきっと、ビトイを許そうだなんて思う、わたしはいないはず。そして、お姉様の事も…)
「婚約破棄はビトイが認めずともノーマン伯爵に認めてもらえば出来るはずだ。けれど、あんな風にやって来たという事は、ノーマン伯爵が婚約破棄を認めていないのかもしれないな」
「でも、謝ってきたんでしょう?」
お兄様が苛立った様子で聞くと、お父様は眉間のシワを深くして答える。
「謝ったから許せ、かもしれないな」
「そんな…! 子供の喧嘩じゃないんですよ!」
「わかってるよ。だけど、ノーマン伯爵は本当は嫌なんだろう。浮気したのは悪いが、相手は姉、しかも一度きり。許してくれが本音かもしれん」
お父様はため息を吐いた後、わたしに微笑みかけてくる。
「アザレア、婚約を破棄する覚悟はできたんだな?」
「もちろんです」
「では、今からノーマン家に行ってくる」
お父様が立ち上がろうとした時だった。
「クボン侯爵閣下! 今すぐ旦那様に確認してまいりますので、もう少しお待ちいただけませんか!」
執事の叫び声が聞こえた。
クボン侯爵は、お義兄さまのお父様で、お姉様にしてみれば義理の父親に当たる方だった。
お父様達の表情に緊張が走るのがわかった。
「呑気に待っている時間はない! おい、ミノン伯爵、いるんだろう! 出てこい!」
エントランスホールで叫んでいるようだけれど、談話室は1階にありエントランスホールの近くにあるので、クボン侯爵の声がはっきりと聞こえた。
「くそっ! 親が出てきたか」
お兄様が小さく呟くと、お父様と同時に立ち上がる。
「俺も行きます」
「付いてくるのは良いが、相手は侯爵だ。喧嘩を売るような真似はするなよ」
「わかってます。俺だって社会に出てるんですから」
お兄様が頷いたのを確認すると、お父様は部屋を出て行き、お兄様も後を追った。
「お父様、お兄様…」
「心配しなくても大丈夫よ、マーニャは悪いけれど、あなたは悪くないんだから」
そう言って、私を抱き寄せてくれた、お母様の体が震えているのがわかった。
(お姉様の件で、親として責任を取れだなんて言われたらどうしよう…。まさか、命を奪ったりなんかしないわよね?)
考えるだけで恐ろしくなって、わたしもお母様を抱きしめ返す。
静まり返っているからか、お父様達の会話が聞こえてきた。
「この度はわたくし共の娘が申し訳ない事を…」
「夫が怪我で入院中に浮気とはな。まあ、この件に関しては、マーニャを自由にさせた、レイジも良くはない。それに、貴公の娘であるアザレア嬢も被害者かもしれん。ただ、そんな事になるまで放置していた、アザレア嬢にも非がないとは言えん。だから、責任をとってもらう」
「責任…、ですか?」
お父様が聞き返すと、クボン侯爵は言った。
「レイジとマーニャを離婚させるわけにはいかん。まだ新婚で、50日も経っていない。レイジは侯爵家から出たが、私の息子である事は皆、知っている。たった50日で嫁に浮気されたなどと、世間に知られたくない」
「そ、それはわかりますが、アザレアに責任を取らせるとは…?」
「アザレア嬢とビトイという男の婚約破棄が他に知れ渡れば、何があったか調べようとする人間が出てくるだろう。そうなった時に困るのでな」
(ちょっと待って…。それって――)
「浮気男と婚約関係を続けてくれ。レイジ達にも夫婦関係を続けさせ、修復不可能なら離婚させる。その時にアザレア嬢も婚約破棄をすれば良い」
「お待ちください! それはっ!」
お父様とお兄様の声が揃った。
「アザレア嬢には気の毒とは思うが、あんな男をとっとと切り捨てなかった責任もある。もちろん、それはアザレア嬢だけの責任ではないがな」
「そんな…っ」
お母様は声を上げた後に、わたしの体をはなすと、止める暇もなく部屋から出ていく。
「クボン侯爵閣下。娘はすでに十分に傷付いており、反省しております。どうか、婚約破棄だけでもお許しください!」
お母様の声が聞こえて、わたしも立ち上がって談話室を出た。
すると、エントランスホールで、お母様がクボン侯爵の前で額を床に付けて、お願いしてくれているのが見えた。
(わたしのせいで――っ)
急いでわたしも、お母様の横で同じように額を付けてお願いする。
「お願いします。今、婚約破棄をしなければ、彼はまた、わたしを使って姉に近付こうとするはずです! わたしが悪かった事は十分に承知しております。ですが、勝手なお願いとは存じますが、婚約破棄だけはお許しください…!」
お父様とお兄様もわたしとお母様の横で、同じ様に頭を下げてくれた。
(まさか、お父様達にこんな事をさせるだなんて――)
泣いてはいけないとわかっているのに、涙が溢れてきた。
しばらくの沈黙の後、大きなため息が頭上から振ってきた。
そして、「わかったから、頭を上げてくれ」という困った様な声が聞こえ、わたし達はゆっくりと頭を上げる。
「私だってそこまで鬼じゃない。ただ、クボン侯爵家の名が少しでも傷付くのが嫌なだけだ。大体、婚約破棄なんかしたら、アザレア嬢だって結婚できなくなるかもしれないんだぞ」
(相手が悪いとはいえ、婚約破棄になったわたしをもらってくれる人は、わたしと同年代では、ほぼいないでしょうから、その事も心配してくださったのね…)
クボン侯爵は気難しそうな顔をもっと歪めた後に、言葉を続ける。
「わかった。婚約破棄に関しては好きにすればいい。そのかわり、2つ程、条件がある」
そう言われたところで、クボン侯爵は言葉を区切り、お父様に言う。
「貴公の家は、客に立ち話をさせるのか?」
その言葉を聞いたお父様は、慌てて、立ち上がり、メイドにクボン侯爵を応接室に案内する様に叫んだ。
ビトイはどうしてもわたしに謝りたい、関係をやり直したいと訴えていて「アザレアに誠実でいたいから」と、お姉様とのあのシーンも、お姉様の様に否定はせずに認めている様だった。
お姉様はお姉様で、ビトイに無理やりされたのだと言い出し、ビトイもそれを否定しなかったんだそう。
(誠実でいたいって何なの。それに、お姉様は自分から手を回していたくせに、よく言うわ)
お姉様の事を考えるのも嫌になり、頭から追い払う様に首を横に振る。
「信じられない! やり直したいなんて馬鹿じゃないのか! もう絶対にあんな事はしないだなんて、あんな事は一度だってあっちゃいけない事なんだよ! 大体、長い間、マーニャが好きだったんだろ? それなのに、これからはアザレアを悲しませないだなんて、誰がそんな話を信じるんだよ!」
「グード、アザレアの前でくらい落ち着きなさい」
2人を帰らせた後、お兄様とお父様がわたしとお母様がいる談話室に来てくれて、メイドにリラックス効果のある、お茶を入れてもらってから、家族会議が始まった。
今日はわたしは学園を休む事にし、お兄様も昨日の内に仕事を休む事を伝えていた。
「すみません」
顔立ちや髪色、瞳といい、お父様似のお兄様は、お母様に謝った後、眉を寄せてわたしを見る。
「だから、あいつは駄目だと言ったのに…!」
「ごめんなさい」
「グード、アザレアを責めないで。ビトイとの婚約を決めたのは私達よ」
お母様はテーブルをはさんだ向かい側に座っている、お兄様を軽く睨んだ後、隣に座る、わたしに言う。
「あなたの婚約者はもっと早くに他の人に変更すべきだったわ。本当にごめんなさい」
「違うのお母様。わたしが彼を好きだったから、だから…、ビトイが良いって駄々をこねたんです!」
お父様とお母様もビトイの気持ちには薄々気が付いていたから、婚約の解消を何度か言ってくれていたし、お兄様ははっきりとビトイには忠告、わたしには「あの男はやめろ」と何度も言い続けてくれていた。
いつか、いつか、と思い続けて、昨日の出来事で、やっと、いつかなんて来ない事がわかった。
(本当にわたしは馬鹿だった)
「でも、もう終わりにします。すぐには忘れられなくても、いつか思い出にできる日がくると思うから…」
涙が出そうになったけれど、楽しいことを思い浮かべて、何とかこらえた。
(この痛みを覚えておこう。そうすればきっと、ビトイを許そうだなんて思う、わたしはいないはず。そして、お姉様の事も…)
「婚約破棄はビトイが認めずともノーマン伯爵に認めてもらえば出来るはずだ。けれど、あんな風にやって来たという事は、ノーマン伯爵が婚約破棄を認めていないのかもしれないな」
「でも、謝ってきたんでしょう?」
お兄様が苛立った様子で聞くと、お父様は眉間のシワを深くして答える。
「謝ったから許せ、かもしれないな」
「そんな…! 子供の喧嘩じゃないんですよ!」
「わかってるよ。だけど、ノーマン伯爵は本当は嫌なんだろう。浮気したのは悪いが、相手は姉、しかも一度きり。許してくれが本音かもしれん」
お父様はため息を吐いた後、わたしに微笑みかけてくる。
「アザレア、婚約を破棄する覚悟はできたんだな?」
「もちろんです」
「では、今からノーマン家に行ってくる」
お父様が立ち上がろうとした時だった。
「クボン侯爵閣下! 今すぐ旦那様に確認してまいりますので、もう少しお待ちいただけませんか!」
執事の叫び声が聞こえた。
クボン侯爵は、お義兄さまのお父様で、お姉様にしてみれば義理の父親に当たる方だった。
お父様達の表情に緊張が走るのがわかった。
「呑気に待っている時間はない! おい、ミノン伯爵、いるんだろう! 出てこい!」
エントランスホールで叫んでいるようだけれど、談話室は1階にありエントランスホールの近くにあるので、クボン侯爵の声がはっきりと聞こえた。
「くそっ! 親が出てきたか」
お兄様が小さく呟くと、お父様と同時に立ち上がる。
「俺も行きます」
「付いてくるのは良いが、相手は侯爵だ。喧嘩を売るような真似はするなよ」
「わかってます。俺だって社会に出てるんですから」
お兄様が頷いたのを確認すると、お父様は部屋を出て行き、お兄様も後を追った。
「お父様、お兄様…」
「心配しなくても大丈夫よ、マーニャは悪いけれど、あなたは悪くないんだから」
そう言って、私を抱き寄せてくれた、お母様の体が震えているのがわかった。
(お姉様の件で、親として責任を取れだなんて言われたらどうしよう…。まさか、命を奪ったりなんかしないわよね?)
考えるだけで恐ろしくなって、わたしもお母様を抱きしめ返す。
静まり返っているからか、お父様達の会話が聞こえてきた。
「この度はわたくし共の娘が申し訳ない事を…」
「夫が怪我で入院中に浮気とはな。まあ、この件に関しては、マーニャを自由にさせた、レイジも良くはない。それに、貴公の娘であるアザレア嬢も被害者かもしれん。ただ、そんな事になるまで放置していた、アザレア嬢にも非がないとは言えん。だから、責任をとってもらう」
「責任…、ですか?」
お父様が聞き返すと、クボン侯爵は言った。
「レイジとマーニャを離婚させるわけにはいかん。まだ新婚で、50日も経っていない。レイジは侯爵家から出たが、私の息子である事は皆、知っている。たった50日で嫁に浮気されたなどと、世間に知られたくない」
「そ、それはわかりますが、アザレアに責任を取らせるとは…?」
「アザレア嬢とビトイという男の婚約破棄が他に知れ渡れば、何があったか調べようとする人間が出てくるだろう。そうなった時に困るのでな」
(ちょっと待って…。それって――)
「浮気男と婚約関係を続けてくれ。レイジ達にも夫婦関係を続けさせ、修復不可能なら離婚させる。その時にアザレア嬢も婚約破棄をすれば良い」
「お待ちください! それはっ!」
お父様とお兄様の声が揃った。
「アザレア嬢には気の毒とは思うが、あんな男をとっとと切り捨てなかった責任もある。もちろん、それはアザレア嬢だけの責任ではないがな」
「そんな…っ」
お母様は声を上げた後に、わたしの体をはなすと、止める暇もなく部屋から出ていく。
「クボン侯爵閣下。娘はすでに十分に傷付いており、反省しております。どうか、婚約破棄だけでもお許しください!」
お母様の声が聞こえて、わたしも立ち上がって談話室を出た。
すると、エントランスホールで、お母様がクボン侯爵の前で額を床に付けて、お願いしてくれているのが見えた。
(わたしのせいで――っ)
急いでわたしも、お母様の横で同じように額を付けてお願いする。
「お願いします。今、婚約破棄をしなければ、彼はまた、わたしを使って姉に近付こうとするはずです! わたしが悪かった事は十分に承知しております。ですが、勝手なお願いとは存じますが、婚約破棄だけはお許しください…!」
お父様とお兄様もわたしとお母様の横で、同じ様に頭を下げてくれた。
(まさか、お父様達にこんな事をさせるだなんて――)
泣いてはいけないとわかっているのに、涙が溢れてきた。
しばらくの沈黙の後、大きなため息が頭上から振ってきた。
そして、「わかったから、頭を上げてくれ」という困った様な声が聞こえ、わたし達はゆっくりと頭を上げる。
「私だってそこまで鬼じゃない。ただ、クボン侯爵家の名が少しでも傷付くのが嫌なだけだ。大体、婚約破棄なんかしたら、アザレア嬢だって結婚できなくなるかもしれないんだぞ」
(相手が悪いとはいえ、婚約破棄になったわたしをもらってくれる人は、わたしと同年代では、ほぼいないでしょうから、その事も心配してくださったのね…)
クボン侯爵は気難しそうな顔をもっと歪めた後に、言葉を続ける。
「わかった。婚約破棄に関しては好きにすればいい。そのかわり、2つ程、条件がある」
そう言われたところで、クボン侯爵は言葉を区切り、お父様に言う。
「貴公の家は、客に立ち話をさせるのか?」
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