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第三章

47 自覚

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「う・・・・・・・・・・・・」
渇きを覚え瞑っていたのか?と思う目を開くと、何故か身体をベッドに横たえていて。
無意識に身体を起こすと、鈍く、そして甘い痛みが腰から脳へと送り届けられる。
「はは・・・・・・・・記憶ねーーーーーーーー」
「でしょうね、全く」
「っ!!」
誰もいないと思っていたが背後から菖蒲の声が聞こえてきた。
ま、こいつなら俺に悟られず気配を消すぐらい容易いけど、わざわざしなくてもよくないか?
「じゃなくて!!なんでお前がここにいるんだ!?」
「まっ!!何て言いぐさなのかしら!!湯船にあんた特性の「あああああああああああああっ!そうでしたごめんなさい菖蒲姉さん!!!」
おんもいだした!そうだった!!
俺が頼んだことだった!!
「ほんとにもーーーー!!既に用意はできているわ。入れるわよ?」
「ん、入る・・・・・・・・・」
ベッドから脚を降ろすと少し股がヌルリとした。
そっとその部分を撫でると残滓が残っていて。
いつもは気を失った俺を起こさないように細心の注意を払いながら綺麗にしてくれる二人なのに、何故?
「あ~言い忘れていたわ。殿下達が「民が気になりスイを綺麗にすることができなかった。すまない」だって」
俺はその言葉を聞いて、悲しいよりも嬉しかった。


俺より民を優先したこと

民より、普通の人たちより上に立つ者としての義務、責務を理解していること

俺より何が大切か理解していること



それがなにより嬉しくて


「はは、やっぱりあいつら超かっこいいや」


「そうね、あんたにはもったいないほどのいい男よ」

菖蒲姉さんは微笑みながらバスルームの扉を開ける。
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