蛟《みずち》の娘

水神の祠守の娘は、かつて貧しさから乞食のようなぼろを纏っており、村の子供たちからいじめられていた。

年頃を迎え、美しく成長した娘を欲した名主の息子は、強引に婚姻を結ぼうとする。
男は娘をいじめていた子供たちの頭目であった。
娘は乱暴者の男に嫁ぐことを嘆き悲しんだが、拒むすべもなかった。

祝言の夜、旅装束の麗しい姫君が、一晩泊めてほしいと名主の家を訪れる。
姫君の目も眩むような美しさに魅了された花婿は、迎えた花嫁のことも忘れ、姫君に夜這いをかけようとする。

花婿の身勝手なふるまいに、哀れと気遣われる娘。事情を把握した姫君は、娘にある提案を持ち掛ける。
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