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二階堂宅のパーティ④

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「今日はきてくれて本当に嬉しいよ愛川さん」

 そう呟く二階堂はスマイルを維持し続けている。

「そう、でも何で私を呼んだのかしら?」

 そう呟いた私に彼はこう言ってきた。

「それはね...、あの時の返事を聞きたいからだよ」

「あの時の返事?」

 全くを持って覚えがない。

(私、こいつに何か言われたかしら?)

 思い出そうとするが全く思い出せない。

 と言うか目の前の男に関する記憶などチリ程の価値もないので覚えていないのだと思う。

「えっと...、ごめんなさい。覚えてないわ」

「そうですか、ではパーティの準備が終わるまで僕の部屋でお茶でもしましょう」

(こいつの部屋でお茶? 嫌すぎるんだけど...)

 と心の中で思っていても表面的には笑顔で対応する。

「ええ、喜んで」

 ニコッと笑顔を見せると彼は「君はいつ見ても美しいね」とキザな声で呟いてくる。

 昔っから女ウケのいい彼だが、私には全く刺さらないのだ。

「ありがとう」

 そう返すと彼の後ろを着いていくのでした。
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