【完結】俺は遠慮します。

抹茶らて

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トップは伊達じゃない

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勉強かは何も尊たちとだけしているわけではない。そう、目の前の謎に構って来ようとして来る人達とも勉強会をしているわけで…

「栄人、何か分からないことがあれば俺に聞くといい。」

はぁ、でも会長も勉強があるんじゃ…

「私の方が分かりやすく教えてあげられますよ。是非私に聞いてくださいね。」

女神様も忙しいんじゃ…というか会長に張り合ってません?

「オレに聞いてくれたら天国見させてあげる♡」

意味分からん。

「俺に分かることなら何でも教えてやる。」

宗也はとりあえず自分の勉強頑張ろうな。

「栄人~数学が…数学が僕を追い詰めてくるー!助けて(泣)」

数学にそんな物理攻撃あたっけ?






今日はここに新たな人物がもう一人。

「栄人は学年一位なんだってな。まぁ分からない所があれば俺に聞いてもいいぞ?お返しはもらうが…」

「輝樹、さっき風紀委員の奴らがバタバタと廊下を駆けていくのを見たぞ。強姦まがいなことがあったとかなんとか。」

「………………………俺は、何も聞いてない。」

さっきまでニヤリと笑って楽しそうにしていたのに、一気にシュンとなる輝樹先輩。

「…まだ忙しくて報告できてないだけで、また報告が来ますよ。」

「いつも俺に直接報告するのは紡だけだ。俺はまた仲間はずれにされたんだ…」

切なそうな輝樹先輩はいつもと違くて調子狂うな。

「こら、稔。いくらなんでも可哀想でしょう。言わない方が良いと私は言いましたよ。」

「…だが、組織のトップとしては状況把握をしていた方が良いだろう。」

「でも、委員長が落ち込むことが分かってたんだからわざわざ言わなくても良かったっしょ?会長~」

二年の三人トリオがコソコソないかを話しているのが目に入る。何を話してんだろ。

「あ、あー紡チャンからまた報告が来るだろうし、それまでゆっくりしていったらいいと思うよ~ね、委員長?」

「いや、学園で何かあった以上俺がここで楽しんでいるわけにもいかない。俺はここで失礼する。」

会計の提案をあっさり退け、颯爽と帰って行ってしまった輝樹先輩。俺はちょっと意地悪な感じの先輩しか知らないけど、こういうところを見るとやっぱり風紀のトップに立つ委員長と言う名は伊達じゃないんだなって思う。もちろんそれは、今目の前で騒いでいる人達にも言えることだけど。

まぁ輝樹先輩が抜けて始まった勉強会は、それぞれがそれぞれの勉強をして終わるっていうね。

瑠季と宗也が先輩たちに聞いてたけど…あれ?俺って今日いなくても良かったんじゃ…って思ったよね。





実はこの勉強会、会長の部屋でしてたんだ。それで皆が帰ってから、会長に残るように言われて…


今、会長と向き合って2人きりでお茶をしている。


「栄人、実は言っておきたいことがあって残ってもらったんだ。」


「はぁ…」




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