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第2章
保護
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人間を連れ帰ったことに関しては、特に咎められなかった。
妖精族のルールに、
「人間を妖精の国に入れてはいけない」
なんてものはなかったが、昔から、軽率にそうするのは避けるべきだという考えがあった。
かつて我々の間に交流があったのは確かだ。
しかし向こうが妖精を切り捨てたせいで、我々の交流は断絶した。
おかげで、人間側にとってもこちら側にとっても、相手側は未知の存在だ。
大昔の人間ならまだしも、妖精族との交流を忘れた今の強欲な人間を里に入れてしまえば、何をされるかわかったものではない。
そういう考えを持つ妖精たちは一定数存在する。
もちろん掟にそういうものはないので、問題には上がらなかったが。
私は大人たちに、
「怪我をした人間の子どもを囲うのは良いが、治ったらきちんと元の場所に返すように」
と、再三念を押された。
「もちろん、わかってるわ」
私はその度に、こう答える。
「ただ、この子は前の派遣先で散々お世話になったの。恩返しはさせてほしい」
ルドルフ殿下は、かなり憔悴していた。
無理もない。
だって彼は、この世の地獄を見てきたのだ。
度重なる大小さまざまな災害に見舞われ、自分の祖国が滅びゆくさまを間近で見たのだ。
それに、すべてを他人のせいにするような愚かな連中のせいで、かなり身体が痛めつけられてあった。
しかし、人間の世話をするのはとても難しい。
妖精族で用いられる薬は、効き目が良過ぎるから駄目だ。
効き目が良過ぎると、かえって毒になる。
人間本来のあり方が歪められ、人間ではなくなってしまうから。
それこそ、妖精族の掟破りになってしまう。
私はギルに頼み、定期的に人間界の薬を持ってきてもらうことにした。
もちろん、謝礼つきで。
妖精族のルールに、
「人間を妖精の国に入れてはいけない」
なんてものはなかったが、昔から、軽率にそうするのは避けるべきだという考えがあった。
かつて我々の間に交流があったのは確かだ。
しかし向こうが妖精を切り捨てたせいで、我々の交流は断絶した。
おかげで、人間側にとってもこちら側にとっても、相手側は未知の存在だ。
大昔の人間ならまだしも、妖精族との交流を忘れた今の強欲な人間を里に入れてしまえば、何をされるかわかったものではない。
そういう考えを持つ妖精たちは一定数存在する。
もちろん掟にそういうものはないので、問題には上がらなかったが。
私は大人たちに、
「怪我をした人間の子どもを囲うのは良いが、治ったらきちんと元の場所に返すように」
と、再三念を押された。
「もちろん、わかってるわ」
私はその度に、こう答える。
「ただ、この子は前の派遣先で散々お世話になったの。恩返しはさせてほしい」
ルドルフ殿下は、かなり憔悴していた。
無理もない。
だって彼は、この世の地獄を見てきたのだ。
度重なる大小さまざまな災害に見舞われ、自分の祖国が滅びゆくさまを間近で見たのだ。
それに、すべてを他人のせいにするような愚かな連中のせいで、かなり身体が痛めつけられてあった。
しかし、人間の世話をするのはとても難しい。
妖精族で用いられる薬は、効き目が良過ぎるから駄目だ。
効き目が良過ぎると、かえって毒になる。
人間本来のあり方が歪められ、人間ではなくなってしまうから。
それこそ、妖精族の掟破りになってしまう。
私はギルに頼み、定期的に人間界の薬を持ってきてもらうことにした。
もちろん、謝礼つきで。
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