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2章
2章17話(118話)
しおりを挟む翌朝、スッキリと目覚められた。ベッドから起き上がり、ん~! と背筋を伸ばす。どうやら私が一番に目覚めたみたい。ベッドから抜け出して、お風呂の準備をする。ソルとルーナは私が起きるのと同時に起き、手伝ってくれるの。
「ルーナ、水をお願い。ソル、ちょっと熱めに沸かしてちょうだい」
「良いよ~」
「ああ」
朝はちょっと熱めのお風呂に入ると目が覚める……らしい。魔法であっという間に用意できるから便利よね……。あ、熱すぎてもダメなんだっけ。肌が乾燥するってセリーナ先生が言っていた。
セリーナ先生は二年間で、私に色々なことを教えてくれた。アカデミーに通うのなら、自分の身支度も自力で出来るようにならないとってことで、着替えやお風呂の入り方、それから肌の手入れ方法などを懇切丁寧に教えてくれた。
私の銀色の髪はセリーナ先生のお気に入りのようで、特に手入れには力を入れること、と念を押された。髪を傷つけないように、地肌を傷つけないように丁寧に洗う方法。身体を洗うのも出来れば石鹸を泡立てて、もこもこの泡で身体を撫でるように洗うこと、熱いお湯には長湯しないこと……。……ついでにソルとルーナも洗ってしまうのが私のやり方だ。
セリーナ先生に言われたことを思い出しながら、朝の入浴を始めようとして……、あ、と動きを止めた。バスタオルとバスローブを持って来ていなかった。絶対に必要なそれを持って来てから、朝のバスタイムを楽しむ。
ジーンとイヴォンがまだ寝ているから、防音の魔法も使った。これはソフィアさんに教えてもらった。お風呂に入り、髪と身体を洗い、更にソルとルーナも洗う。どうやらソルもルーナも洗われるのは嫌いじゃないみたいで、むしろ洗って欲しいとばかりに擦りついて来るのだ。可愛い。
お風呂に入ってちょっとストレッチ。目が段々と冴えていくような、そんな感覚を味わいながら、長風呂にならないくらいで切り上げる。浴室から脱衣所へ。濡れている髪をバスタオルでぽんぽんと丁寧に拭い、ヘアオイルを毛先からつけていく。その後一気に乾かした。魔法って本当に便利……。
水分が残ったままの身体は、ボディクリームを塗っていく。保湿が大事らしい。確かにお風呂に入るたびにリタが丁寧に塗ってくれていた。ヘアオイルもボディクリームも、アカデミーに持って来ていたのはセリーナ先生からの贈り物だ。化粧水や乳液もね……。肌の手入れは欠かさないようにって言われている。
ソルとルーナは自分で魔法を使って乾かしていた。ふわふわもこもこなソルとルーナを見ていると、何だか和むのよね……。
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