お兄様が攻略対象者で妹のモブ令嬢のはずですが、攻略対象者が近づいてきて溺愛がとまりません。

MAYY

文字の大きさ
17 / 98
第一章 ヒロイン編

17.

しおりを挟む
あまりの出来事にカルとそのままその場を去ってしまったわ。
気付いたときはカルの膝の上にお姫様抱っこで座っていた。
どういう状況でこうなりましたの?

「カル!!これは一体………私どうかしてましたわ。」

「あっ、ようやく気づいた?心ここにあらずだったから連れてきたよ。」

それはあまりにも衝撃的なこと声が響き渡ったが起こって呆けてしまってましたわ。
それよりも……

「何故カルの膝の上に座っているのですか!?しかもおおおおお姫様抱っこで…………近い近い近いですわ。」

離れようと動くが離れられない………。

「俺から離れるつもり?婚約者になったんだから今度からリティの座る場所は俺の膝の上だよ。」

そんな馬鹿な………みんなの前で膝の上なんかに座ったら皇太子の上に不敬だ!!と思われますわ。
いや、それ以前に私の令嬢としての態度が問われますわね。

「………私でもさすがに知ってますわ。婚約者だからって婚約者の膝の上に必ず座るなんてことはしない…………と………。」

言い終わる頃にはカルの表情が怖いですわ。
えっ?何か怒らせること言いましたか?
…………間違ったことは言ってないのですが。

「リティ、他の人は他の人だよ。俺はずっと好きだったリティが婚約者になってくれて嬉しいんだ。少しも離れたくない……が学生のそういうわけにはいかないだろ。だから側にいるときは側に膝の上にいてほしいんだ。わかってくれるかな?」

ええええええ!!
わわわかりません。
ずっと想ってくれてたことは伝わってきますが……………。

「側になるべく………隣におりますわ。」

「座るのはだよね?」

賑やかに言われてるのにこの圧力はなんでしょう。

「………なるべくくっついておりますわ。」

……だよね。」

ひぃぃ。
笑顔の圧力半端ないですわ。
私が了承するまで絶対に折れないですわね。

「…………カルのプライベートだけでよろしければ了承いたしますわ。」

「…………わかった。プライベートほぼ全てはこの体制で決まりだ。」

今さらですが、はっ恥ずかしいですわ。
でも、カルとは学年も違うしそこまで一緒になることはないだろうから少し気を楽に持っておこう。
カルに言いくるめられてる気もしますが、それよりもですわ。

「カル!!さっきの声の拡張は何ですか?カルの仕業ですよね?」

学園中に響きわたったのかと勘違いするくらいの大きさだった。

「ああ、リティが嬉しいことを言ってくれたから学園の皆にも聞かせようと思ってね。」

「やっぱり魔法を使ったのですね。ん?学園の皆様って本当に学園中に響きわたってるのですか?」

クラリスお兄様にも聞こえたのだろうか?
なんてことだ…………違う違うんですクラリスお兄様……。
私の永遠の王子様はクラリスお兄様ですわ。

「へぇ~。俺の膝の上にお姫様抱っこされながらを王子様と呼ぶなんてリティは度胸あるね。」

えっ!えっ!
あまりにも悲しくて口に出してしまってましたか?

「心の声駄々漏れだよ。リティにとってはクラリスが王子様か。」

にっこりされてますが目が笑ってません。
怖い怖いですわ。

「ごっごめんなさい。カルは素敵な王子様なんですが小さい頃からクラリスお兄様が私の王子様だったので………。」

言えば言うほどいいわけにしか聞こえない。。

「そっか。リティにとってはクラリスが模範の王子様なんだな。これからリティの本物の王子様になるから少しずつわからせないといけないな。」

言い方が怖いのですが………。
不敵な笑みがなお怖さを引き出してますわ。

「リティ。」

顔が近づいてきてカルの瞳が顔が真っ赤になっている私を映し出している。
こんな顔をしてるのね………恥ずかしいですわ。

「ブレーリ令息が腕をつかんだことをと言ったけど、俺はリティが俺以外から触れられるのは我慢できない。リティが触れられると俺何するか相手を殺すわからないよ。覚えといて。」

そんなに怒ってらしたのね。
…………すみません。婚約者になったのだから自分も気を付けなければいけませんわね。
カルにわかりましたと頷きました……………が、考えてみると言葉が怖くありませんか?
カルの想いが重いように感じましたが気のせいでしょうか。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

英雄の番が名乗るまで

長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。 大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。 ※小説家になろうにも投稿

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】

Lynx🐈‍⬛
恋愛
 ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。  それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。  14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。 皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。 この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。 ※Hシーンは終盤しかありません。 ※この話は4部作で予定しています。 【私が欲しいのはこの皇子】 【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】 【放浪の花嫁】 本編は99話迄です。 番外編1話アリ。 ※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

異世界に落ちて、溺愛されました。

恋愛
満月の月明かりの中、自宅への帰り道に、穴に落ちた私。 落ちた先は異世界。そこで、私を番と話す人に溺愛されました。

転生した世界のイケメンが怖い

祐月
恋愛
わたしの通う学院では、近頃毎日のように喜劇が繰り広げられている。 第二皇子殿下を含む学院で人気の美形子息達がこぞって一人の子爵令嬢に愛を囁き、殿下の婚約者の公爵令嬢が諌めては返り討ちにあうという、わたしにはどこかで見覚えのある光景だ。 わたし以外の皆が口を揃えて言う。彼らはものすごい美形だと。 でもわたしは彼らが怖い。 わたしの目には彼らは同じ人間には見えない。 彼らはどこからどう見ても、女児向けアニメキャラクターショーの着ぐるみだった。 2024/10/06 IF追加 小説を読もう!にも掲載しています。

どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~

涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!

結婚結婚煩いので、愛人持ちの幼馴染と偽装結婚してみた

夏菜しの
恋愛
 幼馴染のルーカスの態度は、年頃になっても相変わらず気安い。  彼のその変わらぬ態度のお陰で、周りから男女の仲だと勘違いされて、公爵令嬢エーデルトラウトの相手はなかなか決まらない。  そんな現状をヤキモキしているというのに、ルーカスの方は素知らぬ顔。  彼は思いのままに平民の娘と恋人関係を持っていた。  いっそそのまま結婚してくれれば、噂は間違いだったと知れるのに、あちらもやっぱり公爵家で、平民との結婚など許さんと反対されていた。  のらりくらりと躱すがもう限界。  いよいよ親が煩くなってきたころ、ルーカスがやってきて『偽装結婚しないか?』と提案された。  彼の愛人を黙認する代わりに、贅沢と自由が得られる。  これで煩く言われないとすると、悪くない提案じゃない?  エーデルトラウトは軽い気持ちでその提案に乗った。

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

処理中です...