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本編

新しい魔法陣を描く

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 午後は、ゴブリンを5体倒してから部屋に帰った。

 もうスクロールが残り少ないので、描かなければならない。

 【アイスアロー】や【アイスランス】など3連続で使ってきていた為、スクロールの消費が激しい。
 そろそろ上位の魔法陣を描いて、一撃の威力を上げていきたい。

 【アイスアローII】ならスクロール1個でゴブリンを倒せちゃえる筈。
 ただ、魔法陣自体が複雑化するので、描くのに少し時間がかかると言うのがある。

 それに、弱いモンスター用にもIIじゃなく、今まで使ってた方も用意して置かなければいけないから、魔法陣を描く時間が大分長くなる。

 うーん、仕方ないね・・・。

 全く森へ行かなくなるのも、折角戦闘に慣れてきたのに、動きが鈍くなりそうで嫌だから、午前中は森に行って、午後から魔法陣を描く時間にしよう。

 2週間ほどはそんな感じで生活して、その後1週間はまた森で一日中過ごす様にすれば大丈夫かな。

 机に向かって考え事をしている間、クマさんは何してるのかなー?とベッドの上に座っているクマさんを見ると・・・カードゲームを1人でしてる?

 「クマさん何してるの?」

 『この前冒険者達が話してるのを聞いたからやってみてるんだよ』

 「え?何を?」

 意外にもクマさんは人形のふりしてる時でも周りの会話聞いてるんだね。
 あ、意外でもないのか。
 動き出す前からずっと周りの会話を聞いてきたって言ってたね。

 それで・・・結局何をしてるんだろう。

 『こうやってカードを並べて・・・捲って・・・未来が分かるとか・・・』

 何それ・・・意味分からないよ!クマさん!

 「・・・えっと、それで何か分かった?」

 『それが、何度捲っても何も分からなかったんだ。もしかしたらカードが彼らの話してたものと違ったのかもしれないね』

 「なるほど?」

 『実際に彼らがやってたわけじゃなくて、誰かにやって貰ったって話してたから、詳しくは良く分からなくてね。試しに捲ってみたら何か分かるのかなってやってみたんだけど・・・さっぱりだよ』

 「そ、そっか。まぁ、試してみるのも悪い事じゃないからね。分からないってことが分かって良かったんじゃないかな」

 『そうだね。坊ちゃんは、魔法陣描き終わったかな?そろそろ寝た方が良いよ。夜更かしは体に良くないからね』

 「うん、丁度一区切りついたところ。じゃ、そろそろ寝る準備しよう。僕はお風呂に浸かってくるからクマさんはベッドに入って待ってていいよー」

 『分かった。あ、その前に浄化魔法かけて綺麗にして欲しいな』

 「そうだったね。はいっ!これで大丈夫だよー」

 『坊ちゃん、ありがとう』

 「どういたしまして」

 クマさんは綺麗好きだなー。
 外から帰ったら、すぐに浄化魔法掛けてって言うし、森の中でもゴロゴロ寝転がって遊んで汚れちゃったら、すぐに浄化魔法掛けてって言うし、綺麗好きなぬいぐるみだ。
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