カルテットハーモニー
オートバイに惹かれた少年の挑戦と、三人の少女との友情と恋、そして家族の時間を描く長編・青春ストーリー。
十歳の瀬戸陽平のそばには、幼い頃から一緒にいる詩帆がいた。
そこへ、新しく出会った千晴と倫が加わり、四人で過ごす日々が始まる。
それから間もなく、陽平はバイクに出会った。
いつも誰かに合わせていた彼が、初めて自分から「もっと乗りたい」と願う。
けれど、初めてのサーキットでの転倒は、陽平を見守る家族と三人に、楽しさだけでは済まない現実を突きつける。
陽平のそばが、いちばん安心できる場所だった詩帆。
「おにーちゃん」が大好きで、思ったことをまっすぐ口にする倫。
年下の詩帆と妹の倫を気遣いながら、自分も陽平に甘えたいとはなかなか言えない千晴。
応援したい。でも、怪我はしてほしくない。
夢中になる顔が好き。でも、そばにいない時間は寂しい。
陽平が走る世界を広げるたび、三人もまた、自分の気持ちと向き合い、一緒にいる形を少しずつ変えていく。
宿題を広げる放課後。四人で作るおやつ。転んでも、また乗りたいと思った夏。
そんな何気ない日々を重ねながら、陽平は世界最高峰の二輪レース・MotoGPへ続く道を進みだす。
千晴と倫もまた、それぞれ女優とアイドルという夢へ歩き始める。
そして詩帆もまた、自分の未来を探していくのだった。
子どもだった四人は、やがてそれぞれの世界へ踏み出していく。
それでも、四人の関係は終わらない。
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