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第75話 アミーラという少女
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カーティス村にやってきたアミーラという名の少女。
てっきり迷子なのかと思ったが……この子はどうも俺を捜していたらしい。
ただ、彼女とは面識がないし、名前を聞いてもピンと来ない。もしかしたら彼女の両親が過去に俺と何かしらのかかわりを持っていた人物か――というか、もうそれしか可能性がないよな。
「俺がそのジャスティン・フォイルだよ」
「えぇっ!?」
アミーラは大きな目を見開いて驚いている。
その大きな声に反応したエリナが駐在所からリンデルを引き連れて飛びだしてくる。
「な、何事ですか!?」
朝食を作っている途中だったためか、フライパン片手にエプロン着用という騎士とは思えない格好をしていたエリナ。そんな彼女を見たアミーラは、
「あ、あの方はジャスティンさんの奥さんですか?」
とんでもない一撃を放り込んできた。
これを耳にしたエリナは無言でアミーラに近づいていき、静かに語り始める。
「そうですね……私と先輩はひと言で片づけてしまうには少々軽すぎる間柄で……もはや内助の功と呼んで差し支えない――」
「同僚のエリナ・ベローズだ」
これ以上ややこしくされると後々面倒なので強制遮断。エリナ本人は不満顔だが、ピータを介してベローズ副騎士団長に話されるとあとで怖いからな。
さて、だいぶ横道にズレてしまったが、本題へ移るとしよう。
「俺に用事というのは?」
「お仕事のお手伝いを依頼したくて」
「仕事? 手伝い?」
このふたつの言葉の意味……近々、このアボット地方の未来を左右する魔鉱山の調査という大仕事が控えて入るものの、彼女には関係のないことだろう。
――と、思っていたのだが、
「まだ眠っている魔鉱石がないかどうか調べるために、あそこの魔鉱山を調べようと思うのですが……道中何があるか分かりませんので、聖騎士の称号を持つあなたに同行をしてもらいたいなぁと」
「……なぬ?」
今この子は魔鉱山の調査って言ったか?
だとすると、やっぱりアミーラの正体は――
「改めまして、自己紹介いたします。私の名前はアミーラ・グラバーソンと言います。ドノルド・マクリード様の命により、このアボット地方へやってまいりました」
放心状態となっている俺たちを見て察したのか、アミーラは自身の素性を明かした。
ほ、本当にこの幼い女の子が凄腕の魔法使いなのか?
てっきり迷子なのかと思ったが……この子はどうも俺を捜していたらしい。
ただ、彼女とは面識がないし、名前を聞いてもピンと来ない。もしかしたら彼女の両親が過去に俺と何かしらのかかわりを持っていた人物か――というか、もうそれしか可能性がないよな。
「俺がそのジャスティン・フォイルだよ」
「えぇっ!?」
アミーラは大きな目を見開いて驚いている。
その大きな声に反応したエリナが駐在所からリンデルを引き連れて飛びだしてくる。
「な、何事ですか!?」
朝食を作っている途中だったためか、フライパン片手にエプロン着用という騎士とは思えない格好をしていたエリナ。そんな彼女を見たアミーラは、
「あ、あの方はジャスティンさんの奥さんですか?」
とんでもない一撃を放り込んできた。
これを耳にしたエリナは無言でアミーラに近づいていき、静かに語り始める。
「そうですね……私と先輩はひと言で片づけてしまうには少々軽すぎる間柄で……もはや内助の功と呼んで差し支えない――」
「同僚のエリナ・ベローズだ」
これ以上ややこしくされると後々面倒なので強制遮断。エリナ本人は不満顔だが、ピータを介してベローズ副騎士団長に話されるとあとで怖いからな。
さて、だいぶ横道にズレてしまったが、本題へ移るとしよう。
「俺に用事というのは?」
「お仕事のお手伝いを依頼したくて」
「仕事? 手伝い?」
このふたつの言葉の意味……近々、このアボット地方の未来を左右する魔鉱山の調査という大仕事が控えて入るものの、彼女には関係のないことだろう。
――と、思っていたのだが、
「まだ眠っている魔鉱石がないかどうか調べるために、あそこの魔鉱山を調べようと思うのですが……道中何があるか分かりませんので、聖騎士の称号を持つあなたに同行をしてもらいたいなぁと」
「……なぬ?」
今この子は魔鉱山の調査って言ったか?
だとすると、やっぱりアミーラの正体は――
「改めまして、自己紹介いたします。私の名前はアミーラ・グラバーソンと言います。ドノルド・マクリード様の命により、このアボット地方へやってまいりました」
放心状態となっている俺たちを見て察したのか、アミーラは自身の素性を明かした。
ほ、本当にこの幼い女の子が凄腕の魔法使いなのか?
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