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第83話 探索開始
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眠れる魔鉱石を探すため、俺たちは坑道の奥へと進んでいく。
アミーラの照明魔法により真っ暗だった道は明るくなり、それまであった不気味さは完全に消えていた。仮にモンスターが襲撃してきてもこれならすぐに対応できるな。
ただ、今回の旅の目的はモンスターの討伐ではない。
あくまでも閉山されたこの場所にまだ魔鉱石が埋まっている可能性があるのではないか――それを確かめるため、遠路遥々やってきたのだ。
「どうだ、アミーラ。そろそろ探知魔法を仕掛けてみるか?」
「そうですね。一度試してみます」
かなり歩き続けているので、改めて探知魔法を使用すればさっきと違う結果が出てくるかもしれない。
そう思って、アミーラに探知魔法をしてもらうよう依頼した。
結果は、
「あれ?」
さっきまでとは明らかに違う反応に、俺たちも思わず「おぉ?」と前のめりになってアミーラの次の言葉を待った。
「これは……魔力ですね」
「ほ、本当か!?」
ゲイリーが興奮気味に尋ねる。
この山の中で人以外に魔力を発する物があるとすれば……それはもう魔鉱石しかあり得ないだろう。もちろん、まだ確定できるほどの情報はないが、まったく可能性がないという状況から一歩前進したのは間違いない。
「本当に新しい魔鉱石なのでしょうか」
「行ってみれば分かるさ」
興奮を隠しきれないエリナ。
まあ、この結果次第でアボット地方の産業は大きな変革を迎えるので無理はない。もともと魔鉱石の採掘量に関しては国内でもトップクラスだったらしいので、それが復活したとなったら一躍注目の的になるだろう。
この地方の未来をかけて、魔力の反応があった場所へと急ぐ。
すると、
「あれ? あれれ?」
先頭を行くアミーラの足が急に止まった。
「どうかしたのか?」
「さっき探知した魔力なんですが……量が微妙に変化しているんです」
「な、何?」
それはつまり……どういう意味なんだ?
「すまん、アミーラ。もうちょっと詳しく――」
「せ、先輩! あれ見てください!」
突然エリナが俺の袖を引っ張りながら叫ぶ。視線を向けると、彼女は目を見開きながら天井を指さしていた。そこに一体何があるのかと見上げてみたら――
「なっ!?」
そこにはたくさんの魔鉱石が。
しかし、坑道からこんな近くにあってなぜ誰も魔鉱石の存在に気づかなかったんだ?
素朴な疑問に頭を悩ませていると、信じられない現象が。
なんと、天井にあった魔鉱石がゆっくりと移動し始めたのだ。
「ど、どういうことだ!?」
「あの魔鉱石は生きているというのか!?」
一緒に行動している騎士たちに動揺が広がる中、俺はその真相に気づき――俺は聖剣を抜いた。
アミーラの照明魔法により真っ暗だった道は明るくなり、それまであった不気味さは完全に消えていた。仮にモンスターが襲撃してきてもこれならすぐに対応できるな。
ただ、今回の旅の目的はモンスターの討伐ではない。
あくまでも閉山されたこの場所にまだ魔鉱石が埋まっている可能性があるのではないか――それを確かめるため、遠路遥々やってきたのだ。
「どうだ、アミーラ。そろそろ探知魔法を仕掛けてみるか?」
「そうですね。一度試してみます」
かなり歩き続けているので、改めて探知魔法を使用すればさっきと違う結果が出てくるかもしれない。
そう思って、アミーラに探知魔法をしてもらうよう依頼した。
結果は、
「あれ?」
さっきまでとは明らかに違う反応に、俺たちも思わず「おぉ?」と前のめりになってアミーラの次の言葉を待った。
「これは……魔力ですね」
「ほ、本当か!?」
ゲイリーが興奮気味に尋ねる。
この山の中で人以外に魔力を発する物があるとすれば……それはもう魔鉱石しかあり得ないだろう。もちろん、まだ確定できるほどの情報はないが、まったく可能性がないという状況から一歩前進したのは間違いない。
「本当に新しい魔鉱石なのでしょうか」
「行ってみれば分かるさ」
興奮を隠しきれないエリナ。
まあ、この結果次第でアボット地方の産業は大きな変革を迎えるので無理はない。もともと魔鉱石の採掘量に関しては国内でもトップクラスだったらしいので、それが復活したとなったら一躍注目の的になるだろう。
この地方の未来をかけて、魔力の反応があった場所へと急ぐ。
すると、
「あれ? あれれ?」
先頭を行くアミーラの足が急に止まった。
「どうかしたのか?」
「さっき探知した魔力なんですが……量が微妙に変化しているんです」
「な、何?」
それはつまり……どういう意味なんだ?
「すまん、アミーラ。もうちょっと詳しく――」
「せ、先輩! あれ見てください!」
突然エリナが俺の袖を引っ張りながら叫ぶ。視線を向けると、彼女は目を見開きながら天井を指さしていた。そこに一体何があるのかと見上げてみたら――
「なっ!?」
そこにはたくさんの魔鉱石が。
しかし、坑道からこんな近くにあってなぜ誰も魔鉱石の存在に気づかなかったんだ?
素朴な疑問に頭を悩ませていると、信じられない現象が。
なんと、天井にあった魔鉱石がゆっくりと移動し始めたのだ。
「ど、どういうことだ!?」
「あの魔鉱石は生きているというのか!?」
一緒に行動している騎士たちに動揺が広がる中、俺はその真相に気づき――俺は聖剣を抜いた。
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