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第二章 学園編

【閑話】7

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「わぁ、美味しそーう!」
「お菓子食べるー!」

 美味しそうな料理達に夢中の子供達。
 
「ねぇねぇ、可愛いでしょー?」
「あたしの、かそーも綺麗でしょ」

 勝手にファッションショーを始める子供達。
 
 うんうん、楽しんでくれている様で良かった!
 そう、子供達が喜んでくれる姿が私にとっては報酬なのよね。
 そんな事を思っていると近くにいた子供達が再び寄ってきた。
 
「お兄ちゃんも、かそーしてる!」
「顔に付けてるのなぁに? かっこいいー!!」
「お、これか? 坊主も付けてみるか?」
「わーい!」

 アーサー様は外見はいいのに無愛想に見られがちだけど、意外と子供達からは好かれているようだ。

「ねーねー、お兄ちゃんは王子様なの?」
「ん、そうだね」
「すごーい、本物の王子様だ! わたし、王子様と結婚したい!」
「可愛いレディからの求愛、とても嬉しいよ。でも私には既に愛を捧げた相手がいるんだ。だから結婚することは出来ないが、君が幸せに暮らせるよう約束しよう」

 ヘンリー殿下は相変わらずキラキラ王子スマイルと紳士的な態度で、周囲の人達(特に女性陣)を魅了している。

「おにーちゃんのそれ、何か書いてある」
「ん、ここかい? これは大陸語で仮面と書いてあるんだよ」
「おにーちゃん、字が読めるの? 私にも教えて!」
「いいよ。ではここに文字を書くから一緒に覚えてみようか」

 アルフ義兄様は妹の私がいることもあり、年下の子の面倒をみるのが上手いみたい。

 子供達の接し方が三者三様で面白いな。ふふ、この様子なら三人ともパパになってもしっかり子供と向き合えそうね。

 そんな事を思いつつ様子を眺めていると、子供達が私に再び寄ってきた。

「ベル、あーそーぼ!」
「あら、もう食事はいいの?」
「うん! 余ったお菓子は後でお部屋で食べてもいいってルーシーが言ってたから! 今日は特別なんだって」
「まぁ、それは良かったわね。よし! じゃあ何して遊ぼうか?」
「あ、ズルーイ! あたしも!」

 気付くと私も子供達に囲まれ、時間いっぱいまで仮装パーティーを楽しんだ。
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