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番外編ロビン

出逢ってしまった

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さ、宰相ガリアスなんて大物中の大物、ナンバー2じゃないか!
頭がキレて外交もお手のもの。かなりのやり手とは聞いていたけれど、こんなキレイな優男だったなんて!

俺は洗いざらいをすべてガリアスに話した。俺がこの国に来たいきさつも、全てだ。不思議とガリアスには隠し事をしたくなかった。何でも聞いてくれたし、返事の間も言葉選びも思い通りにもらえるのだ。

それがガリアスの計算だったかどうかはわからないけれど。

話が思ったより弾んでしまって打ち解けた俺たちは夜になっていたことに気づかなかった。

「あ、もうこんな暗くなってる…失礼した。帰らないと部下が待っている。」
「ああ。そうだったな…毎日抱いて眠る彼か。」
「そうだ。俺がいないと怖がって眠れない。」
「恋人なのか?」

ガリアスの問いに俺は首を振った。

「恋人なんていないよ。彼も隣で眠るだけだし。幼い弟のような存在だよ。」

俺は、女性と何人もつきあったことがあるけれど、男の恋人はいない。最近は天使のような青年を好きになりかけて他人のものだったということはあった。騎士とは体を合わせたことくらいはある。俺はバイセクシャルの自覚はあった。

「そうか。よかった。」

そう言ってガリアスが、ふっ、と笑った。

……。

よかった?

ん?

まあ、いいか。

「これからも顔を見せてくれないか。その後の訴訟の話もあるし、俺の全責任においてこれはきちんと償わせる。」
「それを聞けて安心だ。また来るよ。ありがとう。」

ガリアスがバックについてくれればきっともう安心だろうな。いい友人ができた。


ーーーー

俺はユーリと他の騎士と3人共同でマンションに部屋を借りている。あとの2人は隣の部屋だ。

「ただいま。」

俺はドアを開けた。
奥からバタバタと音がして、ユーリが元気よく出迎えた。

「お帰りロビン!」

「……。」

ユーリのシャツのボタンがかけちがっている。
ユーリの部屋からそっともう一人の騎士が出て自室に戻り、わざとらしく笑顔で出てきた。

「ロビンさんおかえり!」

こいつら、デキてやがんな。

夜の抱き枕も卒業できそうだし、ユーリのトラウマもなくなりそうだな、と俺は安心した。

俺はすぐにこの部屋を出て引っ越す必要がありそうだ。二人の邪魔はしたくない。


3日後、突然俺たちに辞令がでた。

傭兵ではなく、軍部に本採用となり国際護衛部という新規部署の所属になったそうだ。俺たちの能力を最大に引き出せることを考えて、外交官や国賓の護衛などをするという。このたび五人全員が軍属になった。

就職してしまった。もう外国へは行けそうもないか。俺たちは話し合ってこの国に落ち着くことにした。

そして、一番驚いたこと。
俺は外遊の多い宰相ガリアス専属の護衛になっていた。















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