それって食べ物ですか？いいえ飲み物です。

3章

44 悟りの境地

今日の主役　キラティア　視点

ども、ティーちゃんです。

…zzz

もう眠いのにまた、赤ちゃんのところに来ています。

勘弁してよ！

とはいえ、いつも通り苦しんでいるので今日も飲むことにした。

ゴキュゴキュ…

…zzz

はっ！？

いけない。こんな所で寝たら、ママに怒られる。

よし、顔色良し！じゃね！

ガシッ！？

起きた赤ちゃんに掴まれた！

時々掴まれるけど、今日は眠いの！
離して！！ジタバタジタバタ…

アホ毛で応戦しようとするが抜かれたのでまだ短い…
アホ毛を見せたことで赤ちゃんはアホ毛を掴んだ。

やばい、完全に掴まれた。

やーやー！

「え！？この子どこからきたの？」

声がした方を見ると茶髪のお姉さんがいた。
リリ姉ちゃんがどこか出かける時の格好に似てる。

僕は必死に助けを求めた結果、通じたらしく助けてくれた。ふぅ…

赤ちゃんはこっちに手を伸ばしてくるがベッドの端に避難した。
来るなー！フー！！

なんとか安全を確保したのでお姉さんに頭を下げて転移で帰って行った。ペコ！

元の部屋に戻るとくーちゃんが寝ていた。
起きなかったのか…じゃ、寝よう！おやすみ…

寝れない…

むー…
こうなったら冒険だ！

フッ！

よし、ベッドの外に出れた！家の探索に行こう！

とてとてとて！

ガシッ！？

また？

「ティー…寝なきゃダメでしょ。ほら、ねんね！」

リアママに捕まり寝かされるが眠れない…

やー！

チュンチュン

お日様が昇り明るくなった時にようやく寝れた。すやー…

しかし、やっとの安眠を妨げる者がいた。

ブチッ！？ぴっ！ニョキ！

ブチッ！？ぴっ！ニョキ！

ブチッ！？ぴっ！ニョキ！

くーちゃんに何度もアホ毛を抜かれた。
でも眠い…むにゃ…

痛みがなくなったなぁ…と思ったら、着替えさせられた。

終わったみたい…やっと寝れる。すやー…

スリスリスリスリスリスリ…

ほっぺに感触がある。

なんだろう？

パチリと目を開けるとじーじがいた。

…

…

…

あーー！！！やーー！！！

僕はジタバタした。
しかし効果はなかった。

僕はあほ毛で叩いた。
しかし届かなかった。

僕はママに助けを求めた。
しかし、応援された。

そして、僕は長い時間かけて悟った。
そうだ！石になろう…

僕は目を閉じ全身の力を抜いて石のつもりになった。

効果はあったらしくスリスリが止まった。

そして、高い高いされるが反応してはいけない。

次にがっしり抱かれたが、まだ我慢…zzz

ハッ！？

顔を上げるとリアママに抱かれていた。
どうやらじーじからの脱出は成功したようだ。
今はくーちゃんに変更されている。ふぅ…

リアママに持ち上げられ火が付いたロウソクの前に出された。

…消すのか

ふぅをしようとしてもブーになり消えなかった。

仕方がないので、短いアホ毛をしならせ、発射！

ビュッ！

火は揺れたが消えない…

ビュッ！ビュッ！ビュッ！

何度かして消えた！ヤッター！！

周りから拍手を貰った。むふぅ！

その後、僕は知らない人達に抱かれたらい回しにあった。
あ！？ばーばだ！落ち着く…ふぅ。

もう、抱かれるのが飽きたのでばーばにしがみ付いていたら、知らない人達は帰って行った。

ばーばも帰るようで、リアママの所に僕は移動してばいばいした。

ママ2人は片付けに忙しいらしく僕たちを放置している。

…

僕とくーちゃんは部屋を散策すると火を消す時に見た。
白いケーキが低いテーブルに置いてあった。

この高さならつかまり立ちすれば問題ない…
僕はズボッとケーキを掴み取った。

あまあまだいすき！

「ティーちゃんなにやってるの？」

むっ！リリ姉ちゃんか！？

僕はリリ姉ちゃんが僕を正面から抱こうとした瞬間にケーキをリリ姉ちゃんの口に詰め込んだ。

「モフゥ！？」

ふっ！買収成功！

ケーキを食べたリリ姉ちゃんはケーキを小皿に入れてくれた。
なんで？？？

だが、目の前にケーキがある！

いただきまーす！

ガシッ！？

ルナママにケーキを食べるのを止められた。

「ティーとクリスはまだダメー！！」

くーちゃんも止められ、ぶーぶー抗議したが意味なくベッドに入れられた。

仕方なく手についたケーキの残り香を2人で舐めあうのであった。
ペロペロ…かすかに甘い…泣