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11章
186 ピコッ!!
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カグリア 視点
ティーがいないか見回していると…
「あっ!?カグリアさん!」
ミスズが走って来た。
「どうしたの慌てて。受付は?」
「ギルド長から討伐は中断、各自待機状態になり。私は何故か人攫いの被害者の手続きに回されたんですけどどういうことですか?
私…なにも聞いてなくて…」
ムムイ様は彼女に説明なしで送り込んだようだ。
とはいえ、何故あたしに聞く?
デンナーさんの方が詳しいでしょ!
「あたし達が来るのが遅かったからデンナーさんに聞いた方が早いわよ。」
「…デンナーさん?どこにいます?」
あたしはそう言われて周りを見回したがデンナーさんおろか大槌のメンバーもいなかった。
…あの人ら逃げたか!?
こうなったらティーを理由に…
「ごめん。あたしはティーを探さないと…」シュン!
「まーま!!」
うそ!帰って来ちゃった。ん?
ティーと一緒に血だらけの狐耳の男が横たわっていた。
「え!?赤ちゃん?この子がカグリアさんの娘さん?というかこの男の人は?」
「ミスズ。混乱している暇はないわよ。すぐに医療班を呼んで。あたしは手持ちの薬を使うから。」
「わ、わかりました。すぐに!」
ミスズは急いで仮設本部に向かって行った。
一方、あたしは応急処置をするためポーションを持って怪我人のもとへ近付いた。
「そうそう。ティー?逃げたらダメだよ?」
「あきゃ!?…あい。」
危なかった…ティーが少しずつ透明になって離れようとしているのが見えた。
最近、お転婆になって来たわね。
あたしはティーを監視しつつ怪我人にポーションをかけた。
あたしが常時携帯しているのは中級ポーションで主に刺し傷治療に使われる薬だ。
しかし、中級ポーションでも臓器まで損傷している場合は効果が薄い。
ポーションは傷薬であって万能薬でも蘇生薬でもないからだ。
その為、内部を治せる治療師が必要なのである。
表面の傷は回復し始めたが内臓はめちゃくちゃと思えるほど酷い状態だ。
「さて、治癒師が来るまで持ちかしら?」
あたしはポツリと呟いた。
「ぐっ…はぁはぁ…ここはどこじゃ?」
怪我人は目を覚ましたようだ。
「ここはサラデナ魔導領の外よ。」
「サラデナ?何故そんな場所に…そうじゃ!村は…ぐぉぉ…」
いきなり動いたせいで怪我人が痛みが全身に回ったのか苦悶を浮かべていた。
「もうすぐ治癒師が来るから耐えなさい。」
「そうか…はぁはぁ…「おじいちゃん!!」」
そう叫んだのは先程の銀髪の子だった。
「ルイル!?ぐぉ…お、お主無事だったか。」
「うん。でも、おじいちゃんは大丈夫なの?すごい痛そうだよ。」
「ルイル…よく聞きなさい。わしはもう…」ピコッ!
「おじ…」ピコッ!
パタ…
「ふきゅ…(うるさい!)」
2人は倒れその傍にピコハンを持ったティーが座っていた。
ティーがいないか見回していると…
「あっ!?カグリアさん!」
ミスズが走って来た。
「どうしたの慌てて。受付は?」
「ギルド長から討伐は中断、各自待機状態になり。私は何故か人攫いの被害者の手続きに回されたんですけどどういうことですか?
私…なにも聞いてなくて…」
ムムイ様は彼女に説明なしで送り込んだようだ。
とはいえ、何故あたしに聞く?
デンナーさんの方が詳しいでしょ!
「あたし達が来るのが遅かったからデンナーさんに聞いた方が早いわよ。」
「…デンナーさん?どこにいます?」
あたしはそう言われて周りを見回したがデンナーさんおろか大槌のメンバーもいなかった。
…あの人ら逃げたか!?
こうなったらティーを理由に…
「ごめん。あたしはティーを探さないと…」シュン!
「まーま!!」
うそ!帰って来ちゃった。ん?
ティーと一緒に血だらけの狐耳の男が横たわっていた。
「え!?赤ちゃん?この子がカグリアさんの娘さん?というかこの男の人は?」
「ミスズ。混乱している暇はないわよ。すぐに医療班を呼んで。あたしは手持ちの薬を使うから。」
「わ、わかりました。すぐに!」
ミスズは急いで仮設本部に向かって行った。
一方、あたしは応急処置をするためポーションを持って怪我人のもとへ近付いた。
「そうそう。ティー?逃げたらダメだよ?」
「あきゃ!?…あい。」
危なかった…ティーが少しずつ透明になって離れようとしているのが見えた。
最近、お転婆になって来たわね。
あたしはティーを監視しつつ怪我人にポーションをかけた。
あたしが常時携帯しているのは中級ポーションで主に刺し傷治療に使われる薬だ。
しかし、中級ポーションでも臓器まで損傷している場合は効果が薄い。
ポーションは傷薬であって万能薬でも蘇生薬でもないからだ。
その為、内部を治せる治療師が必要なのである。
表面の傷は回復し始めたが内臓はめちゃくちゃと思えるほど酷い状態だ。
「さて、治癒師が来るまで持ちかしら?」
あたしはポツリと呟いた。
「ぐっ…はぁはぁ…ここはどこじゃ?」
怪我人は目を覚ましたようだ。
「ここはサラデナ魔導領の外よ。」
「サラデナ?何故そんな場所に…そうじゃ!村は…ぐぉぉ…」
いきなり動いたせいで怪我人が痛みが全身に回ったのか苦悶を浮かべていた。
「もうすぐ治癒師が来るから耐えなさい。」
「そうか…はぁはぁ…「おじいちゃん!!」」
そう叫んだのは先程の銀髪の子だった。
「ルイル!?ぐぉ…お、お主無事だったか。」
「うん。でも、おじいちゃんは大丈夫なの?すごい痛そうだよ。」
「ルイル…よく聞きなさい。わしはもう…」ピコッ!
「おじ…」ピコッ!
パタ…
「ふきゅ…(うるさい!)」
2人は倒れその傍にピコハンを持ったティーが座っていた。
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