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14章

302 型製作

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レヴァン 視点

「ぽんぽん!!」ドドドド!!

口では可愛らしいが両手に持った棒の残像が残る速さで型を作っている。
そしてキラティアが作ったのは火箸と金床と大槌と小鎚だった。

こいつまさか…自分用の道具を最初に作るつもりか?
勝手にしろとは言ったが道具を作るか?

キラティアは型を完成させると木枠に強化魔法の刻印を描き始めた。しかも、かなり強力で面倒な刻印だ。

何するつもりだこいつ?

刻印を10分くらいで終わらせると調合に入った。
当然刻印の完成は速すぎる。
一般刻印士でも1日くらい、俺が本気を出して半日。
恐らくは時を遅くして一気に描き上げたのだろう。
昨日の闘いでも感じた時間感覚は時の精霊によるものだと俺は思う。
キラティアは時の精霊と契約したのかも知れない。
…羨ましい。

俺がキラティアを羨ましがっているとキラティアはぶつぶつ言い始めた。

「ぶつぶつ!ぶつ~ぶつ!!ぶつ!?」

何かと会話しているようだった。

「まさか素材の声が聞こえているのか!?」

「ちゃうちゃう。」チャウ(-д- 三 -д-)チャウ

「違うのか?」

「あきゃあきゃむっきゃ!!」

「緑帽子に髭もじゃの小さいおっちゃんと話している?
…それ地の精霊王だろ!!なんで居るんだよ!!」

「しりあい!!」

俺は精霊は見えないが昔話などのイラストに載っている姿はまさにキラティアが言った特徴なのだ。
キラティアが嘘をつくメリットもないのでそこにいるんだろう。

キラティアの鉱物の知識がおかしいのは地の精霊王の知識か…

キラティアは地の精霊王の助言を聞いているのか坩堝に調合しそれを持って火が入っている炉の中に入って行った。
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