あい らぶ? こめ。

神室さち

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雉も鳴かずば撃たれまい

正気でいられる自信がない。

「あっ? ああ? あ……あぅぅ」

 背中にのしかかる、藤也の荒い息を感じながら、イったのに全然ひかない絶頂感に戸惑う。体が勝手にびくびくして、何度も何度も射精に似た感覚が俺を襲う。

「イけたでしょう? 真琴。ただ出してイくより、ずっと気持ちいいはずですよ?」

 すっと、柊也が頬を撫でる。霞んだ目で見上げたら、柊也のが目に入った。ウソ。まだ、イってない? いつの間に俺、手、離した? 気が付いた時には、敷かれたバスタオルの上に突っ伏していた。

「あ、や……ごめッ……」

 もう、こんな。痛みさえ感じるくらいに過ぎた快感を与えられたら、正気でいられる自信がない。

 必死で、右手を動かそうとした。自分の手なのに、震えて一向に上がらない。

「ああ、構いませんよ。と言いたいところですが、やりたいのならどうぞ」

 俺の手を取って、握らせる。と言うより、俺の指を上から柊也が両手で覆って、もう俺の意思じゃ動かない手を、勝手に使われてる。

 手のひらに、つるりとした独特の感触。先端、括れ、竿。それぞれに感触が違ったものが、手の中にある。それらがぐんぐんと、硬くなっていくのもわかる。

「細くてしなやかで。手まで心地よいですね、真琴」

 指、なんて、同じじゃないのか?

「次は、ちゃんとしてもらいますよ?」

 ちょっと上ずった声で、柊也が言う。そのとき不意に、きゅっと顎を掴まれて、ほとんどバスタオルにのめりこんでいた顔を、多分藤也が、上げさせた。

 なに? と、思った瞬間。パタパタっと顔に降りかかってきた生ぬるい何か。狙ったように半開きになっていた口にも入って、その味でようやく何かわかった。精液。柊也の。

 そのあとも断続的に、顔や髪にあの白い粘液が落ちてきて、付着して、ゆっくり流れていく。

「顔射とか」

「具合よく顔を上げて頂いたので、つい」

 『つい』じゃ、ねぇよ……やられたのはわかってももう、指一本動かすことさえ億劫だ。柊也のを掴まされてた手が、そっと、壊れ物みたいに置かれる。

「はー でもすっげーよかった。あー 柊也が出たくないって言ってた意味わかったかも」

「とっとと出なさい」

「うわ、ひでぇ 自分はぐずぐずしてたくせに」

「あわよくばと思っているんでしょう」

「なんで解る。いや、解るか。おんなじこと考えてるもんな、俺ら」

「ええ。好きになるものも、人も、何でも一緒ですからね、私たちは。真琴?」

 ちくしょう、好きなこと言いやがって。とか、もう無理、とか。いろいろ、頭の中に浮かんで消える。どんどん、思考が暗い穴に吸い込まれていく感じ。

「ほら藤也、いつまでも未練たらしく居座らないで出なさい」

「へいへい」

 ずるりと、藤也のが抜けていく。体に力が入ってないのに、やっぱり縁をデカいところが抜けていく時の引っかかる感じはよくわかる。イったばっかなのになんでそんなでかいの。

 締まりきらないお尻の孔から入れられたものが流れて出てるけど、もうそんなこともどうでもよくなって、目を閉じる。

「よく頑張りましたね。そのまま眠っていいですよ。後片付けは私たちがやりますから。寝ている間に中に出したものも全部掻き出しておいてあげますから、心配しないで眠りなさい。ああそうだ、これは抜いてあげましょうね」

 ころんとバスタオルの上で転がされて、仰向けにされる。コレってなんのこと? って思ってたら、アレに突っ込まれた綿棒のことだった。それをくっと引かれた瞬間、たまらない排尿感がせりあがってきた。

「ゃあ! 抜、かなッで……だッめぇ 抜い、たら、出……ちゃう、からぁ」

「出るって、何がですか?」

 優しい優しい、柊也の声。もう眼があけられないから、どんな表情をしているのかわからないけれど。

「ほれ、なにが出るか言ってみ?」

 つつーっと、胸の間から臍に降りて、腹を撫でる手。これは、藤也のだ。

「……ぉしっこ、出ちゃ……ぅ もぅ……漏らし、たく……なぃやああああ」

 少し抜かれかけていた綿棒が、再び逆流してきた。ううう。別に戻してもらわなくてよかったのに……

「わかりましたよ、では、お風呂でとってあげますね。そこなら構わないでしょう?」


 もう、口を動かすのも億劫で、何とか頷こうとしたけど。



 そこで、俺の記憶はぷつっと切れた。
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