68 / 129
雀の上の鷹、鼠の上の猫
にゃー以外禁止ってなんだよ!?
つぷん。と、お尻の孔が広がって、中に一つ、埋まりこむ。
ぱっと見ただけだけど、大きいやつはペットボトルの蓋くらいの直径だったと思う。指より太い。外側は嫌って程刺激されたけど、慣らされてない内側には、その大きさでも十分な異物感。
「んっ んんッ! んーッ!!!」
つぷ、つぷっと、一個ずつ、襞を広げながら侵入してくる。一個入るたびに、広げられた反動で締めちゃうから、何個入れられてもその形が解ってしまう。
歯を食いしばりたくても、口の中には柊也の指。こっちはこっちでくちゃくちゃ動いてる。必死で噛まないようにしてたけど、噛みついちゃえばよかったとか、あとから思った。
上あご、口の中の上のとこを撫でたり、舌の下を擽ったりしてた柊也の指が、ちゅぷんと、口から抜けていく。
「これで最後な」
「んあんッ」
一個ずつゆっくり、俺の中に球を入れてた藤也がそう言って、ぎゅっと押し込んできたのは、それまでより絶対、でっかいのだ。感覚的にピンポン玉突っ込まれたみたい。
それが、ぐっと埋まって、お尻を開いてた手が離れて、お尻になんか、ふわふわした感触。ってことは、尻尾の付け根?
「かわいいにゃんこのできあがりー」
ぱちんと、手足を拘束してたものが外されて、やっと自由な体勢になれたけど、動くのも億劫であんまりもう、意味がないだろ。
「マコ、マコ。にゃーって言って」
「にゃー?」
「あはははは。なにそのナゲヤリ。かわいいなぁ もう」
藤也が、俺が顔向けてる方のベッドの空いたとこにダイブして、笑顔で言うから、適当に答えたらさらに楽しそうに笑ってやがる。
ふん。
シーツで涎まみれになった顔を拭くようにして逆を向く。首に巻かれた首輪の鈴が、他の音がなくなった部屋にチリチリ響く。
ち。
向いたところであるのは同じ顔だったよ!!
「にゃー?」
目が。
目が、言ってるんだ。鳴けと。目は心の鏡って、現国の先生が言ってたなー そう言えば。藤也に鳴いといて、柊也に鳴かないと、この目からビームとか出るんじゃなかろうか。柊也なら出してもおかしくない。
「フルセット装着した時は、ネコの啼き声以外喋ってはダメですよ?」
自発的に鳴いたおかげか、ビーム出しかねない目もちゃんと笑ってたけどな。にゃー以外禁止ってなんだよ!?
「んなの、無理っ! ってか、取って!!」
「おや、早速喋りますか」
柊也の目が、すぅっと細くなる。口元は、あの非対称の笑み。だから、笑ってるみたいな顔だけど、全然笑顔じゃない。超怖い!!
「せめて『そんにゃのむりにゃー』とかなら許したかもだけどなぁ」
「だッ! 誰が言うかッ!!」
後ろから藤也のすっとぼけたセリフが聞こえて、柊也の方見てるの怖くて終了したくて、藤也の方へ顔を振るったけど、背後。ゆらり、と柊也が体を起こす気配。
「なッ!? ひやあああああッ!」
頭をそむけたことで、柊也の細かい動きなんか全然わかるはずもなく。
あなたにおすすめの小説