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過ぎたるは猶及ばざるが如し
……なんかよくわかんない単語がでてきたけど、詳しく聞かない方が身のためな気がする。
ぼすんと、体がシーツの中に沈む。体全部使って息してる感じ。
「気持ちよかった?」
額に張り付いた前髪を、指で掬われて、荒い息を繰り返しながらぼんやりと目を開けると、逆さまから藤也が覗き込んでた。お前、いつ戻ってきてた。
「割とはじめから? 俺の欲しいものすぐ見つかったし。なんかもう、すんげぇ楽しそうだったから邪魔したら悪いかなーと思って見てた」
声に出して聞いたつもりがなかったけど、顔つきで俺が何を言いたいのかわかったらしくて、藤也がニヤニヤ笑いながら答える。
「マコー 今の体位がイイなら俺とも今度茶臼系制覇する勢いでやろうな。ついでに花時計も」
……なんかよくわかんない単語がでてきたけど、詳しく聞かない方が身のためな気がする。
「そうですね。今日の様子から見ても後背からより対面の方がよくて、更に言うと座位で奥を刺激されるとあっさり羞恥も乗り越えるほど心地よさそうにすることはよくわかりましたよ」
またなんか、サラサラと恥ずかしいこと分析するように言うな。確かにその通りだけど言い当てられたら腹が立つ。
「真琴が気持ちイイと、ナカは素直にきゅうきゅう蠕動して、こちらも気持ちよくしてくれますから、どんどん真琴の気持ちイイところを探していきましょうね」
……探さないで。そんなもの探さないで。いや、探しに行っていいからそのまま遭難して帰ってこないで、その探究心。
「でもさすがに、腹で擦るくらいじゃイかないか。パンパンになってるけど」
「ふぁッ! やッ さわっ……」
藤也が言うとおり、柊也がイったのをナカで感じた時、脳みその中でブチってなったけど、結局イけなかったみたいだ。いや、腹筋に擦られただけでイくとかイヤだからいいんだけど。
もう無理って思ってたけど、いろんな刺激のせいか、また俺のソレはそれなりな感じに育っちゃってる。そこを……開いたり閉じたりしちゃってる先っぽのとこを藤也が人差し指でつつく。
「あー ホント、遊んでてとは言ったけどこんな楽しそうな事態になるならちゃんと参加しとけばよかった」
ぐすん、とか、嘘鼻すすりしながら、藤也が敏感なトコをくりくり弄る。
「やっめッ」
藤也の手を払おうと伸ばした俺の手は、あっさり柊也に捕えられて、指の間に指が入るような感じでガッチリ掴まれた。
「なら痺れを切らして勝手にどこかに行かなければよかったんですよ。何を探しに行ってたんですか」
今度は柊也の手を取り払おうとしても、半端ない握力。もともとのでかさが違うから、みっちり押さえられて一ミリも動かねぇ
「それはアレだよ、ほら、心裏腹なマコに素直になって頂こうと思っていろいろ考えた結果の行動っていうか」
柊也の手から逃れようとしつつ、しつこく触ってくる藤也の手の動きにヒイヒイ言ってる俺の上で、のんきに話してるんじゃないよ、そこの双子ッ!
「また適当に理由をつけてますが、その堪え性のなさはいつか大損に繋がりますよ」
両手を柊也ががっちり、つまり、腰を押さえてた手がなくなったってことだって思いついて、下半身から逃げようとしたら、ガシッと藤也にアレを握られ、そう言えばまだ入りっぱなしの柊也には逃げた以上に追われて、ずんっと身じろきもできないくらい密着された。
「ひっ きゃうッ……!!」
「いやいややっぱり、機を見るに敏でしょ。決断の速さって大事だと思うのよ」
その割に、しつこくしてたじゃないかって言う俺の声でも聞こえたのか、俺の顔覗き込んで藤也がにんまり笑う。握ったまま、先っぽの裏側のとこを親指の腹で擦られる。
「あっ ゃん」
「それで?」
「ん? ああ。コレコレ。じゃじゃーん」
ずっと何か握ってグーの状態だった方の手を藤也が開く。
ぱららっとでてきたのは、ヒモ? 糸よりずっと太くて、でもリボンとかよりも断然細い。太さは多分、二ミリくらいの、きっちり紙縒(こよ)ってある、しっかりしたもの。
「タコ糸ですか」
「そう。確か家にも置いてたなーと思って」
たこ、いと……
「調理用のな。お肉とかの型崩れ防ぐのにぐるぐるーって巻くやつ」
人差し指と親指で摘まんで、俺の顔の上でプラプラさせる。
ちょっと待て。
肉を、巻く……?
「うあっ やッ!! ンなの、ハムみたいに巻くとかッ!? むりっ」
ピンク色に犯されつつある脳裏に、ポンって出てきたのは、マンガみたいなハムの塊。ぐるぐる巻きの。んで、藤也がさわってんのは、俺の……ナニなわけで。
こないだ五ミリ幅くらいのリボンでぐるぐるされたのだって結構きゅうきゅうだったのに、そんなヒモって言うか、細い縄みたいのでされるとか、絶対無理!!
「マコのコレはハムって程じゃないしなぁ ウインナーってのも微妙だな。そんなに細くも長くもないし」
ぶんぶん首降ってたら、藤也がいじる手はそのままに笑いながらよく聞かなくても酷いこと言いやがった。ただの想像だ! ハムみたいにでかいとか言いたいわけじゃないし。ってか、そんなサイズのヤツいないだろ。
「強いて言うなら……色や太さなら魚肉ソーセージでしょう」
こっちもなんか、しれっと酷いこと言った!! そんなの強いてまで言わなくていいと思う!!
「確かにー このぷにぷに感とか全体的にピンクっぽい感じとか。つーか、大丈夫。魚肉ソーセージにこんなもの巻くと怪我するから、こっちはこのまま」
だから俺のは魚肉ソーセージじゃない!! って、え? そっちじゃないの?
「こっちの飾り」
語尾にハートマークの連打が付きそうな浮かれた感じでそう言って、俺のから離れた藤也の手がつつっとたどり着いたその先は。
「んっ!!」
さっきまで藤也にしつこく周りばっかり触られて、まだ真っ赤なままの乳首だった。
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