上 下
96 / 207

※ 84 

しおりを挟む
豪華な天蓋ベッドに大人が四・五人寝てもまだ余裕のある広さに、夜神と向き合うような形で抱いているルードヴィッヒは膝をつく。

ルードヴィッヒの凶暴な楔が夜神の蜜壁の中に深々と刺さり、歩くたびに奥をズンズンと刺激する。背中はのけ反り、目からは幾筋の涙が溢れる。
ただ、自分が安定されてない抱き方をされているせいか、落とされる恐怖があるのか、足をルードヴィッヒの腰で交差して抱え込んでいるのを、夜神は気づいていない。
「ひゃっ、あ、あぁ、おくんっ、おくだめ!」
「ん?あぁ、奥まで届いているのかなぁ?気持ちいいね。いいよ。もっと良くしてあげようね。このまま凪ちゃんイッていいからね」

ベッドの上で、夜神を抱きかかえながら座り込むと、移動の為に持ち上げていた体を離す。重力に従ってルードヴィッヒの鼠径部にまるい双丘を隙間なく打ち付ける。
「あぁぁぁーーーー!!」
部屋には肌同士が打つかる湿った音と、夜神の悲鳴にも似た嬌声が響く。
「凪ちゃんの中、すごく痙攣してるよ?奥に当たっているのかな?気持ち良い?またイキそう?あぁ、答えられないほどいいんだね。いいよ。もっともっと追い込んであげようね」

顎を反らせ、細い首筋をルードヴィッヒ見せる。その首筋に舌を這わせて舐めあげては、チュと吸い付いて赤い跡を付けていく。
手は双丘を問答無用と言わんばかりにがっちり掴むと、夜神を串刺しのように刺している、自分の肉茎ギリギリのところまで持ち上げては落とす行為を繰り返す。
「あ、ふぁ、や゛ぁぁーー、だめ!おくだめ!また、イッちやうの。おがしくなるの!!」
頭を振ってルードヴィッヒが与える快楽を逃がそうとするが、それを追い込むように激しく蜜壁のさらなる奥の子宮口に肉茎を打ち付けて追い詰められていく。
「いいよ、おかしくなれば良いんだよ。おかしくなった凪ちゃんも好きだからね」
ルードヴィッヒの項に、拘束された手首を引っ掛けてのけ反る。
瞳からは涙を流して、あれ程否定していた、ルードヴィッヒの穿つ行為に、身を任せはじめた。

ルードヴィッヒから与えられる熱や快楽を「もっと、欲しい」と思ってしまったのだ。そうなれば後は転げ落ちるだけ。
最奥まで打ち付けて欲しいとねだるように蜜壁が熱くうねり、ルードヴィッヒの肉茎を締め付ける。熱くて大きい肉茎は蜜壁を隙間なく埋めて律動する。
雁首が隘路をゴリゴリと掻き、蜜壁の奥から生まれる蜜を外に出しては二人の結合部分を濡らしていき、ズチュズチュと卑猥な水音を響かせる。

「ひゃっ、らぁ・・・・あっ、メェ・・・・ぃ、ぐぅーーーあぁぁぁーーーーーーー!!」
顎も背中も弓のようにしなり、絶頂を受け止める。白い雷鳴が駆け巡るような感覚が、足裏から頭まで染めていく。
心臓はバクバクと早く脈打ち、キーンと耳鳴りがする。
「上手に言えたね。お利口さんだよ凪ちゃんは。はっはは、放心状態かな?なら都合がいい。今からちょっとだけ、痛い事するけど我慢してね?我慢できたら沢山あげるからね?」
ルードヴィッヒは「ハァハァ」と短い呼吸をしながら息を整えている、夜神の腰と背中を抱いてベッドに沈み込ませる。

手首の拘束で出来た腕の輪から、頭を抜いて手首の鎖に力を流して拘束を解いていく。
腕は力無くベッドに落ちていき動かなくなった。体も同じように力無くベッドに横たわり、放心状態になっている夜神の蜜壁から、ズルリと蜜に濡れた肉茎を引き抜く。
その行為にも感じるのか「ぅん・・」と声を洩らして身をよじる夜神を冷笑の眼差しで見る。

ルードヴィッヒからの与えられる快楽を「気持ち良い」と思ってしまった事に後悔する。頭の中は少しずつ霞がなくなっていく。
そしてその「後悔」の二文字が重くのしかかる。自分が嫌いになってしまいそうだ。
夜神は自己嫌悪に陥りそうになったとき、腰からお尻にかけての所に、軍のタトゥーがある付近に鋭い痛みが走る
「いっ!!なに」
「痛かったよね?けど我慢してね。あと数回ほど繰り返すから」
「やめ、いっっ!」
ルードヴィッヒが微睡んでいた夜神をうつ伏せにして、それに気づいていない夜神に牙をたてていた。

いつもの「色の牙」ではない、ただ痛みが伴うものだ。それが覚醒に繋がり、微睡んでいた夜神はシーツの上を這うようにして逃げようと試みる。
だが、腰を両手で掴まれて逃げ出すことは出来なかった。
「お転婆だね?それだけ動けるならまだまだ足りない事でいいのかなぁ?大丈夫だよ。が終わったらイキ狂うほど喜悦らしてあげようね。夜はまだまだだよ?」
「ちが、あ、ぃ、っっ!」
「違う」と否定したいのに、また噛まれて声を詰まらせる。感覚が過敏になっているのか、あまりの鋭い痛みにシーツを握りしめて、痛みを逃がす以外出来なかった。

ルードヴィッヒの宣言通り、数回の痛みを伴う吸血行為を体の一部分に受け、そこだけが熱くなっている。
ルードヴィッヒは満足した声色で、うつ伏せになり、シーツを握りしめて耐えている夜神の耳元で残酷な言葉を並べる。
「お待たせ。凪ちゃん。凪ちゃんはまだ足りないみたいだから、もっと気持ちよくなってもらうからね」
「ちが、やだ、もうしなぁぁーーーーー!!」
最後まで言わせることなく、うつ伏せの状態から四つん這いにさせてお尻だけを高く突き上げさせて、先刻までルードヴィッヒを飲み込んでいた蜜口に、唆りだった怒張を躊躇なく埋め込む。
濡れていた蜜壁は泥濘のようにズブズブと飲み込んでルードヴィッヒの鼠径部と夜神のまるい双丘が打つかる。
「さっきまで美味しそうに飲み込んでいたから、簡単に入ってしまったよ。ヤラシイね。けど私は大歓迎だけど?さぁ、痛かったのを我慢したご褒美を今から沢山あげようね?私の可愛い白い小鳥?」

ルードヴィッヒの瞳が暗くなり、狂喜をはらむ。まるで獲物を追いつめたような目だ。
そして、その追いつめた獲物を甚振るようにルードヴィッヒは律動し始める。
「やぁ・・・・も、う、許してぇ・・・やめてぇ!」
夜神はシーツを手が白くなるまで握りしめて、赤くなった瞳から次々と涙を流していく。
顔を左右に振って「辞めて」と意思表示するが、ルードヴィッヒにとってその行動は己を昂ぶらせるもので、さらなる懇願を悲鳴を嬌声を求めるものでもある。

ーーーーーいわば逆効果なのだ

そのせいで、ルードヴィッヒは夜神を更に追い詰めていく。夜神の思考が壊れて、只々、ルードヴィッヒを求めるだけの可愛い人形のような存在になるように。

そして、薄暗い部屋には肌の打つかる湿った音と、粘着質な水音、夜神の嬌声、ルードヴィッヒの狂喜的な笑い声で満ちていく。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

彷徨いたどり着いた先

恋愛 / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:10

【R18】貴方の想いなど知りません

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,398pt お気に入り:4,632

【完結】さよならのかわりに

恋愛 / 完結 24h.ポイント:2,351pt お気に入り:4,313

【完結】暴君アルファの恋人役に運命はいらない

BL / 完結 24h.ポイント:1,072pt お気に入り:1,885

トレンド

現代文学 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:2

剣鬼と呼ばれた老人と辺境伯の美少女

恋愛 / 完結 24h.ポイント:326pt お気に入り:3

【完結】運命の宝玉~悪役令嬢にはなりません~

恋愛 / 完結 24h.ポイント:2,719pt お気に入り:380

処理中です...