近付けば近付くほど好きと言えなくなる

人はみんな体内に魔法を使うための魔素を有している。
しかしその魔素も多ければ多いほど犯罪者になりやすい傾向があると——研究所から立証された。

「今日をもってオマエの人権を剥奪する」

魔素を多くもって生まれただけで疾患
魔素中毒障害…もう人として扱われない
診断された瞬間に、国から見放され、侮蔑の目を向けられる。

そして魔素中毒障害者は街の裏や表で起きる事件に駆けつける役目を担うことになり、いつ何時も暴走していいように魔素中毒障害者を殺していい許可をもった監察官と行動することが義務付けられている。


これは監察官と魔素中毒障害者の物語である。
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