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第一章
12作戦変更
しおりを挟む私の領地では助け合い精神を第一として。
どんな理由でも理不尽な暴力は論外だったし、お父様はその代表と言える。
例えどんな悪い人でも暴力や権力を持って解決しない。
だからこそ職人気質のギルドやドワーフからは慕われていた。
女性にはあまりもてなかったけど同性には好かれていた。
「お父様の熱血漢の血が流れていたのか!」
「いや、それは違うけど、まぁいいんじゃない」
最終的には彼女達がこれで嫌がらせを止めてくれたのなら万々歳だ。
「でも、過激派はどうだろうね」
「あー…」
あくまで彼女達はリーゼロッテ様の為に。
だけど他の人達はどうだろうか?
「姉さんの悪い噂を流した元凶となる馬鹿は野放しになっている。姉さんも主犯の目星はついているんじゃない?」
「え?」
「でも証拠がない。あくまで憶測だ」
犯人が解っていながら噂を野放しにしていた?
「殿下には…」
「言えないし、ここの所まったく話をしていないよ。挨拶氏だけして話そうともしないのに」
生徒会長なら多忙で忙しいだろうけど。
婚約者に対してあんまりではないかと思うのは私だけか。
「まぁ殿下からすれば政略結婚で義務でしかないと思っているんじゃない」
「でも、お二人の関係はそんなに険悪だったんでしょうか」
馬鹿王子に関してはもういいわ。
だけど、リーゼロッテ様は思っている。
シェリルさんの事が無ければ尊敬できる王子だったのかもしれない。
まぁ、もう遅いけど。
「ルーク様、リーゼロッテ様は」
「姉さんは殿下を好いている。幼い頃から慕っていいた」
「そうですか」
政略結婚であるが、ハイシュベルクは無理に王家に嫁ぐ必要はない。
むしろ敵が多くなる可能性がある。
殿下が不義を働くなら婚約解消をする事も可能だ。
だけど――。
「僕も何度も言ったよ」
「リーゼロッテ様のお気持ちが一番ですね。なんて羨ましい!」
「あー、もういいよ!」
あそこまで愛されて浮気するなんて。
「これではあの馬鹿王子を吊るし上げられないではありませんか」
「は?」
「リーゼロッテ様の前で醜態を晒すように色々裏工作をしようと思ったのに」
「君!男爵令嬢の嫌がらせをしている連中より達悪いよね!」
なんともで言えばいいわ。
証拠を突きつけてリーゼロッテ様に慰謝料を支払わせてやろうと思った。
「どうしたものか…婚約解消が無理ならもう一つの手を使うしか」
「もう一つ?」
「リーゼロッテ様の魅力を教えてメロメロになっもらおう大作戦」
「長いよ、センスもないね」
「じゃあメロ作戦で」
本当は嫌だねどね。
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