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最終章永遠の絆に繋がる愛の軌跡!
14落胆と失望の末
自分だけは助かりたいという保身的な者に水の精霊王は落胆した。
これまで長い目で人間を見まり続けたのが間違いだったのだと思ってしまった。
「なんと醜い女達だ」
「「えっ…」」
命乞いをした夫人達は真っ青になる。
何故睨まれているのか、その理由すらわからないのだ。
「今生の大賢者は自らの身を差し出して邪竜の暴走を止めた。愛する者を守る為に躊躇もしなかった…まだ十七歳の娘だと言うのに」
この場にいる貴族の大半はわが身可可愛いさに自分以外はどうでもいいと言う考えを持っているのが透けて見えていた。
「四千年前に奪う殺すを繰り返した魔女とまるで同じだ。貴様たちは」
命乞いをした夫人はその言葉にいら立ちを感じる。
かつて人々を苦しめ恐怖に追いやった邪神の使い、またのなを悪魔の女を魔女と呼んだ。
その魔女と同じと言われるなど屈辱でしかないのだが、ここで反論できるはずがない。
水の精霊王の怒りをこれ以上買うことはできないのだから。
「大賢者が寛大な事をいいことに言いたい放題、やりたい放題…慈悲をかければ調子に乗り続けるとは」
水の精霊王の威圧感に気を精神的に耐えきれないでいる者が大半の中、一人が前に出る。
「お待ちください…」
前に出た人物はビアンカだった。
「そなたは王女か」
「はい」
「自ら身を差し出し八つ裂きにされる覚悟で身を差し出すか」
「ビアンカ…ぐふ!」
止めにが入ろうとした国王が吐血し、それを見た貴族達は声にならない悲鳴を上げる。
既に水の精霊王の魔力にあてられていた。
「この国の王位第一継承者として、すべての責任は私が受けます」
「お前一人で事足るると?笑止」
「勿論私一人の命では軽すぎます。私一人だけとはいいません」
ビアンカの視線の先は、先程ディアナに暴言を吐いた貴族、ユーリを罵倒した者も含まれている。
「私だけではなく、この場で大賢者様を侮辱した命を差し出しますわ」
「なっ…お待ちください」
「そんな…」
かろうじて声を出すことができた貴族達は急いで撤回を求めようとしたがビアンカは反論を許さなかった。
「大賢者様を侮辱する者はこの国の民ではございません。そのような者は死刑でも足りません」
「ひっ…」
氷のような冷たい目で逃げ腰の貴族を睨み追い詰める。
「魔法契約でその身を水の精霊王様に差し出しますわ」
ある意味自害しろと言われるよりも残酷な罰だった。
「殺さず生かして奴隷になると?」
「はい。私の身も差し出します」
「下らぬ」
ビアンカの提案を受け入れることなどありえなかった。
ウィステリア王国に、王家に、貴族に、民達に失望しているのだから。
それを王家の代表一人と、数名の貴族の身を差し出すだけでなかったことにしてくれとはどだい無理な話なのだから。
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