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第6章 17 ファミレスでの会話
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「鈴音・・・出るなよ。」
「え?」
「電話・・・・出ないでくれ。頼む。」
亮平は頭を下げてきた。
「りょ、亮平・・・。」
どうしたんだろう?亮平の様子がおかしい。迷っていると10コール電話が鳴ったところで切れてしまった。すると亮平が口を開いた。
「お前・・・お人好しで流されやすいタイプだから心配なんだよ・・。中学
時代だって・・クラスメイトの男に告白されたことがあっただろう?」
「うん・・そういう事も確かにあったけど・・・。でも、それは翌日には向こうから告白の事は忘れてくれって言って来たんだよ?」
確かにそんな事が昔にあった。
もう、今となっては名前も思い出せないけど・・。とてもおとなしい男の子で・・。でもどうして今頃そんな話をするんだろう?
「お前・・・クラスメイトだから無下に断れないと思って、とりあえず告白を受け入れたんだよな?」
「う、うん・・・。」
でもそれって今考えてみれば相手の男の子に酷いことをしてしまったと思っている。だって私は・・・。
「あれ・・俺が言ったんだよ。」
「え・・?」
「お前が告白されていたところ・・偶然見かけたんだ。お前・・あの時相手の男に悪いと思って告白受けたんだろう?相手の男がいなくなった後、お前ずっとため息ばかりついていたもんな。」
「・・・。」
もう私は何と返事をすればよいか分からず黙っていると、そこへ再び隆司さんから電話がかかって来た。
「亮平・・私・・。」
すると、あろうことか亮平はテーブルの上に乗せておいた私のスマホを取ると、電話に出てしまったのだ。
「もしもし・・・。ああ、俺は今鈴音と一緒にいる。お前も来ればいい、丁度話もしたかったな。」
「えっ?!」
私は亮平の言葉に耳を疑ってしまった。
「ああ、いいぜ。場所は・・・。」
亮平は私たちがいる店の場所を隆司さんに告げると電話を切ってしまった。
「どうして・・・?」
「え・・?」
亮平が意外そうな顔で私を見た。亮平の取った行動が信じられず、私はついなじるような口調になってしまった。
「どうして勝手に電話に出るの?どうしていつも私の意見を聞かないで勝手に行動するのよ?」
「それはお前の決断力が無いからだろう?その中学時代の時の告白だって・・・困るならはっきりその場で断るべきだったんだ。だから俺はあの男に言ったんだよ。鈴音は人がいいから断れなかったけど・・すごく困ってたって。本当に鈴音が好きなら困らせるなって言ったんだよ。・・・相手がおとなしい男で良かったよ。だから尚更お前も断れなかったんだろう?」
「そんな事があったの・・・・?だから次の日、告白の事は忘れてくれって言ってきたの・・・?ぜんぜん知らなかったよ・・・。え・・?でもそれって・・。もしかして私と亮平が付き合っているって噂になった原因・・?」
中学生時代、私と亮平は幼馴染同士で同じ剣道部と言う事で学校でも部活でも常に一緒に過ごしていた。その内、私と亮平が付き合っていると言う噂に発展するまでにもなっていたのだ。
「ああ。相手の男はすっかり勘違いして俺とお前が付き合ってるって思ったんだろうな?だから身を引いたんじゃないのか?」
亮平が事もなげに言う。
「だ、だけど・・一言位、当事者である私にその話してくれても良かったんじゃないの?」
「俺は、お前に余計な心配かけさせたくなかったから黙っていたんだよ。だってお前、本当の事知ったら、相手に同情して・・やっぱり付き合う事になるんじゃないか?」
「・・・。」
確かに亮平の言う通りかもしれない。私は・・誰かに嫌われたくないから・・いつも周りに流されてきたのかもしれない・・。
その時 ・・・。
「鈴音・・・!」
背後で私の名を呼ぶ声が聞こえた。
「来たな?」
亮平の言葉に振り向くと・・・そこにはコートを羽織り、息を切らせた隆司さんが立っていた―。
「え?」
「電話・・・・出ないでくれ。頼む。」
亮平は頭を下げてきた。
「りょ、亮平・・・。」
どうしたんだろう?亮平の様子がおかしい。迷っていると10コール電話が鳴ったところで切れてしまった。すると亮平が口を開いた。
「お前・・・お人好しで流されやすいタイプだから心配なんだよ・・。中学
時代だって・・クラスメイトの男に告白されたことがあっただろう?」
「うん・・そういう事も確かにあったけど・・・。でも、それは翌日には向こうから告白の事は忘れてくれって言って来たんだよ?」
確かにそんな事が昔にあった。
もう、今となっては名前も思い出せないけど・・。とてもおとなしい男の子で・・。でもどうして今頃そんな話をするんだろう?
「お前・・・クラスメイトだから無下に断れないと思って、とりあえず告白を受け入れたんだよな?」
「う、うん・・・。」
でもそれって今考えてみれば相手の男の子に酷いことをしてしまったと思っている。だって私は・・・。
「あれ・・俺が言ったんだよ。」
「え・・?」
「お前が告白されていたところ・・偶然見かけたんだ。お前・・あの時相手の男に悪いと思って告白受けたんだろう?相手の男がいなくなった後、お前ずっとため息ばかりついていたもんな。」
「・・・。」
もう私は何と返事をすればよいか分からず黙っていると、そこへ再び隆司さんから電話がかかって来た。
「亮平・・私・・。」
すると、あろうことか亮平はテーブルの上に乗せておいた私のスマホを取ると、電話に出てしまったのだ。
「もしもし・・・。ああ、俺は今鈴音と一緒にいる。お前も来ればいい、丁度話もしたかったな。」
「えっ?!」
私は亮平の言葉に耳を疑ってしまった。
「ああ、いいぜ。場所は・・・。」
亮平は私たちがいる店の場所を隆司さんに告げると電話を切ってしまった。
「どうして・・・?」
「え・・?」
亮平が意外そうな顔で私を見た。亮平の取った行動が信じられず、私はついなじるような口調になってしまった。
「どうして勝手に電話に出るの?どうしていつも私の意見を聞かないで勝手に行動するのよ?」
「それはお前の決断力が無いからだろう?その中学時代の時の告白だって・・・困るならはっきりその場で断るべきだったんだ。だから俺はあの男に言ったんだよ。鈴音は人がいいから断れなかったけど・・すごく困ってたって。本当に鈴音が好きなら困らせるなって言ったんだよ。・・・相手がおとなしい男で良かったよ。だから尚更お前も断れなかったんだろう?」
「そんな事があったの・・・・?だから次の日、告白の事は忘れてくれって言ってきたの・・・?ぜんぜん知らなかったよ・・・。え・・?でもそれって・・。もしかして私と亮平が付き合っているって噂になった原因・・?」
中学生時代、私と亮平は幼馴染同士で同じ剣道部と言う事で学校でも部活でも常に一緒に過ごしていた。その内、私と亮平が付き合っていると言う噂に発展するまでにもなっていたのだ。
「ああ。相手の男はすっかり勘違いして俺とお前が付き合ってるって思ったんだろうな?だから身を引いたんじゃないのか?」
亮平が事もなげに言う。
「だ、だけど・・一言位、当事者である私にその話してくれても良かったんじゃないの?」
「俺は、お前に余計な心配かけさせたくなかったから黙っていたんだよ。だってお前、本当の事知ったら、相手に同情して・・やっぱり付き合う事になるんじゃないか?」
「・・・。」
確かに亮平の言う通りかもしれない。私は・・誰かに嫌われたくないから・・いつも周りに流されてきたのかもしれない・・。
その時 ・・・。
「鈴音・・・!」
背後で私の名を呼ぶ声が聞こえた。
「来たな?」
亮平の言葉に振り向くと・・・そこにはコートを羽織り、息を切らせた隆司さんが立っていた―。
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