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第112話 第三王子はお土産をもらう!
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マリーパパが例の物を持って越させようとしている。例の物とは何なのか謎がなぞを呼ぶ展開にドキドキしてしまう『シュウ』です。
数分後――
ゴリ―さんが軽々と大きな酒樽を担いで持ってきた……
僕の位置から酒樽の中は見えない。
マリーパパが、
「シュウよ。確かエリス嬢の婚約者がキミだと聞いていたが?」
「そうです。エリスとは将来を誓い合った仲になりますが、それがどうかいたしましたか?」
「ならば、キミはエリス嬢を護らなければならない立場ということだな?」
「ハイ、しかしながらエリスノ方が魔法の才能、相撲を含めボクより強いのですが?」
「それは仕方がないこと、漢としてどうエリス嬢を支えるかだよ。要は心の強さなのだ! シュウ、キミは強くなりたいか?」
「ハイ、強くなってエリスを護りたいです」
「わかった。ゴリーよ、例の物をシュウの前に」
「ハイ。旦那様」
先ほど、ゴリーさんが運んできた大きな酒樽を僕の前に持ってきた。
「酒樽の蓋を開けてみなさい」
「ハイ……」
酒樽の中には何が入っているのか、わからないまま蓋を開けてみた……
――!? 酒樽の中には大量のりんごが入っていた!
「強くなりたくば喰らえ!!!!」
「ヘェ!?」
「強くなりたくば喰らえ!!!!」
「今ここで、食べるんですか?」
「りんごを取り上げろ!!!!」
「……………………」
僕は言われるままにりんごを取った……
「強くなりたくば喰らえ!!!!」
「ハァ、いただきます」
僕はなんで今、りんごを食べているのか疑問に思いながらりんごを口にした。
「ガブガブ モグモグ ガブガブ モグモグ」
六個ほど漫然としながらりんごを食べていると、マリーパパが
「漫然と口にリンゴを運ぶな」
「…………………ガブガブ」
「何を前にし―― 何を食べているのかを意識しろ」
「……………………モグモグ」
「それが命を喰らう者に課せられた責任―― 義務と知れ」
「……………………ガブモグ」
――どういう意味? 言ってることかワカらねェや
「マリーパパさん。もうこれ以上は食べられません」
「強くなりたくば喰らえ!!!!」
「………… マリーパパさんもお一つどうぞ」
「イヤミかぁ!!!!」
「……………………」
僕はあることに気がついた。
「全部は食べきれないので、持って帰っても良いですか?」
「うむ、それなら良かろう」
「――ありがとうございます」
――もしかして、このりんごはミノノモンタさんからマリーへのお土産じゃないのか? 食べきれなくて、僕に丸投げしようとしているのではないか?
僕はマリーの目を見ると、マリーは気まずそうに目を反らした。やっぱりな…… マリーパパは大量に余したりんごを僕に処分してもらう気か! この親子はかなりヤバすぎると肌で感じた。
マリーパパからのお土産とし酒樽でりんごをもらうことになってしまった…… 早速、酒樽を収納魔法に入れようとしたところ
「シュウ君!? 待って!!」
エリスが僕に叫んだが、その声に間に合わず、酒樽を収納魔法に入れてしまった。
「ハアァァァァァッ???? さ、さ、酒樽が消えた?…… 今のは?……」
ゴリーさんは突然消えた酒樽を見て、取り乱してしまった。
――つい、ゴリーさんの前で魔法を使ってしまった。 ――あちゃ~ また、やっちゃったよ…… そういえば、ゴリーさんは話し合いには参加してなかったよなぁ……
マリー達の方を見ると、マリー、エリス、影の薄いバットが『コイツまたやらかしやがって』というゲスを見るような目で僕を見ていた。 ごめんね。
「だ、だ、旦那様。今のはいったい?」
「狼狽えるんじゃない! それでも貴様は、パワーネット家の家令かぁ!!」
「失礼しました。しかし、今のは何事でしょうか?」
「ああ、今のは魔法というものらしい」
「魔法…… ですか?」
「ちょうどいい、ゴリー。お前も座ってエリス嬢の話を聞け!」
「ハァ? では、失礼して」
エリスはゴリーさんに魔法と魔女の村『ハルタン』と魔道具について説明をした……
「そのような経緯が…… エントロンド帝国とテヘペロンチーノ5世は誠にアホだったのですね」
「まあ、テヘペロンチーノには感謝しなければなるまい。あのアホがやらかさなかったら、アルラサンド王国は建国されなかったからな」
「確かに…… それでは旦那様、今後はどのようになさいますか?」
「エリス嬢。申し訳ないが、この屋敷に照明器具を何ヵ所設置してもらえないだろうか?」
「ええ、構いません」
「うむ、助かる。あと水洗トイレなる物も設置は出来ないだろうか?」
「今すぐには出来ませんが、特別な下水処理施設があれば出来るのですが……」
「特別な下水処理施設とな?」
――マリーパパが下水処理施設に興味を持ち始めたぞ!
「はい、アルラサンドにある下水処理施設とは違い、汚水を浄化してから川や海、湖に流すのです」
「汚水を浄化とな? 汚水を浄化出来るものなのか?」
「あるものを使えば浄化は出来ます」
「ほぉ、あるものとは?」
「え~と、それは……」
――考えてみれば基本的に汚水は浄化出来ないからなぁ。王国だと心のある人は畑の肥料にしたりするが、ほとんどの人は歩道に捨てるか川に流す世界だからなぁ……
数分後――
ゴリ―さんが軽々と大きな酒樽を担いで持ってきた……
僕の位置から酒樽の中は見えない。
マリーパパが、
「シュウよ。確かエリス嬢の婚約者がキミだと聞いていたが?」
「そうです。エリスとは将来を誓い合った仲になりますが、それがどうかいたしましたか?」
「ならば、キミはエリス嬢を護らなければならない立場ということだな?」
「ハイ、しかしながらエリスノ方が魔法の才能、相撲を含めボクより強いのですが?」
「それは仕方がないこと、漢としてどうエリス嬢を支えるかだよ。要は心の強さなのだ! シュウ、キミは強くなりたいか?」
「ハイ、強くなってエリスを護りたいです」
「わかった。ゴリーよ、例の物をシュウの前に」
「ハイ。旦那様」
先ほど、ゴリーさんが運んできた大きな酒樽を僕の前に持ってきた。
「酒樽の蓋を開けてみなさい」
「ハイ……」
酒樽の中には何が入っているのか、わからないまま蓋を開けてみた……
――!? 酒樽の中には大量のりんごが入っていた!
「強くなりたくば喰らえ!!!!」
「ヘェ!?」
「強くなりたくば喰らえ!!!!」
「今ここで、食べるんですか?」
「りんごを取り上げろ!!!!」
「……………………」
僕は言われるままにりんごを取った……
「強くなりたくば喰らえ!!!!」
「ハァ、いただきます」
僕はなんで今、りんごを食べているのか疑問に思いながらりんごを口にした。
「ガブガブ モグモグ ガブガブ モグモグ」
六個ほど漫然としながらりんごを食べていると、マリーパパが
「漫然と口にリンゴを運ぶな」
「…………………ガブガブ」
「何を前にし―― 何を食べているのかを意識しろ」
「……………………モグモグ」
「それが命を喰らう者に課せられた責任―― 義務と知れ」
「……………………ガブモグ」
――どういう意味? 言ってることかワカらねェや
「マリーパパさん。もうこれ以上は食べられません」
「強くなりたくば喰らえ!!!!」
「………… マリーパパさんもお一つどうぞ」
「イヤミかぁ!!!!」
「……………………」
僕はあることに気がついた。
「全部は食べきれないので、持って帰っても良いですか?」
「うむ、それなら良かろう」
「――ありがとうございます」
――もしかして、このりんごはミノノモンタさんからマリーへのお土産じゃないのか? 食べきれなくて、僕に丸投げしようとしているのではないか?
僕はマリーの目を見ると、マリーは気まずそうに目を反らした。やっぱりな…… マリーパパは大量に余したりんごを僕に処分してもらう気か! この親子はかなりヤバすぎると肌で感じた。
マリーパパからのお土産とし酒樽でりんごをもらうことになってしまった…… 早速、酒樽を収納魔法に入れようとしたところ
「シュウ君!? 待って!!」
エリスが僕に叫んだが、その声に間に合わず、酒樽を収納魔法に入れてしまった。
「ハアァァァァァッ???? さ、さ、酒樽が消えた?…… 今のは?……」
ゴリーさんは突然消えた酒樽を見て、取り乱してしまった。
――つい、ゴリーさんの前で魔法を使ってしまった。 ――あちゃ~ また、やっちゃったよ…… そういえば、ゴリーさんは話し合いには参加してなかったよなぁ……
マリー達の方を見ると、マリー、エリス、影の薄いバットが『コイツまたやらかしやがって』というゲスを見るような目で僕を見ていた。 ごめんね。
「だ、だ、旦那様。今のはいったい?」
「狼狽えるんじゃない! それでも貴様は、パワーネット家の家令かぁ!!」
「失礼しました。しかし、今のは何事でしょうか?」
「ああ、今のは魔法というものらしい」
「魔法…… ですか?」
「ちょうどいい、ゴリー。お前も座ってエリス嬢の話を聞け!」
「ハァ? では、失礼して」
エリスはゴリーさんに魔法と魔女の村『ハルタン』と魔道具について説明をした……
「そのような経緯が…… エントロンド帝国とテヘペロンチーノ5世は誠にアホだったのですね」
「まあ、テヘペロンチーノには感謝しなければなるまい。あのアホがやらかさなかったら、アルラサンド王国は建国されなかったからな」
「確かに…… それでは旦那様、今後はどのようになさいますか?」
「エリス嬢。申し訳ないが、この屋敷に照明器具を何ヵ所設置してもらえないだろうか?」
「ええ、構いません」
「うむ、助かる。あと水洗トイレなる物も設置は出来ないだろうか?」
「今すぐには出来ませんが、特別な下水処理施設があれば出来るのですが……」
「特別な下水処理施設とな?」
――マリーパパが下水処理施設に興味を持ち始めたぞ!
「はい、アルラサンドにある下水処理施設とは違い、汚水を浄化してから川や海、湖に流すのです」
「汚水を浄化とな? 汚水を浄化出来るものなのか?」
「あるものを使えば浄化は出来ます」
「ほぉ、あるものとは?」
「え~と、それは……」
――考えてみれば基本的に汚水は浄化出来ないからなぁ。王国だと心のある人は畑の肥料にしたりするが、ほとんどの人は歩道に捨てるか川に流す世界だからなぁ……
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