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第7章 新国テンプルム
第295話 ヒロだけでいいんじゃないかな
「さて、お次はと……」
何をするにも、地面が凸凹してたり余計なモノがあると作業がやりづらかったので、まずは真っ平らにした。
この広大な平地をベースに、ここから順番に組み立てていこう。
とりあえずは外壁の製作かな。
何はさておき、外壁を作らないと安全を保てないし、居住区や農地、そのほか自然などの配置も決められない。
その外壁の材料だけど……。
それはこの魔法で調達する。
「『空間双移転』っ!」
ドドーーーン!
「ほ……ほおおおおおおおおっ!? 今度はなんだあああ~っ??」
僕の空間魔法によって、目の前に突然巨大な岩山が現れた。
この『空間双移転』は、別々にある2ヶ所の空間を入れ替える魔法で、ここにあった平らな地面と少し離れた場所の岩山を丸ごと入れ替えたのだ。
「ヒ……ヒロ様、これはどういうことですか!? 何故突然岩山が?」
「ああ、これは近くにあったヤツを空間魔法で持ってきたんです」
「い、岩山を持ってきたって、アンタ……」
一応これは『空間転移』に近い効果ではあるけど、同じようには使えない。
実は大変危険な魔法なのだ。
『空間転移』は、自分が頭に思い描いた通りに、自由に、そして安全に移動ができる。
ところがこの『空間双移転』は、安全などを無視して、機械的に2ヶ所の土地を入れ替えてしまう。
どういうことかというと、『空間転移』は自分が移動させたい物や人を、キッチリ選択して自分と一緒に連れていける。
仮に、転移する人のそばに石ころが落ちていても、その石を一緒に連れていくことはない。
しかし『空間双移転』は、入れ替える空間を立体的に切り取って、そのまま2ヶ所の空間を入れ替えるので、仮に『空間転移』のように移動として使おうと思ったら、周りの物も全て一緒に巻き込んでしまう。
さらに、転移先にあった物を元居た場所へと入れ替わりに送ってしまうので、場合によってはとんでもないことになる。
なので、『空間双移転』を移動には絶対に使用できない。
ほかの違いとしては、『空間転移』は思考で細かい指定ができたり自由度が高い分、質量はあまり運べない。
そして、術者と一緒じゃないと移動ができない。つまり、術者が移動しないまま、物や人だけを勝手に転移させるのは不可能だ。
それに対し、『空間双移転』は移動する物を細かく選択できない代わりに、巨大な質量でも転移が可能なうえ、術者はその場に残ったまま物や人の移動――入れ替えができる。
その他、『空間転移』は超長距離の移動が可能に対し、『空間双移転』は比較的近距離じゃないと入れ替えができないという弱点もある。
ちなみに、『空間双移転』はこれらの特性から、攻撃魔法として使うこともできる。
相手の頭上に突然岩を出現させたり、それどころか、相手の肉体の一部を別な空間と入れ替えることさえ可能だ。
とにかく、融通があまり利かないので、使用を間違えると大変な事になる。
この『空間双移転』だけじゃなく、空間魔法には戦闘に利用できる危険な魔法がたくさん有るので、上位の空間魔法が使える人は相当強いと思う。
ということで、近くの岩山を『空間双移転』でボンボンッと持ってきて、目の前に並べていく。
そしてその岩山を、『次元断裂』で根こそぎ地面から切り離す。
『次元断裂』は要するに空間魔法版の『次元斬』だけど、性能は少し違って、発動には詠唱が必要だったり連発もできないけど、そのぶん刃が超巨大だ。
魔力を大きく込めると、小規模の岩山くらいなら根元から切り取ることができる。
それを今度は『次元斬』で細かく切り、外壁用の石材にする。
ふー、さすがにMP使うなー。
『完全回復薬』でMPの回復を入れつつ、ある程度石材が作れたところで、次はその移動だ。
そのために、運搬用のゴーレムを作った。
『空間双移転』でまた移動させるのは危険なので、ゴーレムたちに石材を持たせて使用場所へと移動させる。
アイテムボックスで持ち運んでもいいけど、横着しすぎると思いもよらない失敗をするかもしれない。
どのみち流れ作業になるし、ゴーレムで地道に作業させたほうが色々と安全だろう。
石材を移動したら、今度は『高次建築魔法』だ。
これは建築関係を自動でやってくれる魔法で、これを使って外壁をどんどん積み上げていく。
以前、山賊のアジトの場所に住居を作るときもこの魔法を使ったけど、あのときはベースレベルが400しかなかった。
今は2000だ。あの頃とは魔力もケタ違いなので、その膨大な魔力を惜しみなく注ぎ込み、効果を促進させる。
これを流れ作業で行い、外壁用の石材が不足してきたら、また岩山を持ってきて『次元斬』で切りまくる。
居住空間とか作るわけじゃなく、ただ積み上げていくだけだから作業も早い。
どんどん外壁が出来上がっていく。
ま、あとで結界も張る予定だし、そこまで頑丈に作らなくても大丈夫だとは思うけど、見栄えは大事だしね。
「は~、アンタってばなんでもありね」
「なあ、オイラたちって居る意味あるのか?」
「もう全部ヒロだけでいいんじゃないかな」
「いえ、皆さんにはこのあとのため、居住区や農地などの配置デザインとか、必要な施設なんかを考えてもらえると助かります。僕は素人なので、どういうものが必要かよく分からないんですよ」
「それなら私たちでもお力になれそうですね」
「そうね、アタシたち全然社会のこと知らないから、年上組にはアイデアとか出してもらえると色々捗りそうね」
「よぉし、オレたちに任せろ!」
僕が外壁作りの作業をしている間、ヨシュアさんやアニスさんたちが国作りの構想を考えてくれる。
もちろん、メジェールたちも協力している。
日が暮れるまで作業を続けたあと、ここで夕食を取ることにした。
みんなは外壁を眺めながら、国が出来上がった姿を想像して楽しんでいるようだ。
さすがに1日じゃ外壁は作り終わらなかったけど、初日としては思った以上に順調で、このままトラブル無く進められれば、良いペースで形になっていくと思う。
今日は久々に外に出てかけずり回ったけど、王都に居るより僕たちにはこれが合っているようだ。
なので、今夜は王都へは戻らず、作ったばかりのアイテム『空間裂狭邸館』に入って、みんなで寝泊まりした。
何をするにも、地面が凸凹してたり余計なモノがあると作業がやりづらかったので、まずは真っ平らにした。
この広大な平地をベースに、ここから順番に組み立てていこう。
とりあえずは外壁の製作かな。
何はさておき、外壁を作らないと安全を保てないし、居住区や農地、そのほか自然などの配置も決められない。
その外壁の材料だけど……。
それはこの魔法で調達する。
「『空間双移転』っ!」
ドドーーーン!
「ほ……ほおおおおおおおおっ!? 今度はなんだあああ~っ??」
僕の空間魔法によって、目の前に突然巨大な岩山が現れた。
この『空間双移転』は、別々にある2ヶ所の空間を入れ替える魔法で、ここにあった平らな地面と少し離れた場所の岩山を丸ごと入れ替えたのだ。
「ヒ……ヒロ様、これはどういうことですか!? 何故突然岩山が?」
「ああ、これは近くにあったヤツを空間魔法で持ってきたんです」
「い、岩山を持ってきたって、アンタ……」
一応これは『空間転移』に近い効果ではあるけど、同じようには使えない。
実は大変危険な魔法なのだ。
『空間転移』は、自分が頭に思い描いた通りに、自由に、そして安全に移動ができる。
ところがこの『空間双移転』は、安全などを無視して、機械的に2ヶ所の土地を入れ替えてしまう。
どういうことかというと、『空間転移』は自分が移動させたい物や人を、キッチリ選択して自分と一緒に連れていける。
仮に、転移する人のそばに石ころが落ちていても、その石を一緒に連れていくことはない。
しかし『空間双移転』は、入れ替える空間を立体的に切り取って、そのまま2ヶ所の空間を入れ替えるので、仮に『空間転移』のように移動として使おうと思ったら、周りの物も全て一緒に巻き込んでしまう。
さらに、転移先にあった物を元居た場所へと入れ替わりに送ってしまうので、場合によってはとんでもないことになる。
なので、『空間双移転』を移動には絶対に使用できない。
ほかの違いとしては、『空間転移』は思考で細かい指定ができたり自由度が高い分、質量はあまり運べない。
そして、術者と一緒じゃないと移動ができない。つまり、術者が移動しないまま、物や人だけを勝手に転移させるのは不可能だ。
それに対し、『空間双移転』は移動する物を細かく選択できない代わりに、巨大な質量でも転移が可能なうえ、術者はその場に残ったまま物や人の移動――入れ替えができる。
その他、『空間転移』は超長距離の移動が可能に対し、『空間双移転』は比較的近距離じゃないと入れ替えができないという弱点もある。
ちなみに、『空間双移転』はこれらの特性から、攻撃魔法として使うこともできる。
相手の頭上に突然岩を出現させたり、それどころか、相手の肉体の一部を別な空間と入れ替えることさえ可能だ。
とにかく、融通があまり利かないので、使用を間違えると大変な事になる。
この『空間双移転』だけじゃなく、空間魔法には戦闘に利用できる危険な魔法がたくさん有るので、上位の空間魔法が使える人は相当強いと思う。
ということで、近くの岩山を『空間双移転』でボンボンッと持ってきて、目の前に並べていく。
そしてその岩山を、『次元断裂』で根こそぎ地面から切り離す。
『次元断裂』は要するに空間魔法版の『次元斬』だけど、性能は少し違って、発動には詠唱が必要だったり連発もできないけど、そのぶん刃が超巨大だ。
魔力を大きく込めると、小規模の岩山くらいなら根元から切り取ることができる。
それを今度は『次元斬』で細かく切り、外壁用の石材にする。
ふー、さすがにMP使うなー。
『完全回復薬』でMPの回復を入れつつ、ある程度石材が作れたところで、次はその移動だ。
そのために、運搬用のゴーレムを作った。
『空間双移転』でまた移動させるのは危険なので、ゴーレムたちに石材を持たせて使用場所へと移動させる。
アイテムボックスで持ち運んでもいいけど、横着しすぎると思いもよらない失敗をするかもしれない。
どのみち流れ作業になるし、ゴーレムで地道に作業させたほうが色々と安全だろう。
石材を移動したら、今度は『高次建築魔法』だ。
これは建築関係を自動でやってくれる魔法で、これを使って外壁をどんどん積み上げていく。
以前、山賊のアジトの場所に住居を作るときもこの魔法を使ったけど、あのときはベースレベルが400しかなかった。
今は2000だ。あの頃とは魔力もケタ違いなので、その膨大な魔力を惜しみなく注ぎ込み、効果を促進させる。
これを流れ作業で行い、外壁用の石材が不足してきたら、また岩山を持ってきて『次元斬』で切りまくる。
居住空間とか作るわけじゃなく、ただ積み上げていくだけだから作業も早い。
どんどん外壁が出来上がっていく。
ま、あとで結界も張る予定だし、そこまで頑丈に作らなくても大丈夫だとは思うけど、見栄えは大事だしね。
「は~、アンタってばなんでもありね」
「なあ、オイラたちって居る意味あるのか?」
「もう全部ヒロだけでいいんじゃないかな」
「いえ、皆さんにはこのあとのため、居住区や農地などの配置デザインとか、必要な施設なんかを考えてもらえると助かります。僕は素人なので、どういうものが必要かよく分からないんですよ」
「それなら私たちでもお力になれそうですね」
「そうね、アタシたち全然社会のこと知らないから、年上組にはアイデアとか出してもらえると色々捗りそうね」
「よぉし、オレたちに任せろ!」
僕が外壁作りの作業をしている間、ヨシュアさんやアニスさんたちが国作りの構想を考えてくれる。
もちろん、メジェールたちも協力している。
日が暮れるまで作業を続けたあと、ここで夕食を取ることにした。
みんなは外壁を眺めながら、国が出来上がった姿を想像して楽しんでいるようだ。
さすがに1日じゃ外壁は作り終わらなかったけど、初日としては思った以上に順調で、このままトラブル無く進められれば、良いペースで形になっていくと思う。
今日は久々に外に出てかけずり回ったけど、王都に居るより僕たちにはこれが合っているようだ。
なので、今夜は王都へは戻らず、作ったばかりのアイテム『空間裂狭邸館』に入って、みんなで寝泊まりした。
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