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第7章 新国テンプルム
第311話 来たぜ時間魔法
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今月の女神様からのレアスキル……それは、待ちに待ったSSSランク『時間魔法』だった!
これはもう伝説中の伝説スキルで、記録にも残っていないような大昔に確認されたことがあるだけの存在だ。
僕はたまたま、女神様からスキルを提示されるようになってから2回目でこの『時間魔法』が出てきたけど、いま思うととんでもないことだったんだな。
あの頃は、まさかこのスキルをゲットできる日が来るとは思ってなかったよ。
それに、経験値を1ヶ月100億も貰えるようになるなんて、本当に信じられないことだ。
この『時間魔法』を経験値1億使って取得する。
僕は超レアなスキルをたくさん持ってるけど、これは何ものにも代えがたいほどの強力無比な能力だ。
極限の戦闘では、たった1秒時が止まるだけで勝敗が決まることも少なくない。
さて、じゃあ早速能力の検証をしてみよう。
レベル1だと……『時間減速』しか使えないのか。自分以外の全て――全世界の時間の流れを遅くさせることができるらしい。
魔力の注ぎ込み方によって変わるけど、レベル1では時間の流れを最大1/2まで減速できる。つまり、僕は周りと比較して2倍の速さで動けるということだ。
試しに、こっそり街の広場まで出て『時間減速』を使ってみる。
ちなみに、僕は普段着で外に出ると、王様と気付かれることはほぼ無い。
これは……なんとも不思議な光景だ。
人の動きも遅くなってるし、当然だけど噴水の水までゆっくりと落ちている。
レベル1でも相当効果は大きいな。ここまで動きが遅くなるなら、かなりの実力差がある相手と戦ってもイイ勝負ができるだろう。
僕のスキル『思考加速』も似たような感じに見えるけど、アレは動体視力が大きく上がるだけだからね。
本当に相手の動きが遅くなってるわけじゃないから、この『時間減速』ほどのアドバンテージはない。
これでも充分強力だけど、さすがにレベル1じゃ時間は止められないんだな。
よし、レベルを上げてみよう。
現在ストック経験値が115億3000万あるので、62億使ってレベル6にしてみる。取得分と合わせて、計63億の消費。
調べてみると、えーと時間停止は……レベル3からできるんだね。ただし、最大で3秒だけ。
全世界の時間を止めるというのは、想像を絶するほどとてつもない力を必要とするようだ。
大昔、一人だけ時間を止めることができた人がいるという逸話が残ってるけど、レベル上げの難度の高さから考えるに、レベル3かせいぜい4くらいが限界だったろうな。
いや、才能があればレベルを上げやすいとはいえ、レベル4にするのは多分無理だったと思う。
僕はその先の世界を見ることができる。
レベル6ではいったいどこまで時間を止めることができるのか。
今後のためにも、限界を測っておいたほうがいいだろう。
よし、スタート!
おおっ、時間を止めるってスゴイ! 例えは変だけど、まるで世界全体が死んでしまったようだ。
音も風も匂いも、何も感じない。少し怖いくらいだ。
……………………………………………………これが限界!
だいたいの感覚だけど、1分ほど止めることができたぞ!
ただし、これは僕の全魔力を使ってなので、あくまでも参考としての記録だ。
通常は数秒も止めれば充分だろう。
この時間を止める魔法は、『万物完全静止』というらしい。
ちなみに『時間減速』も『万物完全静止』も、僕を除く全世界に対して効果を発揮する。
レベルをさらに上げてみないことには分からないけど、今のところ限定された空間にのみ効果を掛けるような使い方はできないようだ。
つまり、敵1人の時間を止めて、みんなでいっせい攻撃するようなことは無理だ。
シャルフ王や大悪魔バラムが、局所的に『時間魔法』の効果を掛けてたけど、厳密にはアレは『時間魔法』じゃないから可能なんだろう。
いや、論理としては逆か。『時間魔法』のような強力な能力が使えないから、なんとか小空間のみに限定して効果が出るように工夫された技なんだ。
とりあえず、エリアを絞って使えないのは少し残念だけど、それだけ時間を操作するということが難しい行為なんだと思う。
周りと断絶して局所的に時間の流れを操作するより、全体を操作するほうが『時間魔法』としては楽なんだろう。
その分、魔力の消費もかなり大きいので、使用時には注意が必要だ。
僕だからこそ1日に何度も使えることができるけど、仮に他の人が『時間魔法』を覚えても、1日に数回程度が限界だったろうな。
ほかには『神速の騎士』という、対象者の時間の流れが速くなる魔法もある。
これは要するに、スローの逆だ。この魔法をかけられた人は、他人よりも圧倒的に速く動けるようになる。
魔法の詠唱なども含めて、行動全てが効果の対象だ。
『時間減速』は個人を対象に掛けることはできないのに対し、この『神速の騎士』は個人を対象にできるのは、実は時間を減速させるよりも加速させるほうが容易らしいからだ。
時を遅らせたり止めたりするのは、時間の流れに逆らう行為だから難しいのかもしれない。
ましてや時を戻す――時間の逆行は不可能に近いと思う。過去に行くというのは、その後の未来を変える可能性があるからだ。
それとは逆に、時間を加速させるのは多少融通が利くようだ。
『時超えの放浪者』という魔法もあって、これは『時間減速』とは完全に逆で、僕以外の世界全体の時間を進めることができる。
それも『時間減速』よりも圧倒的に大きな効果で加速することができ、あっという間に何年も経過させることすら可能だ。
使用目的としては、未来に行きたいときにこの『時超えの放浪者』を使えば、年を取らずにこの先の世界を見ることができる。
しかし、元の時代に戻ることができないので、みんなと同じ時代を生きたい僕としては、この魔法を使うことはないと思う。
『神速の騎士』は局所的な時間操作になるため負担が大きく、そこまで時間を速めることはできないが、それでも効果は強大だ。
レベル6で使えば、最大で対象者の時間が200%ほど進みが速くなる――つまり、通常の300%の速さ=3倍の速さで行動ができるようになり、他人が1秒行動する間に3秒動くことが可能となる。
支援の魔法に『敏捷加速』という、素早さを少しアップするのがあるけど、そんなのは問題にならないほど効果がケタ違いだ。
この『神速の騎士』は同時に5人までかけることが可能で、もちろん僕も対象に入ってるけど、僕の場合は『時間減速』を使ったほうが色々と都合が良いかも。
レベル6になった『時間減速』では、全世界の時間の流れを最大1/5にする――つまり、僕は他人よりも5倍の速さで行動することができるからだ。
なので、『神速の騎士』は僕以外の人を支援するときに使うことになるだろう。
今のところ『時間魔法』には『神速の騎士』、『時間減速』、『万物完全静止』、『時超えの放浪者』しかない。
レベルによって効果の大きさや持続時間が変わるだけだ。
もっとレベルを上げれば、違う効果の魔法もあるかもしれないが……レベル10まで上げたら、時間を戻すこともひょっとしたら可能になるかも?
まさか過去や未来に飛べたりなんてことも?
まあレベル10にするにはあと経験値960億が必要なので、当分は無理だけどね。
残りの経験値は約52億3000万で、これはストックしておこう。
次回も『時間魔法』を優先してレベルアップしたいところ。
レベル8くらいまでは上げてみたい。
***********************************
『無限のスキルゲッター!』は、11/19頃に各書店様に並ぶと思いますので、どうか是非是非よろしくお願いいたしますm(_ _)m
これはもう伝説中の伝説スキルで、記録にも残っていないような大昔に確認されたことがあるだけの存在だ。
僕はたまたま、女神様からスキルを提示されるようになってから2回目でこの『時間魔法』が出てきたけど、いま思うととんでもないことだったんだな。
あの頃は、まさかこのスキルをゲットできる日が来るとは思ってなかったよ。
それに、経験値を1ヶ月100億も貰えるようになるなんて、本当に信じられないことだ。
この『時間魔法』を経験値1億使って取得する。
僕は超レアなスキルをたくさん持ってるけど、これは何ものにも代えがたいほどの強力無比な能力だ。
極限の戦闘では、たった1秒時が止まるだけで勝敗が決まることも少なくない。
さて、じゃあ早速能力の検証をしてみよう。
レベル1だと……『時間減速』しか使えないのか。自分以外の全て――全世界の時間の流れを遅くさせることができるらしい。
魔力の注ぎ込み方によって変わるけど、レベル1では時間の流れを最大1/2まで減速できる。つまり、僕は周りと比較して2倍の速さで動けるということだ。
試しに、こっそり街の広場まで出て『時間減速』を使ってみる。
ちなみに、僕は普段着で外に出ると、王様と気付かれることはほぼ無い。
これは……なんとも不思議な光景だ。
人の動きも遅くなってるし、当然だけど噴水の水までゆっくりと落ちている。
レベル1でも相当効果は大きいな。ここまで動きが遅くなるなら、かなりの実力差がある相手と戦ってもイイ勝負ができるだろう。
僕のスキル『思考加速』も似たような感じに見えるけど、アレは動体視力が大きく上がるだけだからね。
本当に相手の動きが遅くなってるわけじゃないから、この『時間減速』ほどのアドバンテージはない。
これでも充分強力だけど、さすがにレベル1じゃ時間は止められないんだな。
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全世界の時間を止めるというのは、想像を絶するほどとてつもない力を必要とするようだ。
大昔、一人だけ時間を止めることができた人がいるという逸話が残ってるけど、レベル上げの難度の高さから考えるに、レベル3かせいぜい4くらいが限界だったろうな。
いや、才能があればレベルを上げやすいとはいえ、レベル4にするのは多分無理だったと思う。
僕はその先の世界を見ることができる。
レベル6ではいったいどこまで時間を止めることができるのか。
今後のためにも、限界を測っておいたほうがいいだろう。
よし、スタート!
おおっ、時間を止めるってスゴイ! 例えは変だけど、まるで世界全体が死んでしまったようだ。
音も風も匂いも、何も感じない。少し怖いくらいだ。
……………………………………………………これが限界!
だいたいの感覚だけど、1分ほど止めることができたぞ!
ただし、これは僕の全魔力を使ってなので、あくまでも参考としての記録だ。
通常は数秒も止めれば充分だろう。
この時間を止める魔法は、『万物完全静止』というらしい。
ちなみに『時間減速』も『万物完全静止』も、僕を除く全世界に対して効果を発揮する。
レベルをさらに上げてみないことには分からないけど、今のところ限定された空間にのみ効果を掛けるような使い方はできないようだ。
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シャルフ王や大悪魔バラムが、局所的に『時間魔法』の効果を掛けてたけど、厳密にはアレは『時間魔法』じゃないから可能なんだろう。
いや、論理としては逆か。『時間魔法』のような強力な能力が使えないから、なんとか小空間のみに限定して効果が出るように工夫された技なんだ。
とりあえず、エリアを絞って使えないのは少し残念だけど、それだけ時間を操作するということが難しい行為なんだと思う。
周りと断絶して局所的に時間の流れを操作するより、全体を操作するほうが『時間魔法』としては楽なんだろう。
その分、魔力の消費もかなり大きいので、使用時には注意が必要だ。
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これは要するに、スローの逆だ。この魔法をかけられた人は、他人よりも圧倒的に速く動けるようになる。
魔法の詠唱なども含めて、行動全てが効果の対象だ。
『時間減速』は個人を対象に掛けることはできないのに対し、この『神速の騎士』は個人を対象にできるのは、実は時間を減速させるよりも加速させるほうが容易らしいからだ。
時を遅らせたり止めたりするのは、時間の流れに逆らう行為だから難しいのかもしれない。
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『時超えの放浪者』という魔法もあって、これは『時間減速』とは完全に逆で、僕以外の世界全体の時間を進めることができる。
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支援の魔法に『敏捷加速』という、素早さを少しアップするのがあるけど、そんなのは問題にならないほど効果がケタ違いだ。
この『神速の騎士』は同時に5人までかけることが可能で、もちろん僕も対象に入ってるけど、僕の場合は『時間減速』を使ったほうが色々と都合が良いかも。
レベル6になった『時間減速』では、全世界の時間の流れを最大1/5にする――つまり、僕は他人よりも5倍の速さで行動することができるからだ。
なので、『神速の騎士』は僕以外の人を支援するときに使うことになるだろう。
今のところ『時間魔法』には『神速の騎士』、『時間減速』、『万物完全静止』、『時超えの放浪者』しかない。
レベルによって効果の大きさや持続時間が変わるだけだ。
もっとレベルを上げれば、違う効果の魔法もあるかもしれないが……レベル10まで上げたら、時間を戻すこともひょっとしたら可能になるかも?
まさか過去や未来に飛べたりなんてことも?
まあレベル10にするにはあと経験値960億が必要なので、当分は無理だけどね。
残りの経験値は約52億3000万で、これはストックしておこう。
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