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第7章 新国テンプルム
第342話 古代文明の罠
フラウの衝撃の真実が発覚したあと、僕たちは城内にある宮殿へと入る。
「皆さん、ワタシはそこまで落ちこぼれではなかったデスよ! さっきのはジェダさんの記憶違いデス。それにワタシはまだ190歳デス、200歳扱いされるなんて全く失礼デスよ!」
ここまで来る間、フラウはずっと言い訳しっぱなしだ。
よほど素性がバレたのが恥ずかしかったようだけど、僕たちにとって190歳でも200歳でも誤差みたいなもので、フラウがそこにこだわる理由がよく分からない。
まあ200歳だと、何かの大台に乗ったような感じはあるけどさ。
あと落ちこぼれなのはもう今さらだしな。
「では皆さま、この部屋にお入りください。法王猊下が後ほど参りますので、この中でしばしお待ちを」
ジークヘルト将軍に促されて、ある一室へと僕たちは入る。
そこは広い部屋ではあるけど、かなりシンプルな内装で、法王様と謁見するには相応しくない場所だ。
もちろん罠だ。まあ罠だと知ってて入ったんだけどね。
「おい将軍さんよぉ、オレたちこんな部屋に入ったことねえぞ? 前に法王と会ったときは、凄い豪華な場所だったじゃねーか」
「そうね、何か変だわ……」
牙無魔たちも不審に思ったようで、周りを見回しながら将軍へ疑問を投げる。
将軍はその質問には答えず、僕たちが入ってきた扉をガチャリと閉めると、パチンと指を鳴らした。
「始めろ!」
その将軍の言葉を合図に、ブオオオンと何かの振動音が部屋に鳴り響く。
それと同時に、結界のような力が作動するのを感じた。
「な、なによコレ!?」
「なんだ? 力が抜けて……!」
「きゃあああっ」
メジェールと牙無魔が急に片膝を付き、そのほかのみんなはベシャリと全身を床に押し付けるよう姿勢になっている。
『重力魔法』の『超圧重力圏』を使うとこんな感じになるけど、ちょっと違う。
何故なら、僕が感知した限りでは『重力』というモノに変化はないからだ。
解析してみると、この部屋には古代文明の魔導機器が仕掛けてあって、僕たちが着けている腕輪――『臣下の誓錠』と共鳴して、装着者の能力をさらに1/100にしてしまうらしい。
つまり、腕輪で1/100以下にされているみんなの力は、魔導機器の相乗効果でさらに1/100=1万分の1以下になっている。
それによって完全に無力となったみんなは、着けている装備の重さに耐えきれずに床に突っ伏してしまったのだ。
メジェールや牙無魔ですら、ロクに動くこともできない状態にされるなんて、信じられない効果だ。
おっといけない、僕も苦しそうな姿を見せないと!
「ウソだろ!? このオレの『唯一者』を解放してもほとんど動けねえ……! ジークヘルト、これはいったいどういうことだ!?」
「牙無魔は黙っておれ。お前たちは殺さぬから安心するがいい」
「待ってよ、じゃあアタシたちは殺すってこと!?」
「ふぅむ……さすがに勇者を亡き者にするのは気が引ける。お前たち魔女5人の処遇については後ほど検討しよう。だが『魔王ユーリ』、貴様だけはこの場で始末させてもらう」
何か企んでいるとは思ったけど、僕の抹殺が目的だったか……。
僕を騙して利用するとか、または捕まえるとか洗脳するとか、そういうレベルじゃないんだな。
そこまで僕が邪魔なのか。
「しょ、将軍閣下、僕は魔王に対する戦力として充分なモノを持っていると思いますが、その僕を、な、何故殺そうとするのですか?」
僕はあえて苦しそうな様子を見せながら、将軍に質問する。
おっと、リノに芝居が下手って言われたから、過剰演技にならないよう注意しよう。
「魔王だと? 貴様の危険度は魔王などと比べものにならぬ。先ほどの貴様の力……思い出すだけで震えがくるわ。貴様はこの世界に居てはならぬ存在、生かしておけば必ず我らに害を為す」
「では魔王はどうするつもりですか?」
「貴様の力を借りずとも、我ら人間だけで封じてみせる。だが貴様だけは、ここで始末せねば世界を滅ぼしかねぬ」
う、うーん……言ってることはまあ理解できるけど、僕が邪悪な存在でないことは分かるだろうに。
将軍は僕に対する悪意はあるけど、けっして邪悪な存在じゃない。傲慢ではあるけど、一応人類の味方だ。
それにしても、自分ではよく分からないけど、僕ってそんなに危険かなあ?
制御できない危険人物と判断されちゃったから、ここまでして消そうとするんだろうけど。
「『魔王ユーリ』よ、我が王都へ内密に侵入したのがアダとなったな。このまま貴様が消えても、法王国は知らぬ存ぜぬで通せる。入国の証明が無いからな」
「よせっジークヘルト! すまねえユーリ、こんなことになっちまって!」
「役立たずの異世界人だったが、今回は良い働きをしてくれた。礼を言うぞ。さすがの『魔王ユーリ』といえども、この魔導結界内では無力であろう。卑劣な罠なのは重々承知、万が一にも失敗するわけにはいかぬのでな」
さすが古代文明の魔導結界、とんでもない威力だ。
封印の腕輪『臣下の誓錠』はほとんど僕には効かないけど、結界との相乗効果で、なんとこの僕の力が1/100くらいにされてしまっている。
恐るべし古代文明……。
あ~どうしよう、僕の戦闘力は1兆から100億になってしまった……!
「どうすんのよユーリ!? アンタ余裕ぶっこいて罠を甘く見てるから! さすがのアンタもこれじゃあ……」
「ああ、絶体絶命、僕ももうダメだあ~」
「……心配するだけ無駄だったわね。アンタのその下手クソな演技めっちゃ腹立つ」
メジェールの『天眼』で、僕のウソはすぐバレてしまった。
んじゃあ反撃させてもらうことにするかな。
***********************************
『無限のスキルゲッター』の書籍版、電子書籍版も、是非是非よろしくお願いいたしますm(_ _)m
「皆さん、ワタシはそこまで落ちこぼれではなかったデスよ! さっきのはジェダさんの記憶違いデス。それにワタシはまだ190歳デス、200歳扱いされるなんて全く失礼デスよ!」
ここまで来る間、フラウはずっと言い訳しっぱなしだ。
よほど素性がバレたのが恥ずかしかったようだけど、僕たちにとって190歳でも200歳でも誤差みたいなもので、フラウがそこにこだわる理由がよく分からない。
まあ200歳だと、何かの大台に乗ったような感じはあるけどさ。
あと落ちこぼれなのはもう今さらだしな。
「では皆さま、この部屋にお入りください。法王猊下が後ほど参りますので、この中でしばしお待ちを」
ジークヘルト将軍に促されて、ある一室へと僕たちは入る。
そこは広い部屋ではあるけど、かなりシンプルな内装で、法王様と謁見するには相応しくない場所だ。
もちろん罠だ。まあ罠だと知ってて入ったんだけどね。
「おい将軍さんよぉ、オレたちこんな部屋に入ったことねえぞ? 前に法王と会ったときは、凄い豪華な場所だったじゃねーか」
「そうね、何か変だわ……」
牙無魔たちも不審に思ったようで、周りを見回しながら将軍へ疑問を投げる。
将軍はその質問には答えず、僕たちが入ってきた扉をガチャリと閉めると、パチンと指を鳴らした。
「始めろ!」
その将軍の言葉を合図に、ブオオオンと何かの振動音が部屋に鳴り響く。
それと同時に、結界のような力が作動するのを感じた。
「な、なによコレ!?」
「なんだ? 力が抜けて……!」
「きゃあああっ」
メジェールと牙無魔が急に片膝を付き、そのほかのみんなはベシャリと全身を床に押し付けるよう姿勢になっている。
『重力魔法』の『超圧重力圏』を使うとこんな感じになるけど、ちょっと違う。
何故なら、僕が感知した限りでは『重力』というモノに変化はないからだ。
解析してみると、この部屋には古代文明の魔導機器が仕掛けてあって、僕たちが着けている腕輪――『臣下の誓錠』と共鳴して、装着者の能力をさらに1/100にしてしまうらしい。
つまり、腕輪で1/100以下にされているみんなの力は、魔導機器の相乗効果でさらに1/100=1万分の1以下になっている。
それによって完全に無力となったみんなは、着けている装備の重さに耐えきれずに床に突っ伏してしまったのだ。
メジェールや牙無魔ですら、ロクに動くこともできない状態にされるなんて、信じられない効果だ。
おっといけない、僕も苦しそうな姿を見せないと!
「ウソだろ!? このオレの『唯一者』を解放してもほとんど動けねえ……! ジークヘルト、これはいったいどういうことだ!?」
「牙無魔は黙っておれ。お前たちは殺さぬから安心するがいい」
「待ってよ、じゃあアタシたちは殺すってこと!?」
「ふぅむ……さすがに勇者を亡き者にするのは気が引ける。お前たち魔女5人の処遇については後ほど検討しよう。だが『魔王ユーリ』、貴様だけはこの場で始末させてもらう」
何か企んでいるとは思ったけど、僕の抹殺が目的だったか……。
僕を騙して利用するとか、または捕まえるとか洗脳するとか、そういうレベルじゃないんだな。
そこまで僕が邪魔なのか。
「しょ、将軍閣下、僕は魔王に対する戦力として充分なモノを持っていると思いますが、その僕を、な、何故殺そうとするのですか?」
僕はあえて苦しそうな様子を見せながら、将軍に質問する。
おっと、リノに芝居が下手って言われたから、過剰演技にならないよう注意しよう。
「魔王だと? 貴様の危険度は魔王などと比べものにならぬ。先ほどの貴様の力……思い出すだけで震えがくるわ。貴様はこの世界に居てはならぬ存在、生かしておけば必ず我らに害を為す」
「では魔王はどうするつもりですか?」
「貴様の力を借りずとも、我ら人間だけで封じてみせる。だが貴様だけは、ここで始末せねば世界を滅ぼしかねぬ」
う、うーん……言ってることはまあ理解できるけど、僕が邪悪な存在でないことは分かるだろうに。
将軍は僕に対する悪意はあるけど、けっして邪悪な存在じゃない。傲慢ではあるけど、一応人類の味方だ。
それにしても、自分ではよく分からないけど、僕ってそんなに危険かなあ?
制御できない危険人物と判断されちゃったから、ここまでして消そうとするんだろうけど。
「『魔王ユーリ』よ、我が王都へ内密に侵入したのがアダとなったな。このまま貴様が消えても、法王国は知らぬ存ぜぬで通せる。入国の証明が無いからな」
「よせっジークヘルト! すまねえユーリ、こんなことになっちまって!」
「役立たずの異世界人だったが、今回は良い働きをしてくれた。礼を言うぞ。さすがの『魔王ユーリ』といえども、この魔導結界内では無力であろう。卑劣な罠なのは重々承知、万が一にも失敗するわけにはいかぬのでな」
さすが古代文明の魔導結界、とんでもない威力だ。
封印の腕輪『臣下の誓錠』はほとんど僕には効かないけど、結界との相乗効果で、なんとこの僕の力が1/100くらいにされてしまっている。
恐るべし古代文明……。
あ~どうしよう、僕の戦闘力は1兆から100億になってしまった……!
「どうすんのよユーリ!? アンタ余裕ぶっこいて罠を甘く見てるから! さすがのアンタもこれじゃあ……」
「ああ、絶体絶命、僕ももうダメだあ~」
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※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中