無限のスキルゲッター! 毎月レアスキルと大量経験値を貰っている僕は、異次元の強さで無双する

まるずし

文字の大きさ
177 / 258
第7章 新国テンプルム

第344話 法王

 殺気溢れる部屋に入ってきたのは、なんとゲネヴィシュト法王様だった。
 確か年齢はまだ60歳そこそこだったと思うけど、髪はすでに真っ白だ。
 しかし、その存在感は歴戦の強者である将軍を遙かに凌ぎ、目も活力に溢れている。

 そして、さすがの神聖力だ。
 僕が出会った中でも、これほど聖なる力が漲っている人はいなかった。

 なるほど……やはりただ者じゃないな。非凡な才がなければ、この法王国を統べるなんて到底無理だろうしね。
 たとえ古代文明の力がなくても、この人は特別な存在だ。

「テンプルム国ユーリ王殿、私の臣下が大変失礼をいたしました。皆の者、魔導結界を切りなさい。『臣下の誓錠カタラ・タリスマン』も外して差しあげるのです」

「し、しかし法王猊下!?」

「よいのです将軍、この方たちはけっして危険な存在ではありません」

 法王様の指示で、僕たちの力を封じていた古代文明の結界が解除される。
 そして、法王様のあとから入ってきた騎士――恐らく親衛隊の人たちが、僕らに着けられた腕輪を外してくれた。
 あれ、この感じだと、法王様の命令で僕たちを罠に嵌めたわけじゃないのかな?

「私が当代の法王ゲネヴィシュトです。此度のことは、私が『魔王ユーリ』という存在に対してよい顔をしておりませんでしたので、それを察した臣下の者が度を超えて用心してしまったようです。本当に申し訳ありませんでした」

「いえ、気にしておりません。自分は他人より少し大きな力を持っているので、警戒されるのは当然です。今までもそうでした。そのことを逆に利用して『魔王』とあえて名乗ってしまったのですが、今さらながら少々短絡的だったと反省しております」

「こちらこそ、『魔王』という名に過敏に反応しすぎました。今ユーリ王を拝見し、自分の愚かさに恥じ入るばかりです」

「いえ、そんな……」

「こんなところでお話しするわけにもいきませんから、神殿へ参りましょう」

「神殿ですか?」

 なんだ、謁見の間とかじゃないのか?
 また罠があるなんてことは……。

「神の御前みまえでは人はみな平等です。ユーリ王とは神の前で対等にお話ししたいのです」

「そ、そこまで気を使っていただけるとは……自分のような者に対し、過分な扱いをしていただき感謝します」

「では参りましょう」

 法王様に促されて、僕たちは外の神殿へと移動する。
 今までのことから、法王様に対して凄く不安なところはあったんだけど、とても穏やかな人のようで安心した。

 今回の罠は、ジークヘルト将軍の勇み足なんだろうな。法王国や世界のことを思って、危険な僕を排除しなくてはならないとつい義憤に駆られてしまったんだろう。
 気持ちはよく分かるので、もう気にしないことにしてるけど。


 神殿に入り、聖堂内にある神像の前にて僕たちは足を止める。
 何度見ても、実際の神様とは全然違うんだよなあ……こんな素晴らしい外見じゃなくて、ただのおじいちゃんだったもんね。
 少しボケてた感じもするし……あ、うそうそ、神様ごめんなさい。

「ユーリ王、あなたの奇跡は私も聞き及んでいたのですが、どうにも信じられぬ思いでした。怪しげな者に騙されてはならぬと、我が法王国ではより警戒を強めておりましたが、どうやら全て私の杞憂だったようです」

 法王様は、今まで僕やテンプルムを警戒していたことをお詫びしてくれる。
 ほかにも、法王国の国民性や、他国にあまり知られていない事情なども丁寧に教えてくれた。

 しかし、古代文明については、一切口にしようとしない。
 その辺は、まだ他者へは漏らせない法王国の重要機密ということなんだろう。
 友好的になってくれたとはいえ、さすがにそこまで秘密を教えてくれはしないか。

 それに、どうもまだまだ隠し事があるような気がする。
 僕の解析でもイマイチ見通せないな。
 法王様は心のコントロールが上手いらしく、一応ウソはついてないようなんだけど、本心を見透かされないような話術を身につけている。
 それもさすがというところか。


「私からの話はこんなところです。ところで、ユーリ王は何か目的があってここまで来られたように思いますが? その様子では、罠があることも承知だったようですし」

 おっと、逆に僕の心を読まれちゃったようだ。
 せっかく法王様に会えたんだし、遠慮なく聞いてみるか。

「法王様、実は異世界からの召喚術が気になっております。極秘の技術とは思いますが、もしよろしかったら、僕にその召喚技術を見せてもらえないでしょうか?」

 図々しくも直球でお願いしてみた。
 法王国の秘密なだけに、外部の僕に見せてくれるか分からないが、もし牙無魔ガンマたちを元の世界に戻してあげるなら避けては通れない問題だ。
 僕の言葉を聞いて、法王様も苦悩の色を浮かべる。


「……いいでしょう。我が国の秘法ではありますが、ユーリ王には借りがあります。危険な目に遭わせてしまったお詫びに、その魔導技術をお見せいたしましょう」

 やった! まさか許可が出るなんて……!
 罠を承知で来た甲斐があった!

「では、そこへご案内いたします」

 僕たちは法王様に付いて、神殿をあとにした。

 ***********************************

『無限のスキルゲッター』の書籍版、電子書籍版も、是非是非よろしくお願いいたしますm(_ _)m
感想 679

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

Bグループの少年

櫻井春輝
青春
 クラスや校内で目立つグループをA(目立つ)のグループとして、目立たないグループはC(目立たない)とすれば、その中間のグループはB(普通)となる。そんなカテゴリー分けをした少年はAグループの悪友たちにふりまわされた穏やかとは言いにくい中学校生活と違い、高校生活は穏やかに過ごしたいと考え、高校ではB(普通)グループに入り、その中でも特に目立たないよう存在感を薄く生活し、平穏な一年を過ごす。この平穏を逃すものかと誓う少年だが、ある日、特A(特に目立つ)の美少女を助けたことから変化を始める。少年は地味で平穏な生活を守っていけるのか……?