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【アリメアの謎】
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「ほう。邪神は洗脳を使うのか。厄介だな。けど話を聞くに結構前から沖田は邪神の因子がアリメアについている事を気づいていたみたいだけど、どうして初めから倒さなかったんだろ?」
「それがの。初めは因子など無かったのだ。」
「どういう意味?」
「アリメアに邪神の因子が発覚したのは本当に最終決戦前の話だ。それまでは紛れもなくアリメアの中には何も無かった。それを証拠に我ら四刀が内、琥珀丸の主でもあったからだ。」
「え!?」
「信じられぬのも無理は無い。我自身も今だ信じられぬのだからな。何故なら我ら四刀は邪神に家族を奪われた鍛冶屋の魂ごと打ち混ぜられておる。その魂が持ち主を選ぶ際に邪神に気づかぬ筈がないのだ。それ故にいつ混ざったのか分からず沖田は嘆いておった。」
「厄介な話しだな。今後俺の周りでも起こりかねないと思って警戒しておく必要性があるな。ってか四刀作った鍛冶屋って沖田じゃないんだ。」
「うむ。本来我ら四刀は平八という男が自ら邪神を打ち滅ぼすべく作られた妖刀じゃ。邪心を抱く者が持てば魔力が吸われ、邪心無くとも敵性者で無ければ持つ事は出来てもナマクラでしかない。」
「へぇ。平八ねぇ。日本人みたいな名前だな。」
俺の言葉に黒曜丸が反応する。
「ぬ!お主何故日本人と言う言葉を知っておる?まさか!?」
「その反応からして当たりか。そ、俺も元日本人だよ。多分その人達よりずっと先の未来の日本人ってとこかな。」
「なんと!まさにこれは運命!!」
黒曜丸はその事に高揚し何やらブツブツ言いだし始めた。
凄い喜び様で「時はきたり!」なんたらかんたらと言っているがここはスルーしておくとして、聞きだした情報には価値があった。
けどなんか嫌な感じだよなぁ。情報がもっと欲しい。
ん?待てよ。
これはあくまでも黒曜丸自身が見てきた情報だ。違う視点からならもっとより良い情報が得られるかもしれない。
だけど当時の新撰組で生き残ったのが2名って言ってたけど、その人達は流石にもうこの世にはもう居ないだろうしなぁ。
だって何百年も経ってるし。
いや、この世界は俺の常識とはかけ離れている。
もしかしたらがあるかもだし一応聞いてみるか。
「新撰組の生き残りで今尚生きてたりする人とかいないかな?」
「ふむ。そうさの。1人は人間だったからもうこの世には居らぬだろう。だがもう1人は確かフェアリー族だったのぅ。フェアリー族は長寿と聞く。其奴ならもしかすれば生きておるかもの。確か最後に魔石を運んだのも彼奴だったはずじゃ。」
ビンゴ!
「で、その人は何処に?」
「恐らくフェアリーの隠れ里じゃな」
おぉ!一気に確信に迫りそうだ!
ってか魔石が最終何処に行ったのかとか普通に考えたら最初に考えるはずだったのに僕ったらうっかり忘れてましたね。
それ一番重要なやーつ!w
もう自分のアホさに参っちゃうね!テヘッ
さて、フェアリー族の隠れ里か。たしかカルラはフェアリー族だったよな。聞いてみるか。
あとは、
「他の四刀って今どうしてるのかな?」
「あの戦い以来、皆散り散りになってしもうたからのぉ‥。じゃがさっき言ったそのフェアリー族は四刀の使い手じゃった。もしかしたらそれも隠れ里にあるかもしれんな。」
「おー!立て続けにいい感じに話がすすむじゃん!なら前は急げだ。とりあえずこれからの方向性としてはフェアリーの隠れ里に行く事に決定だ。黒曜丸はどうする?」
「決まっておろう。我はお主を選んだのじゃ。愛刀としてお主と共にあろうぞ。」
「わかった。」
そう言って頷き握手しようとした所である事を思いだした。
「ってか、わぁぁぁ!そう言えば肝心な事を忘れてた!!」
「な!?何だイキナリ大声をだすでない!!!」
黒曜丸は胸に手を当て慌てる素ぶりを見せる。
「ご、ごめん。だけどコレは黒曜丸にとっても重要な事かも。」
「な、なんだ?」
俺は黒曜丸に近づき小声で伝える。
「さっき武器の才能を見分けれるとか言う人に見てもらった結果、俺には剣の才が全くの皆無いらしい。」
「「‥‥」」
「何ぃぃ!!!!?それは誰が申した!?」
黒曜丸はこれでもかと言う程のリアクションで驚愕した。
「この店の店主のダルブさんだよ。」
「そんなバカな!!それ程までに膨大な魔力を有しておきながら剣才が無いだと!?そんな訳があってなるものか!!ダルブめ!ぬかりおったな!」
「ダルブさん知ってるの?」
「当たり前じゃろう。我はこの店に長い事おるでな。しかしそんな事があってたまるか!我自ら見定めてやる!!手を貸せ!!」
黒曜丸は俺に手を伸ばす。
手を取れって事ね。黒曜丸もそういった能力を見る事ができるのだろうか?まぁダメ元だし、見てもらいますかね。
俺は素直に黒曜丸の手を取ると、黒曜丸の身体が淡く光りだしたかと思うと、バチバチと何かに弾かれる様に黒曜丸が俺の手を離した。
「む!?これは‥」
黒曜丸の様子に俺は首を傾げた。
「何か問題?」
「うむ。お主の才を見ようとすると何者かの呪印により弾かれてしもうた。恐らくダルブもこの呪印で才能を見ることが出来んかったのかもしれん。普通こんな事は起きん故に才能が無いというしか無かったのかもな。しかしいったい誰がこんな事を‥。はっ!?まさかダークサイドの手の者か!?」
黒曜丸は顔を手で覆い片膝を付き苦い表情をつくる。
「な!?それってどういう意味だよ?」
「わからん。しかし、悪意のある感じではないな。極端に言えば急な才が出ぬ様にリミッターを掛けていると思った方がいいかもしれん。」
「な、誰がそんな事‥ん?」
ふと脳裏に神の存在が過ぎる。
こんな事できんのってやっぱり神が関係するのか
けど何の為に?
悩んでいると黒曜丸が俺の顔を覗き込む。
「なんじゃ?思い当たる節でもあるのか?」
「あ、あぁ。憶測だけどね。ってか待て待て。よくよく考えると話が変だぞ。ダークサイドって響きなんだから悪の組織的な感じじゃないのか?なら悪意が無いのはおかしいぞ。」
「ふっ。バレたか!皆まで聞くでない。察しろ。」
キラーンとウィンクを送ってくる黒曜丸。
ズビシ!!!
またもやオレのチョップが黒曜丸のアタマに振り下ろされる。
「ぬぅお!!な、何て事をするぅ~!?」
黒曜丸が目に涙を浮かべ頭を抑える。
「お前がこの状況でバカな事を言いだすからだ。まったく江戸なのか厨二病なのかハッキリしてくれ!
けど、その話しを聞く限りじゃ才能が全く無い訳では無いって事だよな?」
「うーむ。なんとも言えぬが可能性がない訳ではないの。それに我が見込んだ男じゃからの。」
「そうか。」
つまり、つまりそれは俺は努力さえすれば、いずれ剣が上手くなる可能性があるって事!!
「良かった!!良かったよぉ!!あの厳しい修行は無駄では無かったと言う事だぁ!!目が潤むぅ~!!」
歓喜し両手を突き上げる俺。
巣の自分を思わずさらけ出してしまう程にこれは嬉しい。
その姿に黒曜丸は引き気味の表情を見せる。
「お、お主はなかなか表情が豊かで表に出やすい奴よな。」
「はい?おまえにだけは言われたかねぇーよ。」
そう言い返すと黒曜丸はニカッと笑顔をみせた。
「かかか!よい反応じゃ。お主とは良い仲になりそうじゃ。あ、そう言えばお主の名前を聞くのを忘れておったの。名は何と申す?」
黒曜丸は俺に再度握手を求め手を差し出す。
何だか解らん奴だけど、これは運命ってやつなのかもな。これから先長い付き合いになりそうだな。
「ハルだ。ハル・フォン・エステード。宜しく」
俺は黒曜丸の手を取ると同時にまた眩い光に包まれた。
「それがの。初めは因子など無かったのだ。」
「どういう意味?」
「アリメアに邪神の因子が発覚したのは本当に最終決戦前の話だ。それまでは紛れもなくアリメアの中には何も無かった。それを証拠に我ら四刀が内、琥珀丸の主でもあったからだ。」
「え!?」
「信じられぬのも無理は無い。我自身も今だ信じられぬのだからな。何故なら我ら四刀は邪神に家族を奪われた鍛冶屋の魂ごと打ち混ぜられておる。その魂が持ち主を選ぶ際に邪神に気づかぬ筈がないのだ。それ故にいつ混ざったのか分からず沖田は嘆いておった。」
「厄介な話しだな。今後俺の周りでも起こりかねないと思って警戒しておく必要性があるな。ってか四刀作った鍛冶屋って沖田じゃないんだ。」
「うむ。本来我ら四刀は平八という男が自ら邪神を打ち滅ぼすべく作られた妖刀じゃ。邪心を抱く者が持てば魔力が吸われ、邪心無くとも敵性者で無ければ持つ事は出来てもナマクラでしかない。」
「へぇ。平八ねぇ。日本人みたいな名前だな。」
俺の言葉に黒曜丸が反応する。
「ぬ!お主何故日本人と言う言葉を知っておる?まさか!?」
「その反応からして当たりか。そ、俺も元日本人だよ。多分その人達よりずっと先の未来の日本人ってとこかな。」
「なんと!まさにこれは運命!!」
黒曜丸はその事に高揚し何やらブツブツ言いだし始めた。
凄い喜び様で「時はきたり!」なんたらかんたらと言っているがここはスルーしておくとして、聞きだした情報には価値があった。
けどなんか嫌な感じだよなぁ。情報がもっと欲しい。
ん?待てよ。
これはあくまでも黒曜丸自身が見てきた情報だ。違う視点からならもっとより良い情報が得られるかもしれない。
だけど当時の新撰組で生き残ったのが2名って言ってたけど、その人達は流石にもうこの世にはもう居ないだろうしなぁ。
だって何百年も経ってるし。
いや、この世界は俺の常識とはかけ離れている。
もしかしたらがあるかもだし一応聞いてみるか。
「新撰組の生き残りで今尚生きてたりする人とかいないかな?」
「ふむ。そうさの。1人は人間だったからもうこの世には居らぬだろう。だがもう1人は確かフェアリー族だったのぅ。フェアリー族は長寿と聞く。其奴ならもしかすれば生きておるかもの。確か最後に魔石を運んだのも彼奴だったはずじゃ。」
ビンゴ!
「で、その人は何処に?」
「恐らくフェアリーの隠れ里じゃな」
おぉ!一気に確信に迫りそうだ!
ってか魔石が最終何処に行ったのかとか普通に考えたら最初に考えるはずだったのに僕ったらうっかり忘れてましたね。
それ一番重要なやーつ!w
もう自分のアホさに参っちゃうね!テヘッ
さて、フェアリー族の隠れ里か。たしかカルラはフェアリー族だったよな。聞いてみるか。
あとは、
「他の四刀って今どうしてるのかな?」
「あの戦い以来、皆散り散りになってしもうたからのぉ‥。じゃがさっき言ったそのフェアリー族は四刀の使い手じゃった。もしかしたらそれも隠れ里にあるかもしれんな。」
「おー!立て続けにいい感じに話がすすむじゃん!なら前は急げだ。とりあえずこれからの方向性としてはフェアリーの隠れ里に行く事に決定だ。黒曜丸はどうする?」
「決まっておろう。我はお主を選んだのじゃ。愛刀としてお主と共にあろうぞ。」
「わかった。」
そう言って頷き握手しようとした所である事を思いだした。
「ってか、わぁぁぁ!そう言えば肝心な事を忘れてた!!」
「な!?何だイキナリ大声をだすでない!!!」
黒曜丸は胸に手を当て慌てる素ぶりを見せる。
「ご、ごめん。だけどコレは黒曜丸にとっても重要な事かも。」
「な、なんだ?」
俺は黒曜丸に近づき小声で伝える。
「さっき武器の才能を見分けれるとか言う人に見てもらった結果、俺には剣の才が全くの皆無いらしい。」
「「‥‥」」
「何ぃぃ!!!!?それは誰が申した!?」
黒曜丸はこれでもかと言う程のリアクションで驚愕した。
「この店の店主のダルブさんだよ。」
「そんなバカな!!それ程までに膨大な魔力を有しておきながら剣才が無いだと!?そんな訳があってなるものか!!ダルブめ!ぬかりおったな!」
「ダルブさん知ってるの?」
「当たり前じゃろう。我はこの店に長い事おるでな。しかしそんな事があってたまるか!我自ら見定めてやる!!手を貸せ!!」
黒曜丸は俺に手を伸ばす。
手を取れって事ね。黒曜丸もそういった能力を見る事ができるのだろうか?まぁダメ元だし、見てもらいますかね。
俺は素直に黒曜丸の手を取ると、黒曜丸の身体が淡く光りだしたかと思うと、バチバチと何かに弾かれる様に黒曜丸が俺の手を離した。
「む!?これは‥」
黒曜丸の様子に俺は首を傾げた。
「何か問題?」
「うむ。お主の才を見ようとすると何者かの呪印により弾かれてしもうた。恐らくダルブもこの呪印で才能を見ることが出来んかったのかもしれん。普通こんな事は起きん故に才能が無いというしか無かったのかもな。しかしいったい誰がこんな事を‥。はっ!?まさかダークサイドの手の者か!?」
黒曜丸は顔を手で覆い片膝を付き苦い表情をつくる。
「な!?それってどういう意味だよ?」
「わからん。しかし、悪意のある感じではないな。極端に言えば急な才が出ぬ様にリミッターを掛けていると思った方がいいかもしれん。」
「な、誰がそんな事‥ん?」
ふと脳裏に神の存在が過ぎる。
こんな事できんのってやっぱり神が関係するのか
けど何の為に?
悩んでいると黒曜丸が俺の顔を覗き込む。
「なんじゃ?思い当たる節でもあるのか?」
「あ、あぁ。憶測だけどね。ってか待て待て。よくよく考えると話が変だぞ。ダークサイドって響きなんだから悪の組織的な感じじゃないのか?なら悪意が無いのはおかしいぞ。」
「ふっ。バレたか!皆まで聞くでない。察しろ。」
キラーンとウィンクを送ってくる黒曜丸。
ズビシ!!!
またもやオレのチョップが黒曜丸のアタマに振り下ろされる。
「ぬぅお!!な、何て事をするぅ~!?」
黒曜丸が目に涙を浮かべ頭を抑える。
「お前がこの状況でバカな事を言いだすからだ。まったく江戸なのか厨二病なのかハッキリしてくれ!
けど、その話しを聞く限りじゃ才能が全く無い訳では無いって事だよな?」
「うーむ。なんとも言えぬが可能性がない訳ではないの。それに我が見込んだ男じゃからの。」
「そうか。」
つまり、つまりそれは俺は努力さえすれば、いずれ剣が上手くなる可能性があるって事!!
「良かった!!良かったよぉ!!あの厳しい修行は無駄では無かったと言う事だぁ!!目が潤むぅ~!!」
歓喜し両手を突き上げる俺。
巣の自分を思わずさらけ出してしまう程にこれは嬉しい。
その姿に黒曜丸は引き気味の表情を見せる。
「お、お主はなかなか表情が豊かで表に出やすい奴よな。」
「はい?おまえにだけは言われたかねぇーよ。」
そう言い返すと黒曜丸はニカッと笑顔をみせた。
「かかか!よい反応じゃ。お主とは良い仲になりそうじゃ。あ、そう言えばお主の名前を聞くのを忘れておったの。名は何と申す?」
黒曜丸は俺に再度握手を求め手を差し出す。
何だか解らん奴だけど、これは運命ってやつなのかもな。これから先長い付き合いになりそうだな。
「ハルだ。ハル・フォン・エステード。宜しく」
俺は黒曜丸の手を取ると同時にまた眩い光に包まれた。
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