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5 フェンフェンの行動

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 あれだけ体調を崩していたにも関わらず、フェンフェンは今日もまた外へ出かけていた。
 もちろん止めたが、『大事な用事』と言われ、出ていってしまったのだ。

 流石に心配だったので、使用人のファーラーに尾行をお願いした。
 もしも出先で倒れてしまっても助けられるためである。
 心配しながらも私は仕事先のギルドへ向かった。



「奥方様、奥方様。フェンフェンさんのことでご相談があります」
「どうしたの?」
 普段は冷静かつ自分で物事を解決してしまうファーラーが相談してくるくらいだから、何かあったのかもしれない。

「フェンフェン様のことなんですけどね~、どうやら病気じゃないみたいなんですよ~」
「え? あんなに辛そうな顔をしていたのに?」

 レーシーもマイペースに喋ってはいるが、顔が笑っていない。
 こんなレーシーの姿は見たことがないのでちょっと怖い。

「はい~。ただの疲労で倒れているだけのようですね~」
「あの子、外で何しているの!? 何か見てきたの?」

「買物している最中に偶然見かけたのでしばらくつけたのですが、激しく遊びまわっているようです。おまけに賭博場にまで……」
「え!?」
「ずっと賭博場から出てくるのを監視していましたが、男を連れていましてね~、最終的には男性と二人きりになれる施設へ入っていきました~」

 呆れて言葉が出てこない。
 病気と聞いていたから看病して心配してきたのだが……。

「つまり、遊びすぎと私利私欲を満たしてダウンしているってこと!?」
「今日帰ってこられてまた倒れるようではおそらく……」

 なんということだ……。
 今日の帰宅では死にそうな表情で帰ってこないで欲しい。

 と……思ったのだが甘かったようだ。

「ごめんなさい……。また病気の発作が……」
「フェンフェン……あのね、病気が発症しているなら出かけちゃダメでしょう? 何をしていたの?」
「それは……」

 あまり尋問のようなことは好ましくないが、家に置いている以上、この辺りははっきりとさせて解決させなければ今後の関係が厳しくなってしまうだろう。
 ここは仕事モードでハッキリということにする。

「え……と、今日は魔術師さんのところで私の病気を見てもらっていました」
「ふぅん……」
 嘘をつく子だとは思わなかった。
 あくまで私は見ていないし報告を聞いただけだが、ファーラー達が嘘をつくことは絶対にあり得ない。

「それで、お金がたくさん必要なのでここで稼がなくてはいけないので今から働きます」
 聞いているファーラー達は呆れてしまっている。
 まだフェンフェンに偶然みかけて監視していたことは伝えず、ダルムと全員で話し合う必要がありそうだ。
 このままではとてもじゃないが一緒には暮らしていけないだろう。
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