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ダンジョン攻略 第二領〜王都
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「マリアント様、お疲れ様です。無事に終えてよかったですね」
「ククルちゃん、ありがとう。貴女のおかげよ。しかし、久しぶりに魔力不足だわ。これは大変ね。とてもじゃないけど1人ではテイム出来ないわ。マーサスに迎えに来て貰おうかしら」
「その方が良いでしょう。遣いを出しますのでゆっくりしていて下さい」
アイザックはそう言うなり家の中に入っていった。
私とマリアント様も応接室に移動する。
一応、影の開け方を説明し、魔力が全快したらやってみてくださいと付け加える。
私のゴーレム達は庭いじりをしているのでついて来てないがマリアント様の2体は甘える様に膝の上に座っている。
それからマーサスが来るまでの間、マリアント様がお礼にと加熱調合の仕方を教えてくれた。
「そうだ、ククルちゃん、来週特別講義で薬師学校に行くからついておいで。良い機会だから校内を見て回ると良いわ。ちょっとはためになるかもよ」
「良いのですか。ヤッター、楽しみだな」
一度覗いてみたいとは思っていたので大変ありがたいお話にとても嬉しくなった。
調合の話で盛り上がっていたらハナが呼びにきた。
「マーサス様がお付きです」
到着した様なのでマリアント様にお礼を言って玄関に降りる。
特に迎えに来い以外の事を聞いていないマーサスはアイザックと世間話をしている様だ。
「マーサス、悪いわね。それよりも見て、私の従魔よ。」
「なにぃ、どうなってるんだ」
アイザックから事情を聞いて唖然としている。
「もう、俺なククルにツッコムのは無駄だと思うんだ。な、アイザック」
「酷いよ。私、悪い事してないもん」
「悪いんじゃないぞ。規格外過ぎて言葉が見つからん。マリアント、とりあえず帰ろうか。考えるのが面倒になってきた」
2人は仲良く帰っていった。
「さて、ククル。ちゃんと説明して貰おうかな」
さっきは端折りながらだったので今度はちゃんと説明する。
アイザックは慣れたもので好きにしたら良いとは言うものの話す相手は選ぼうねと言われた。
あれからゴーレム3体は順調に庭いじりをしている。
材料を置いておいたらいつのまにか温室まで出来上がっていた。
明日はマリアント様に薬師学校に連れて行ってもらう。
楽しみでワクワクしているとアイザックに笑われた。
「マリアント様、今日はよろしくお願いします」
馬車で迎えに来てもらい、学校に向かう。
到着した様で馬車から降りて立派な建物に見入ってしまう。
「ここはね、学校と研究所が一緒になっているのよ。私は今から今年の卒業予定者に向けてギルドについての講義をするからその間、見て回ると良いわ。案内役をつけるから自由にしてたら良いわよ」
門のところで3人待っているのが見えた。
「ギルドマスター、おはようございます。今日はよろしくお願いします」
「おはようございます。今日はよろしく。先日連絡していたこの子がククルよ。こちらこそお願いね」
「はじめましてククルです。よろしくお願いします」
「はじめまして校長のキアンです。今日は私が案内させて貰いますのでよろしくお願いします」
「まぁ、キアンが案内役なの。随分ね」
「いやいや、マリアント様のお客様ですからね。他の者に任せて万が一があっても大変ですからな」
まさかの案内役が校長先生とは思わなかった。
「ではククルさん、行きましょうか」
「はい、よろしくお願いします」
そこから教室や実験室、研究所と色々見せて貰った。
あちこち歩き回って少し疲れたところでちょっとカフェがあり休憩する事になった。
校長先生がジュースとコーヒーを持って席につき、私は向かいに座った。
「ククルさん、学校はどうでしたか。どうぞ召し上がってくださいね。」
「ありがとうございます。色々あって楽しいです。」
「そうですか。まだ、幼いのに大した者ですね。薬師には興味がありますか?」
なんと答え様かこの質問には悩んでしまった。
「そうですね。興味はあります」
「よかったらいつか入学して学んで見てくださいね。」
「そうですね」
とりあえず曖昧に答えて置いた。
「ところでククルさん、私キアン・ルーズベルトと申します。ヒストラルの従兄弟になりましてな。先日王城でご挨拶させて貰いましたが覚えてらっしゃいますか?」
うへ?暫くジーッと顔を見てふと思い出した。
「あぁ、あの時おじいちゃんに抱きついて泣いてた人」
思い出した。よかったよかったと泣いて喜んでた叔父さんだ。
「あはは、お恥ずかしいところをお見せしてしまいましたね。私も最初門のところではわからなかったんです。丁度カフェに入る前に指輪が見えて気付きました。」
成る程。ならばある程度話をしても大丈夫そうだ。
「そうだったんですね。それなら私も気にせずお話出来ます。私、実は薬師ギルドに登録してて学校に通う必要性は無いんですよ」
「なんと、貴女でしたか。最近、小さな子供が薬師になったと聴いてましたがいやいや大したものです。」
そこからは専門的な話で盛り上がりその後、図書館に連れて行ってもらい色々な資料を見せて貰った。
とっても楽しくてついつい時間を忘れて資料を読み漁っていると先生らしき人がマリアント様の講義が終了したと呼びに来てくれた。
「ククルさん、時間のようですね。良かったら一度屋敷に遊びにいらっしゃい。薬師の本なら沢山所蔵しているからいくらでもみせてあげるよ。ヒストラルに連れて来て貰ったら良いよ」
「はい、そうさせて貰います。今日はありがとうございました」
叔父さんとマリアント様のところ迄行きながら次の約束をした。近々寄せてもらう事となったのだ。
「ククルちゃん、ありがとう。貴女のおかげよ。しかし、久しぶりに魔力不足だわ。これは大変ね。とてもじゃないけど1人ではテイム出来ないわ。マーサスに迎えに来て貰おうかしら」
「その方が良いでしょう。遣いを出しますのでゆっくりしていて下さい」
アイザックはそう言うなり家の中に入っていった。
私とマリアント様も応接室に移動する。
一応、影の開け方を説明し、魔力が全快したらやってみてくださいと付け加える。
私のゴーレム達は庭いじりをしているのでついて来てないがマリアント様の2体は甘える様に膝の上に座っている。
それからマーサスが来るまでの間、マリアント様がお礼にと加熱調合の仕方を教えてくれた。
「そうだ、ククルちゃん、来週特別講義で薬師学校に行くからついておいで。良い機会だから校内を見て回ると良いわ。ちょっとはためになるかもよ」
「良いのですか。ヤッター、楽しみだな」
一度覗いてみたいとは思っていたので大変ありがたいお話にとても嬉しくなった。
調合の話で盛り上がっていたらハナが呼びにきた。
「マーサス様がお付きです」
到着した様なのでマリアント様にお礼を言って玄関に降りる。
特に迎えに来い以外の事を聞いていないマーサスはアイザックと世間話をしている様だ。
「マーサス、悪いわね。それよりも見て、私の従魔よ。」
「なにぃ、どうなってるんだ」
アイザックから事情を聞いて唖然としている。
「もう、俺なククルにツッコムのは無駄だと思うんだ。な、アイザック」
「酷いよ。私、悪い事してないもん」
「悪いんじゃないぞ。規格外過ぎて言葉が見つからん。マリアント、とりあえず帰ろうか。考えるのが面倒になってきた」
2人は仲良く帰っていった。
「さて、ククル。ちゃんと説明して貰おうかな」
さっきは端折りながらだったので今度はちゃんと説明する。
アイザックは慣れたもので好きにしたら良いとは言うものの話す相手は選ぼうねと言われた。
あれからゴーレム3体は順調に庭いじりをしている。
材料を置いておいたらいつのまにか温室まで出来上がっていた。
明日はマリアント様に薬師学校に連れて行ってもらう。
楽しみでワクワクしているとアイザックに笑われた。
「マリアント様、今日はよろしくお願いします」
馬車で迎えに来てもらい、学校に向かう。
到着した様で馬車から降りて立派な建物に見入ってしまう。
「ここはね、学校と研究所が一緒になっているのよ。私は今から今年の卒業予定者に向けてギルドについての講義をするからその間、見て回ると良いわ。案内役をつけるから自由にしてたら良いわよ」
門のところで3人待っているのが見えた。
「ギルドマスター、おはようございます。今日はよろしくお願いします」
「おはようございます。今日はよろしく。先日連絡していたこの子がククルよ。こちらこそお願いね」
「はじめましてククルです。よろしくお願いします」
「はじめまして校長のキアンです。今日は私が案内させて貰いますのでよろしくお願いします」
「まぁ、キアンが案内役なの。随分ね」
「いやいや、マリアント様のお客様ですからね。他の者に任せて万が一があっても大変ですからな」
まさかの案内役が校長先生とは思わなかった。
「ではククルさん、行きましょうか」
「はい、よろしくお願いします」
そこから教室や実験室、研究所と色々見せて貰った。
あちこち歩き回って少し疲れたところでちょっとカフェがあり休憩する事になった。
校長先生がジュースとコーヒーを持って席につき、私は向かいに座った。
「ククルさん、学校はどうでしたか。どうぞ召し上がってくださいね。」
「ありがとうございます。色々あって楽しいです。」
「そうですか。まだ、幼いのに大した者ですね。薬師には興味がありますか?」
なんと答え様かこの質問には悩んでしまった。
「そうですね。興味はあります」
「よかったらいつか入学して学んで見てくださいね。」
「そうですね」
とりあえず曖昧に答えて置いた。
「ところでククルさん、私キアン・ルーズベルトと申します。ヒストラルの従兄弟になりましてな。先日王城でご挨拶させて貰いましたが覚えてらっしゃいますか?」
うへ?暫くジーッと顔を見てふと思い出した。
「あぁ、あの時おじいちゃんに抱きついて泣いてた人」
思い出した。よかったよかったと泣いて喜んでた叔父さんだ。
「あはは、お恥ずかしいところをお見せしてしまいましたね。私も最初門のところではわからなかったんです。丁度カフェに入る前に指輪が見えて気付きました。」
成る程。ならばある程度話をしても大丈夫そうだ。
「そうだったんですね。それなら私も気にせずお話出来ます。私、実は薬師ギルドに登録してて学校に通う必要性は無いんですよ」
「なんと、貴女でしたか。最近、小さな子供が薬師になったと聴いてましたがいやいや大したものです。」
そこからは専門的な話で盛り上がりその後、図書館に連れて行ってもらい色々な資料を見せて貰った。
とっても楽しくてついつい時間を忘れて資料を読み漁っていると先生らしき人がマリアント様の講義が終了したと呼びに来てくれた。
「ククルさん、時間のようですね。良かったら一度屋敷に遊びにいらっしゃい。薬師の本なら沢山所蔵しているからいくらでもみせてあげるよ。ヒストラルに連れて来て貰ったら良いよ」
「はい、そうさせて貰います。今日はありがとうございました」
叔父さんとマリアント様のところ迄行きながら次の約束をした。近々寄せてもらう事となったのだ。
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