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ふたたび王都へ3
101.
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「失礼いたします。ランドフルにございます。」
「入れ」
声がしたので扉に向き直ると先程謁見の間にいた宮廷魔術士が入室してきた。
「お呼びとお伺い致しましたが」
「ふむ、まずは座れや。話はそれからだ」
メイドがお茶を入れ先程同様部屋から退出する。
魔道具を起動させ改めて話が始まった。
ダックがランドフルと言う人に先程の事を説明し契約書を突き出した。
それを前にしてなんの戸惑いもなくサラサラサインする。
「これでよろしいでしょうか」
此方に契約書を差し出されたので改めて内容を確認しアイザック共々サインする。
4人が描き終わると紙が光小さなプレート4枚になった。
「これが契約の証だ。無くすなよ」
ダックから渡されたプレートをとりあえず受け取りポーチにしまう。
「とりあえずこいつを紹介しよう」
「私、ランドフル・イルスラーと申します。宮廷魔導士ですが古代薬研究室の室長を承って降ります。ご存知かもしれませんがイルスラー公爵が三男となります」
「はじめましてワグリアナ公爵が次男アイザック・ワグリアナと申します。普段は冒険者の為気軽にアイザックとお呼びください。」
「はじめまして。ククルです。薬師ギルド所属の調合師です」
「先程の調合師のククル様ですね。私の事はどうぞドルフとお呼びください。」
「はい、私みたいな子供に様づけはちょっと。ククルと呼んでください。後敬語も不要です」
「では、その様に。早速ですがポーションの事を聞いても良いかい。」
そこからはマリアント様が説明してくれた事にもう少し詳しく言葉を付け足していく。
「成る程。もう一度ポーションを調合する事は可能かい?」
「出来るとは思います。」
「今からお願いしても?」
「うーん、ピコを連れて来てないのと同じ条件を揃えるならここでは無理かな」
そこから更に説明を追加し、ゴーレムズ薬草を使ったのとピコが居ないと無理なのを伝えた。
「では、日を改めてお邪魔してもよろしいかな?」
アイザックを見ると代わりに答えてくれた。
「構わないがまず目立たない様にお越しいただきたい。後、数日したらまた冒険に出かけるので予定を先に決めて頂きたい」
「そうか、なら明日が休みなので昼過ぎにお邪魔したいがどうだろう」
「あぁ、構わない。」
そこからアイザックが家の場所を伝えまた明日との事でドルフは退室していった。
「とりあえずまとまったみたいだな。アイツは研究バカだか頭は良い。明日行く時に多少の資料は持たせる様にするから後の事は好きにしてくれ」
「はい、わかりました。ダック、貸しだからねー」
ニコニコ顔でとりあえず伝え私達も城を後にした。
「ハナーただいま」
ルーズベルト邸で着替えて拠点まで帰ってきた。
いろんな事があり過ぎて疲れた。
ハナのお腹にグリグリ顔を押し付けて甘えてみる。
「おかえりなさいませ。お疲れの様ですね。彼方でホットミルクでもどうですか」
そのままハナに連れられてリビングに移動した。
「ハナ、明日ランドフルと言う男が訪ねてくる。」
アイザックが今日の出来事を説明し、明日の来客の件を伝えた。
ついでに3日後にまた出発する事も伝え、予定は第五領と第六領の大型ダンジョンだ。
「畏まりました。また、お帰りの時は前もってお知らせください。」
そのまま夕食までゆっくり過ごし、明日に備えて早く寝る事にした。
翌日、お昼ご飯が済んだ頃、ドルフが訪ねてきた。
「こんにちは、ククル。今日はよろしく」
「こんにちは。ドルフさん。昨日とは随分雰囲気が違いますね。」
「まあ、普段はこんなもんさ。これ預かってきた資料だけどどこに運ぼうか」
「じゃあ、2階の調合室にお願いします」
そのまま一緒に2階に上がるとアイザックが自室から顔を出した。
「ようこそドルフ。俺はこっちに居るから用があるなら呼んでくれ」
「お邪魔するよ。わかった。何かあったら呼ばせてもらうよ」
アイザックは部屋に戻っていった。
私は調合室に案内し、とりあえず資料を片付ける。
「お待たせしました。とりあえず始めましょうか」
庭から採取した薬草など必要な素材を釜に入れる。
「ピコお願いね」
影から呼んで熱を加えてもらう。
#任せて#
そこから二人作業で進めた。
30分後、光と共にポーションが出来上がった。
「ドルフさん、お待たせしました。完全です。」
「はぁ、中々の作業だね。ポーションを見せて貰っても良いかな」
私はポーションを差し出して様子を伺う。
「確かにこないだのポーションと同じ物だね。俺も一度挑戦してみても良いかな」
「ピコは熱を加えてくれてますが代わりになる魔道具は持ってますか?」
「あぁ、一応用意して来たし大丈夫だ。素材は譲ってもらっても?」
「どうぞ、使ってください」
そこからは場所を譲りドルフさんの作業を見守った。
40分後…
「ククル、これまだ終わらないのか。そろそろ限界だ」
「うーん、出来上がったら光からまだかな。無理そうならやめた方が良くない?」
「折角ここまでやったのに勿体ない。もうちょっと頑張る」
更に10分後…
「もう、無理」
”バタン”
いきなりドルフさんが倒れた。
「うわー、どうしよう。アイザックー」
廊下に飛び出てアイザックを呼ぶとハナ共々駆けつけてくれた。
「どうした?」
「ドルフさんが倒れた」
「「はぁ?」」
アイザックがとりあえず調合室から私の部屋のソファにドルフさんを運んでくれた。
「これは魔力切れだな」
私もハナも呆れてしまった。
「入れ」
声がしたので扉に向き直ると先程謁見の間にいた宮廷魔術士が入室してきた。
「お呼びとお伺い致しましたが」
「ふむ、まずは座れや。話はそれからだ」
メイドがお茶を入れ先程同様部屋から退出する。
魔道具を起動させ改めて話が始まった。
ダックがランドフルと言う人に先程の事を説明し契約書を突き出した。
それを前にしてなんの戸惑いもなくサラサラサインする。
「これでよろしいでしょうか」
此方に契約書を差し出されたので改めて内容を確認しアイザック共々サインする。
4人が描き終わると紙が光小さなプレート4枚になった。
「これが契約の証だ。無くすなよ」
ダックから渡されたプレートをとりあえず受け取りポーチにしまう。
「とりあえずこいつを紹介しよう」
「私、ランドフル・イルスラーと申します。宮廷魔導士ですが古代薬研究室の室長を承って降ります。ご存知かもしれませんがイルスラー公爵が三男となります」
「はじめましてワグリアナ公爵が次男アイザック・ワグリアナと申します。普段は冒険者の為気軽にアイザックとお呼びください。」
「はじめまして。ククルです。薬師ギルド所属の調合師です」
「先程の調合師のククル様ですね。私の事はどうぞドルフとお呼びください。」
「はい、私みたいな子供に様づけはちょっと。ククルと呼んでください。後敬語も不要です」
「では、その様に。早速ですがポーションの事を聞いても良いかい。」
そこからはマリアント様が説明してくれた事にもう少し詳しく言葉を付け足していく。
「成る程。もう一度ポーションを調合する事は可能かい?」
「出来るとは思います。」
「今からお願いしても?」
「うーん、ピコを連れて来てないのと同じ条件を揃えるならここでは無理かな」
そこから更に説明を追加し、ゴーレムズ薬草を使ったのとピコが居ないと無理なのを伝えた。
「では、日を改めてお邪魔してもよろしいかな?」
アイザックを見ると代わりに答えてくれた。
「構わないがまず目立たない様にお越しいただきたい。後、数日したらまた冒険に出かけるので予定を先に決めて頂きたい」
「そうか、なら明日が休みなので昼過ぎにお邪魔したいがどうだろう」
「あぁ、構わない。」
そこからアイザックが家の場所を伝えまた明日との事でドルフは退室していった。
「とりあえずまとまったみたいだな。アイツは研究バカだか頭は良い。明日行く時に多少の資料は持たせる様にするから後の事は好きにしてくれ」
「はい、わかりました。ダック、貸しだからねー」
ニコニコ顔でとりあえず伝え私達も城を後にした。
「ハナーただいま」
ルーズベルト邸で着替えて拠点まで帰ってきた。
いろんな事があり過ぎて疲れた。
ハナのお腹にグリグリ顔を押し付けて甘えてみる。
「おかえりなさいませ。お疲れの様ですね。彼方でホットミルクでもどうですか」
そのままハナに連れられてリビングに移動した。
「ハナ、明日ランドフルと言う男が訪ねてくる。」
アイザックが今日の出来事を説明し、明日の来客の件を伝えた。
ついでに3日後にまた出発する事も伝え、予定は第五領と第六領の大型ダンジョンだ。
「畏まりました。また、お帰りの時は前もってお知らせください。」
そのまま夕食までゆっくり過ごし、明日に備えて早く寝る事にした。
翌日、お昼ご飯が済んだ頃、ドルフが訪ねてきた。
「こんにちは、ククル。今日はよろしく」
「こんにちは。ドルフさん。昨日とは随分雰囲気が違いますね。」
「まあ、普段はこんなもんさ。これ預かってきた資料だけどどこに運ぼうか」
「じゃあ、2階の調合室にお願いします」
そのまま一緒に2階に上がるとアイザックが自室から顔を出した。
「ようこそドルフ。俺はこっちに居るから用があるなら呼んでくれ」
「お邪魔するよ。わかった。何かあったら呼ばせてもらうよ」
アイザックは部屋に戻っていった。
私は調合室に案内し、とりあえず資料を片付ける。
「お待たせしました。とりあえず始めましょうか」
庭から採取した薬草など必要な素材を釜に入れる。
「ピコお願いね」
影から呼んで熱を加えてもらう。
#任せて#
そこから二人作業で進めた。
30分後、光と共にポーションが出来上がった。
「ドルフさん、お待たせしました。完全です。」
「はぁ、中々の作業だね。ポーションを見せて貰っても良いかな」
私はポーションを差し出して様子を伺う。
「確かにこないだのポーションと同じ物だね。俺も一度挑戦してみても良いかな」
「ピコは熱を加えてくれてますが代わりになる魔道具は持ってますか?」
「あぁ、一応用意して来たし大丈夫だ。素材は譲ってもらっても?」
「どうぞ、使ってください」
そこからは場所を譲りドルフさんの作業を見守った。
40分後…
「ククル、これまだ終わらないのか。そろそろ限界だ」
「うーん、出来上がったら光からまだかな。無理そうならやめた方が良くない?」
「折角ここまでやったのに勿体ない。もうちょっと頑張る」
更に10分後…
「もう、無理」
”バタン”
いきなりドルフさんが倒れた。
「うわー、どうしよう。アイザックー」
廊下に飛び出てアイザックを呼ぶとハナ共々駆けつけてくれた。
「どうした?」
「ドルフさんが倒れた」
「「はぁ?」」
アイザックがとりあえず調合室から私の部屋のソファにドルフさんを運んでくれた。
「これは魔力切れだな」
私もハナも呆れてしまった。
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