初恋は傷物令嬢

その瞬間、僕の胸は異様なまでに高鳴った。これほど美しい少女に出会ったことなんてなかった。

「貴様はアッシュ家の傷物だ!とっとと出ていけ!」

少女が名門アッシュ家の令嬢として育ったリリーだと知った僕は、緊張しながらも声をかけてみた。僕はアッシュ家なんて到底及ばない田舎貴族の倅だった。

「こんにちは。僕の名前はハルクって言うんだ。よろしくね……」

泣きっぱなしのリリーを、僕は優しく抱きしめてやった。
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