不運の殺し屋は夢を見る

暗殺者ギルドに所属する三十五歳の殺し屋ヴァンは、絶対的な運のなさから不運の殺し屋と呼ばれていた。
行く先々でトラブルが発生する。
だが、殺しの腕は超一流。
手ぶらで現場へ行き、必ず任務を遂行するため、暗殺者ギルド史上最高の傑作と呼ばれるほどの存在だった。

幼少期から暗殺者として育てられたヴァンは、人としての常識がない。
人間嫌いで、感情が薄く、三大欲求すらない。
暗殺者ギルドによって施された古の呪術『血の誓約』でギルドを抜けることはできず、不運がゆえに死ぬことも叶わない。
そのため、ただひたすら真面目に殺しという仕事をしながら日々を過ごす。
たった一つの小さな夢は、失われた味覚を取り戻すこと。
だが、絶対に叶わないと知っている。

そんなヴァンは、暗殺任務の最中に一人の自称美少女と出会う。
強大な魔術を使う少女に無理やり運命を変えられ、少女の護衛で旅へ出ることになった。
常に命を狙われながら少女を守る旅。
数々の出会いと別れを経験したヴァンは、少しずつ変わっていく。

美少女の目的は?
ヴァンの夢は叶うのか?
そして、ヴァンの不幸の原因が判明していく。

※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
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