王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)

薄明 喰

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感謝の番外編

違和感はあれど、自然とニマニマしてしまう日々sideルナイス

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無意識にお腹を撫でることが増えた。


さすさすしているとポコンとお腹が膨らむようになったのは最近のことだ。

初め、僕は子供をつくるのをちょっと嫌がってた。
だって子供育てられる自信ない。しかも僕が産む側で。


だけど、ノヴァが上手くやる必要は無いし僕のままでいればいい。変わる必要なんてないって根気強く教えてくれたから、それならいっかってなったらすぐだった。

ノヴァが実はむっつりさんなの知ってたけど、思ってた以上に僕との子供を望んでいたんだなって、何か笑っちゃった。




妊娠して6ヶ月。

悪阻もなく、情緒も驚くくらい安定している。
僕の多すぎる魔力を糧にしているお腹の中の子供はとても良い塩梅に僕の魔力を消費して、僕のメンタルや体を労わってくれているというスパダリぶりをお腹の中にいる時から発揮している。


これも魔族の血の影響だろうって…魔族やば。




男でありながらぷくりと膨れたお腹に違和感をどーしても感じるのだけど、それと同時にすごく嬉しくてニヤついてしまう。

お腹を無意識に撫でている自分に気がつくと毎回悶えたいくらいの羞恥と共に愛おしい気持ちが湧いてくる。



子供ができてからはノヴァは僕を滅多に外に出さなくなった。
家の中を凄く快適にして(魔法で温度、空気の調整と部屋の中にありとあらゆるふわふわアイテムを敷き詰めた)僕に何重もの結界を施して仕事に行き、昼に帰ってきて、夜の帰宅も早い。

食事も豪華になって、どうやらノヴァが栄養素の高い果物や野菜、肉を自ら調達しているらしかった。



もともと甘々過保護だったノヴァが更に進化したのだ。

そしてそれはノヴァだけじゃない。




「にぃ様はここにずっといるけど、大丈夫なの?」

「あぁ」

「そんなわけないだろ」


懐妊したことをにぃ様ととーさまに報告したらそれはもう凄いことになった。

にぃ様なんて自分にも生まれたばかりの子が居るのに、その子と妻の世話を置いて僕の所に連日すっ飛んで来るのだ。


今日で3日目。

ナイ様には申し訳ないけれど、にぃ様が傍に居てくれるのは僕にとって嬉しい以外ない。
それにノヴァが帰って来る時にはちゃんとナイ様や子のところへ帰ってるし。

仕事だってやるにはやっている。



だけど、流石にそろそろ本腰入れて仕事しないと後々にぃ様が大変になるし、何より気にしていないナイ様と違って噂を聞きつけたオルフェウス伯爵が苦情を入れてきてると耳にした。

義理の父を怒らせるのはよろしくないのでは?と不安に思う僕とは真逆に、当事者であるにぃ様は平気な顔。




むしろココ最近休めていなかったからか、のんびり過ごす僕とのんびりした時間を共有しているからか、肌ツヤがよくなっている。

ナイ様からお手紙で、やはりアドルファス様はルナイス様の傍に居る時が1番美しいと言われたくらい今のにぃ様は輝いている。




にぃ様はノヴァよりも旦那様みたいだ。

階段は絶対に腰に手を当ててくるし、扉を自力で開けさせてもくれない。
なんなら食事の時の食器すら持たせない徹底ぶりで、しかも妊夫用の苦しくならない服をオーダーメイドしてプレゼントしまくってくる。

ノヴァがやりたいこと全てやっちゃってるからノヴァが唸っているのだけど、にぃ様完全無視。



こうして過保護天元突破しているにぃ様とノヴァによって、僕の部屋はまるで赤ちゃんのテーマパークのようになってしまっている。

この間会いに来てくれたヒュー様がドン引いてたくらいには凄いことになっている。
なんならチルも流石に顔を引き攣らせていた。




にぃ様がうちで仕事するからレオもうちに長いこといて、そっちは来た時よりもげっそりした顔になっている。


「にぃ様。明日からノヴァが出産休暇に入るから心配しないで。子供も魔族の血が入ってるから生まれるの早いみたいだし、何よりお腹の中の子が既に優秀過ぎて僕少しも大変じゃなくて拍子抜けしてるくらいだよ」


ナイ様は結構悪阻が酷かったってにぃ様から聞いていて、その時の印象があるからにぃ様は僕を凄く心配してくれている。

だけど、ほんとに、驚くぐらい何の痛みも苦しみもないからマジで大丈夫なんだよね。





「生まれたらにぃ様達と僕達で遠足行ったり色々やろーね」

「そうだな。では用意して待っている」


やっと落ち着いたらしいにぃ様はそう言って、ノヴァの帰宅と入れ替わりにアーバスノイヤー家に帰ってった。





生まれるまであともう少し。

予想外の未来になってるけど、前よりもこれからの未来を楽しみに思うようになった自分が何だか恥ずかしい。



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