王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)

薄明 喰

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第4章

見えた妖精…居過ぎでは?

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取り合えず、レドモンドの意見を今は聞けないし何か事情があるようだから勝手には決めれないということで、もう一人の同行者については保留。

横でノヴァが行けるって凄くアピールしてくるんだけど、僕が心配で落ち着かなくなるから却下。




このわーわー言っている間、ぶすくれながらも黙って待っていてくれたハビット辺境伯にお礼を言って改めて妖精の存在について話し合う。





「ハビット辺境伯様。こちらの2人が精霊族のオーレさんとルゲイエさんです。」


「初めまして。オーレと申します。」


「初めましてぇ。僕はルゲイエですぅ。僕達一応精霊族なんですけどぉ、妖精に近いんだよぉ!」



ハビット辺境伯に2人を紹介するとハビット辺境伯は顔を顰めながらもペコリと頭を下げた。




「今からルゲイエの方が貴女様に触れます。妖精達は既に部屋にわんさかおりますので、見えましたら合図をお願いいたしますね。」



オーレさんが物腰柔らかくハビット辺境伯へ告げ、ルゲイエさんがびくびくしながらもハビット辺境伯へ近づく。




「わ…訳の分からない存在に触れてほしくありませんわ!!い、行き遅れておりますが!!私はこれでも立派なレディなのですよ!?未婚の女性が親しくもない身元の怪しい人物と触れ合うなどと!!そんな破廉恥なことができるわけがありません!!!」



触れようとしたルゲイエさんをさっと避けたハビット辺境伯は顔を真っ赤に染めながら声を荒げる。

ご両親を早くに亡くされてから領地のために奮闘してきて、領地が好きすぎるのと領地外への不信感が強すぎて婚期を逃した結果…もの凄く純粋に育ったようだ。



身元の怪しい人物とのちょっとした触れ合いが破廉恥だと言うのなら僕は此処ではとんでもない破廉恥男では?




色々あったから、身元がよく分からない段階で結構手を握ったり抱き上げられたりしてるし。









「じゃ、じゃあこの姿の方がいいですぅ?」


ルゲイエさんは拒否されたことに慌てて涙目になりながらポフンと煙を出し、姿をドレスを纏った可愛らしい少女に変えた。


目をうるうるとさせて下から見つめてくる姿はあざといのに何故か庇護欲を刺激する。




「ま…まぁ、可憐な少女であれば…いいの、かしら?」


そんなルゲイエさんの姿にまんまと絆されたハビット辺境伯は首を傾げながらもルゲイエさんが自身に触れることへの許可を出す。

姿が無害そうな少女に変わろうとも相手は見知らぬ精霊であることは変わりない。


内心それでいいのかっと思わないでもないが、ここでそれを言えばまた面倒なループに陥るので口にはしない。










「…っ!!こ、これは!!居過ぎではありませんこと!?」


ルゲイエさんに触れられたハビット辺境伯には妖精達の姿が無事見えたようで、しかし妖精の数に驚きよろめいている。




「…オーレさん。僕も見たい。」


「いいですよ。どうぞお手を。」


うずうずとした僕の好奇心に理性が勝てず、オーレさんの傍にずずずいと寄っておねだりをすれば、快く手を差し出してくれたので遠慮なく手を重ねる。




「わぁ!……確かに居過ぎてて何か…」


気持ち悪い。


皆淡く光っていて幻想的なのだけど、部屋の隅から隅まで居るこの状況は感動を超えて気持ちが悪い。



だけどそれを口にしたら只でさえ怒っている妖精が更に怒って、こっちにまで被害がきそうだからこれ以上は口にしません。

我慢。







そっとオーレさんから手を離して、お礼を言ってからノヴァの隣にささささーっと動く。


近くに寄った僕の頭をぼんやり妖精が見えているノヴァは苦笑いして撫でてくれた。







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