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第4章
まさかの原因
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つるつるのぷやぷやになった僕達はヤギのメイドさんに連れられて、夕食を御馳走になっている。
夕食の場にはラプラス様も居て、優雅にワインを揺らしている。
傍におつまみ程度のご飯もおかれていて、興味津々に見ていた僕に通常の食事も多少は必要とするのだと教えてくれた。
「うむ。きっかけとなった人族の肌も光っておったが、やはりあれはそういうものなのだな。半魔であるノヴァ・ウォードにも効果があるようだし私も試してみよう。」
つるつるのぷやぷやになっている僕達を見てラプラス様はそう言って満足そうに笑った。
この人あれだ…ノヴァで悪魔に害がないものか確かめたんだ。
僕の伴侶が知らぬ間に実験台にされていたという問題が判明したけれど、その後食事の合間にこの屋敷が沼地に沈まずにいる理由を聞いたり、そのために使われている浮遊の魔法陣についての話を聞いたりでノヴァ実験台問題は思考の彼方へと飛んで行ってしまったのであった。
沼地の屋敷を堪能した翌日。
僕達は干上がった土地に足を踏み入れている。
「干上がる原因が分からんな。雨は定期的に降っているようだし、ここ以外は変わらず沼地。何者かの干渉の痕跡も見当たらん。」
乾ききった地面に触れながらラプラス様が重いため息をついて綺麗な髪をぐしゃぐしゃにしてしまう。
しばらくブツブツと呟いたラプラス様の口から「いっそのことここらの地を抉るか?」とかいう言葉が聞こえてきたので僕は待ったと声を上げた。
「ラプラス様、もう少し確認しましょう?地属性の方の意見も聞いてみてはいかがでしょうか。」
ぐしゃぐしゃになってしまった髪の毛を手櫛で整えながら、どーどーっと荒ぶるラプラス様を宥める。
どさくさに紛れて触れたラプラス様の髪の毛はぐしゃぐしゃになっても引っかかりなく栄養が行き届いていて、極上の触り心地。
ついつい不必要に撫でてしまったが、ラプラス様の気分を害することはなかったようで一安心…と思っていたらノヴァからじーっと視線を送られていることに気が付いたのでラプラス様の髪の毛からそぉっと手を離す。
これは後でノヴァの髪の毛も撫でてやらねば。
「なるほどな。地属性の者の意見を聞くということが頭になかった。」
落ち着いたらしいラプラス様はぽんっと掌を叩いて、では地の精霊に聞くかっと言って地面をコンコンっと叩いた。
『なになにぃ?何かご用事ぃ?』
『ねむねむなのにぃ…』
『なにごと!?なにごとぉ!?』
ラプラス様の地面ノックでポン ポン ポンと三体の精霊が地面から出てきた。
そ、そんな呼び方?っと僕の知らない精霊の呼び方にびっくりしてノヴァの方を見てみたらノヴァも驚いた顔してた。
やっぱりあんな精霊の呼び方知らなかったよね!?
「最近ここらの地の干上がりが酷いと聞いたが心当たりがない。何か知っているだろうか。」
『あぁ~、最近ここにぃ落とされたんだよぉ』
『温めないとぉ』
『もうしばらくの辛抱!』
ラプラス様の質問になにやら精霊達は物知り顔の様子。
落とされた
温めないと
しばらくの辛抱
・・・
まったく分かんない。
ノヴァに分かった?と目配せしたけどノヴァも首を横に振ってる。
ラプラス様も首を傾げているから分かってないっぽい。
「うむ…分からん。精霊よ、もう少し分かるように。何が落とされたのだ。」
『赤い卵だよぉ』
『おばかさ~ん、強い卵だよぉ』
『レッドドラゴン!レッドドラゴン』
一体におばかさんと言われ、ラプラス様の額にピキリと青筋が浮かんだけれどしばらく目を閉じて耐えたラプラス様は「情報感謝する。帰れ。」と言って、掌でぐいぐいと精霊達を地面に押し付けた。
うん、全然耐えれてない。
精霊達に痛がる様子は全くなく、『あ~れ~』などとケラケラ笑いながら地面に吸い込まれていった。
「…それにしても…レッドドラゴンの卵が原因とは。」
「ホルス様についてきてもらったらよかったね。」
「レッドドラゴンの卵は世界の熱を吸収して育つと聞いていたが…卵一つでこの地が干上がるとは、なかなかに強烈だな。」
精霊達にお帰り頂いて、静かになったところで僕達はまさかの原因にふぅっと息を吐き出した。
「親が探しておるだろう。」
「ん~…ホルス様に親御さんを探してもらって、僕達は卵を探しますか?」
「そうだな。」
とりあえず、卵を探している親がいるのなら親元に返してあげないとっということで、僕は頭の中でホルス様を呼んでみることにした。
『ホルス様ホルス様ホルス様ホルス様ホルス様』
『なんだルナイス。そんなに呼ばずとも聞こえておるぞ。』
うぅう~っと唸りながらホルス様を呼ぶと割とすぐに返事が返ってきた。
僕達の今の状況を説明し、早急に卵を探している親がいないかを探ってもらうようお願いして僕達は卵を探しに周りを探索することにした。
夕食の場にはラプラス様も居て、優雅にワインを揺らしている。
傍におつまみ程度のご飯もおかれていて、興味津々に見ていた僕に通常の食事も多少は必要とするのだと教えてくれた。
「うむ。きっかけとなった人族の肌も光っておったが、やはりあれはそういうものなのだな。半魔であるノヴァ・ウォードにも効果があるようだし私も試してみよう。」
つるつるのぷやぷやになっている僕達を見てラプラス様はそう言って満足そうに笑った。
この人あれだ…ノヴァで悪魔に害がないものか確かめたんだ。
僕の伴侶が知らぬ間に実験台にされていたという問題が判明したけれど、その後食事の合間にこの屋敷が沼地に沈まずにいる理由を聞いたり、そのために使われている浮遊の魔法陣についての話を聞いたりでノヴァ実験台問題は思考の彼方へと飛んで行ってしまったのであった。
沼地の屋敷を堪能した翌日。
僕達は干上がった土地に足を踏み入れている。
「干上がる原因が分からんな。雨は定期的に降っているようだし、ここ以外は変わらず沼地。何者かの干渉の痕跡も見当たらん。」
乾ききった地面に触れながらラプラス様が重いため息をついて綺麗な髪をぐしゃぐしゃにしてしまう。
しばらくブツブツと呟いたラプラス様の口から「いっそのことここらの地を抉るか?」とかいう言葉が聞こえてきたので僕は待ったと声を上げた。
「ラプラス様、もう少し確認しましょう?地属性の方の意見も聞いてみてはいかがでしょうか。」
ぐしゃぐしゃになってしまった髪の毛を手櫛で整えながら、どーどーっと荒ぶるラプラス様を宥める。
どさくさに紛れて触れたラプラス様の髪の毛はぐしゃぐしゃになっても引っかかりなく栄養が行き届いていて、極上の触り心地。
ついつい不必要に撫でてしまったが、ラプラス様の気分を害することはなかったようで一安心…と思っていたらノヴァからじーっと視線を送られていることに気が付いたのでラプラス様の髪の毛からそぉっと手を離す。
これは後でノヴァの髪の毛も撫でてやらねば。
「なるほどな。地属性の者の意見を聞くということが頭になかった。」
落ち着いたらしいラプラス様はぽんっと掌を叩いて、では地の精霊に聞くかっと言って地面をコンコンっと叩いた。
『なになにぃ?何かご用事ぃ?』
『ねむねむなのにぃ…』
『なにごと!?なにごとぉ!?』
ラプラス様の地面ノックでポン ポン ポンと三体の精霊が地面から出てきた。
そ、そんな呼び方?っと僕の知らない精霊の呼び方にびっくりしてノヴァの方を見てみたらノヴァも驚いた顔してた。
やっぱりあんな精霊の呼び方知らなかったよね!?
「最近ここらの地の干上がりが酷いと聞いたが心当たりがない。何か知っているだろうか。」
『あぁ~、最近ここにぃ落とされたんだよぉ』
『温めないとぉ』
『もうしばらくの辛抱!』
ラプラス様の質問になにやら精霊達は物知り顔の様子。
落とされた
温めないと
しばらくの辛抱
・・・
まったく分かんない。
ノヴァに分かった?と目配せしたけどノヴァも首を横に振ってる。
ラプラス様も首を傾げているから分かってないっぽい。
「うむ…分からん。精霊よ、もう少し分かるように。何が落とされたのだ。」
『赤い卵だよぉ』
『おばかさ~ん、強い卵だよぉ』
『レッドドラゴン!レッドドラゴン』
一体におばかさんと言われ、ラプラス様の額にピキリと青筋が浮かんだけれどしばらく目を閉じて耐えたラプラス様は「情報感謝する。帰れ。」と言って、掌でぐいぐいと精霊達を地面に押し付けた。
うん、全然耐えれてない。
精霊達に痛がる様子は全くなく、『あ~れ~』などとケラケラ笑いながら地面に吸い込まれていった。
「…それにしても…レッドドラゴンの卵が原因とは。」
「ホルス様についてきてもらったらよかったね。」
「レッドドラゴンの卵は世界の熱を吸収して育つと聞いていたが…卵一つでこの地が干上がるとは、なかなかに強烈だな。」
精霊達にお帰り頂いて、静かになったところで僕達はまさかの原因にふぅっと息を吐き出した。
「親が探しておるだろう。」
「ん~…ホルス様に親御さんを探してもらって、僕達は卵を探しますか?」
「そうだな。」
とりあえず、卵を探している親がいるのなら親元に返してあげないとっということで、僕は頭の中でホルス様を呼んでみることにした。
『ホルス様ホルス様ホルス様ホルス様ホルス様』
『なんだルナイス。そんなに呼ばずとも聞こえておるぞ。』
うぅう~っと唸りながらホルス様を呼ぶと割とすぐに返事が返ってきた。
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