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本編

プロローグ

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俺、佐倉真央はゲームが大好きなごく普通な男子高校生だ。
そんな俺は今どハマりしている乙女ゲーム「あなただけの光になる」の隠しキャラルートをやっとの思いで解禁したところで学校から帰ったらさっそく進めようと思いルンルンで帰宅していた。
それがいけなかったのか横断歩道を渡っている時にドンッという衝撃音とともに視界が歪み周りがザワザワしているのが聞こえた。
初めは何が起こったのか分からず辛うじて動いた瞳だけで周りの状況を確認した。
自分の下にはどんどん広がっていく赤色の液体と思うように動かせない体。俺は信号無視の車に轢かれたんだと分かった途端どんどん視界がぼやけてきてあ、俺死ぬんだと直感的に思いそのまま意識を失った__



ハッと目を覚ましまず視界に入ったのが知らない天井。そのまま起き上がって周りを見渡すと広いベッドに俺の部屋が10個は入るんじゃないかってほど広い部屋にいることが分かった。
さっき轢かれたしもしたしてここは病院?俺助かったの?そう思って自分の体を見た。
すると見るからに高そうな服を着ているし手は明らかに小さくなっている。
あれ?と困惑して顔をペタペタ触ってみる。
やっぱり顔もめっちゃ小さい。
そんなことをしていると部屋に燕尾服に白の手袋をしたいかにも執事ですといった風貌の若い男が入ってきた。

「サフィラス坊っちゃま!お目覚めになられたのですか!?」

入室そうそう俺の姿を見るなりそう言いながらベッドまで駆け寄ってきた。
ん?今サフィラスとか言われた?気のせい?と思っていると返事をしない俺を不審に思ったのか執事(仮)が焦った表情になってきた。

「坊っちゃま、まだご気分が優れないのですか…?もしかして打ちどころが悪かったとか!?」

なんか早口でいろいろ言ってるみたいだけどそれより自分がサフィラスというどこか聞いたことがあるような名前でしかも坊っちゃまとか呼ばれたことが気になった。

「あ、あの…ここは?あと、俺ってサフィラスって名前なの?」

「あああ、サフィラス坊っちゃま!やはり打ちどころが悪く記憶が混乱しているのですね…ここはローウェル伯爵家でございます。貴方様はローウェル家次男サフィラス・ローウェル様にございます」

困惑しながらも俺の質問にはしっかりと答えてくれているから悪い人ではないみたいだけどそれより俺がサフィラス・ローウェルって?
あれ?この名前…俺が昨日徹夜してやっとの思いで解放した隠しルートキャラのあのサフィラス・ローウェル!?!?
俺は確かめるためにベッドから飛び降りて鏡を確認した。

「この顔は…まじであのサフィラスじゃん…」

なんと俺は今流行りの異世界転生というものをしてしまったらしい…
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