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二章
二話 伊藤ほのかの挑戦 M5の逆襲編 その三
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「……待ちなさいよ!」
腹の底から声を出す。絶対に逃がさない。
私は弁当箱を地面に叩きつけた男の子を睨みつける。
「ああん? 何か言ったか?」
相手は四人いるけど、そんなこと関係ない。絶対に報いは受けてもらうんだから!
「ちゃんと謝ったでしょ? なのにこの仕打ち……ふざけないでよ!」
私はステップを刻む。
思い出して……先輩の姿を……不良を叩きのめしたあの姿を……。
右手を軽く握り、目より少し高い位置に構える。
「食べ物は粗末にするなって親から教わらなかったの?」
「……」
標的をじっと見据える。距離は問題ない。後はふりぬくのみ。
「でも、ほのか。結婚式はライスシャワー外せないって言ってなかった?」
「言ってたし」
「そこ! うるさい!」
友達でしょ、私達! 援護してよね、もう! パイの事で恨むのはお門違いだから!
改めて、私は青巻君に向かい合う。
その不敵な笑み、ぶっつぶしてあげる! 食らえ! 先輩譲りの風紀委員パンチ!
「あんたが何様かしらないけど……調子のってんじゃねえよ!」
バシュ!
私は腰の入った渾身の右フックを、弁当箱を地面に叩きつけた男の子の顎に殴りつける。
男の子は顎を打ち抜かれ、尻餅をつく。
私は地面に散らばった弁当を片付け、パイを投げてきた生徒に風紀委員の腕章を見せつける。
「風紀委員です! 今、パイ投げた人! ちょっと、風紀委員室まで来てもらえますか?」
「な、なんでだよ!」
なんで? そんなことも分からないの? これはきっついお仕置きが必要だ。
「同行しないのならいいですよ。でも、藤堂先輩の相棒を敵に回すとどうなるか、後悔しないでくださいね」
私は特上の笑顔で生徒に脅しをかける。先輩の名前を出してね!
「ふ、藤堂ってあの、藤堂か?」
「ヤバいよ……不良狩りだろ?」
「き、聞いたことあるぞ。藤堂には相棒がいるって。鬼のように強い女だって。元レディース総長だって!」
効果覿面だ!
私は元レディース総長ではありませんけどね!
腰に両手をあて、ふんぞり返る。
「流石はほのか。藤堂先輩の名前を使って脅してるし」
「本人は対したことないのに」
そこ、本当にうるさい! バレたらまずいでしょ!
確かに先輩の威光をお借りしているけど、パイを投げた人を取り締まるのは間違いじゃないから! 許せないでしょ!
私はパイを投げつけた生徒を連れて風紀委員室に向かった。
風紀委員室にいた先輩と橘先輩は複数の生徒を連れてきた私を見て、目を丸くしたけど、事情を説明すると、先輩は本気で怒ってくれた。
やっぱり、先輩を好きになってよかった! でも、好きな先輩に嘘つくのは……BLのことを黙っているのは……よくないよね。
ああっ! どうしたらいいのよ、もう!
放課後。
青札の件で私と先輩、橘先輩は風紀委員室に集まっていた。被害者として明日香とるりかも同席している。
パイを投げてきた生徒は取り締まったけど、肝心の元凶であるあの四人組には何もしていない。
パイを投げた生徒を取り締まっている間に、逃げられてしまった。
あの四人組、気になる。もちろん、イケメンは関係ない。
お昼の出来事はあるドラマと漫画の展開、設定と酷似している。
梨ネタ、四人組、青札。
青巻っち、バスケ、インターハイ。
ううん、微妙にズレているというかミックスされているというか……。
「はあ……」
四人組の話を聞いた橘先輩がため息ついちゃったよ。
橘先輩は知っているのかな? あの四人組のこと。
先輩も難しい顔している。
「嫌な予感が現実になったな、左近」
「全くだよ。予測はしていたけど、困ったことになったね。一難去ってまた一難だ。これは連鎖するかも」
ううっ、話に入っていけない。
予測していた? どういうこと?
あの四人組ってやっぱり問題児なの?
私は明日香にこっそり尋ねる。
「ね、ねえ、あの四人組って問題児なの?」
「ほ、ほのか、風紀委員のあんたがこの手の質問しちゃマズイし」
「ほのほの、先輩に見とれすぎだからこの手の噂が疎かになるんだよ」
うううっ、反論できない。
るりかがあの四人組について教えてくれる。
「あの四人はねほのほの、M5と呼ばれる人達だよ」
「M5?」
「奇跡(Miracle)の五人組って呼ばれている人達なの」
あ、分かっちゃった。コラボなのね。少女漫画と少年漫画の
「もしかして、バスケ強いとか?」
「知ってたの?」
やっぱり、私の勘は正しかったみたい。あの有名な漫画の設定だ。
「ええっと、ごめん、話し続けて」
「同じ年、同じ学年、同じ学校に10年に1人の逸材が5人も集まって、全国制覇したことからついたのが奇跡の5人組。しかも、みんな金持ち」
「バスケットプレイヤーで金持ち?」
金持ちは青札から想像つくけどね。ここはドラマの設定なんだ。
まずは一人目。
「そう。まず、ほのかのお弁当を地面に叩きつけた相手だけど、青巻亜喜夫。PF(パワーフォワード )でエース。稼ぎ頭で一試合五十点は当たり前の超攻撃型のフォワード。ちなみに、親は裏社会のドンって噂」
二人目。
「緑巻総一朗。副主将でSG(シューティングガード)。一寸の狂いもない正確な3Pシューターで成功率九十七%。家は茶道の家元の息子」
三人目。
「紫巻ルイ。C(センター)。圧倒的パワーと広い守備範囲をもつことから高校最強のセンターと称されている。大手自動車株式会社の箱入り息子」
四人目。
「黄巻将太。変幻自在なSF(スモール・フォワード)。相手のプレイスタイルを自分のものにできる才能あふれた選手。家は大手OA機器社長の息子」
問題は次だ。私の知っているドラマの設定は四人組。五人じゃない。
今のところ、名前とどんなお金持ちなのかはドラマの設定はほぼ一緒。
違っていたのはジュースをこぼした相手がリーダ格の男の子じゃなくて、青巻君だったってこと。
バスケのステータスは漫画と同じ。苗字は漫画と若干違う。
残りの一人がきっと、この五人のリーダーの子。苗字はある程度、想像がつく。
五人目。
「赤巻瑛司。M5のリーダーにして主将、PG(ポイントガード)。その実力は未知数で、誰も彼が本気でプレイしているところをみたことがない。家は世界に名を轟かせている大財閥の一つ、赤巻財閥の長男で跡取り息子」
やっぱりね。これで、五人組の名前とステータスは分かった。
それにしても、赤巻、青巻、黄巻、紫巻、緑巻。戦隊ものかとツッコむべきか、それとも早口言葉かとツッコむべきか悩むチョイスだよね。
プレイヤーとしてじゃなく、名前が揃った方が奇跡っぽくない?
でも、これほど濃いキャラがいたのに私が気づかないなんておかしい。学校の噂には人一倍気にしてきたのに。
頭の脳裏に押水先輩の一件が思い浮かぶ。
あの時は美少女がバーゲンセールのように出てきたけど、今回はスポーツ選手が多い気がする。しかも、イケメン。
先輩達は何か懸念しているみたいだけど、何だろう? 五人組の事だけじゃない気がする。
「先輩達は知っていたんですか、あの五人の事? 嫌な予感が的中したって言ってましたけど」
先輩はため息をついた。
疲れた顔をしていることから、あの五人はかなりの問題児だと推測できてしまう。人のお弁当箱叩きつけるような人だから、まともな人ではないと分かっていたけど。
「……報告を受けていた。最近、問題を起こしている生徒が増えていると。でも、先生は見て見ぬふりをしていると」
「な、なんなんですか、それ!」
生徒がやりたい放題していたら、先生が注意しないとダメでしょ!
私の怒りの表情に橘先輩が苦笑している。
腹の底から声を出す。絶対に逃がさない。
私は弁当箱を地面に叩きつけた男の子を睨みつける。
「ああん? 何か言ったか?」
相手は四人いるけど、そんなこと関係ない。絶対に報いは受けてもらうんだから!
「ちゃんと謝ったでしょ? なのにこの仕打ち……ふざけないでよ!」
私はステップを刻む。
思い出して……先輩の姿を……不良を叩きのめしたあの姿を……。
右手を軽く握り、目より少し高い位置に構える。
「食べ物は粗末にするなって親から教わらなかったの?」
「……」
標的をじっと見据える。距離は問題ない。後はふりぬくのみ。
「でも、ほのか。結婚式はライスシャワー外せないって言ってなかった?」
「言ってたし」
「そこ! うるさい!」
友達でしょ、私達! 援護してよね、もう! パイの事で恨むのはお門違いだから!
改めて、私は青巻君に向かい合う。
その不敵な笑み、ぶっつぶしてあげる! 食らえ! 先輩譲りの風紀委員パンチ!
「あんたが何様かしらないけど……調子のってんじゃねえよ!」
バシュ!
私は腰の入った渾身の右フックを、弁当箱を地面に叩きつけた男の子の顎に殴りつける。
男の子は顎を打ち抜かれ、尻餅をつく。
私は地面に散らばった弁当を片付け、パイを投げてきた生徒に風紀委員の腕章を見せつける。
「風紀委員です! 今、パイ投げた人! ちょっと、風紀委員室まで来てもらえますか?」
「な、なんでだよ!」
なんで? そんなことも分からないの? これはきっついお仕置きが必要だ。
「同行しないのならいいですよ。でも、藤堂先輩の相棒を敵に回すとどうなるか、後悔しないでくださいね」
私は特上の笑顔で生徒に脅しをかける。先輩の名前を出してね!
「ふ、藤堂ってあの、藤堂か?」
「ヤバいよ……不良狩りだろ?」
「き、聞いたことあるぞ。藤堂には相棒がいるって。鬼のように強い女だって。元レディース総長だって!」
効果覿面だ!
私は元レディース総長ではありませんけどね!
腰に両手をあて、ふんぞり返る。
「流石はほのか。藤堂先輩の名前を使って脅してるし」
「本人は対したことないのに」
そこ、本当にうるさい! バレたらまずいでしょ!
確かに先輩の威光をお借りしているけど、パイを投げた人を取り締まるのは間違いじゃないから! 許せないでしょ!
私はパイを投げつけた生徒を連れて風紀委員室に向かった。
風紀委員室にいた先輩と橘先輩は複数の生徒を連れてきた私を見て、目を丸くしたけど、事情を説明すると、先輩は本気で怒ってくれた。
やっぱり、先輩を好きになってよかった! でも、好きな先輩に嘘つくのは……BLのことを黙っているのは……よくないよね。
ああっ! どうしたらいいのよ、もう!
放課後。
青札の件で私と先輩、橘先輩は風紀委員室に集まっていた。被害者として明日香とるりかも同席している。
パイを投げてきた生徒は取り締まったけど、肝心の元凶であるあの四人組には何もしていない。
パイを投げた生徒を取り締まっている間に、逃げられてしまった。
あの四人組、気になる。もちろん、イケメンは関係ない。
お昼の出来事はあるドラマと漫画の展開、設定と酷似している。
梨ネタ、四人組、青札。
青巻っち、バスケ、インターハイ。
ううん、微妙にズレているというかミックスされているというか……。
「はあ……」
四人組の話を聞いた橘先輩がため息ついちゃったよ。
橘先輩は知っているのかな? あの四人組のこと。
先輩も難しい顔している。
「嫌な予感が現実になったな、左近」
「全くだよ。予測はしていたけど、困ったことになったね。一難去ってまた一難だ。これは連鎖するかも」
ううっ、話に入っていけない。
予測していた? どういうこと?
あの四人組ってやっぱり問題児なの?
私は明日香にこっそり尋ねる。
「ね、ねえ、あの四人組って問題児なの?」
「ほ、ほのか、風紀委員のあんたがこの手の質問しちゃマズイし」
「ほのほの、先輩に見とれすぎだからこの手の噂が疎かになるんだよ」
うううっ、反論できない。
るりかがあの四人組について教えてくれる。
「あの四人はねほのほの、M5と呼ばれる人達だよ」
「M5?」
「奇跡(Miracle)の五人組って呼ばれている人達なの」
あ、分かっちゃった。コラボなのね。少女漫画と少年漫画の
「もしかして、バスケ強いとか?」
「知ってたの?」
やっぱり、私の勘は正しかったみたい。あの有名な漫画の設定だ。
「ええっと、ごめん、話し続けて」
「同じ年、同じ学年、同じ学校に10年に1人の逸材が5人も集まって、全国制覇したことからついたのが奇跡の5人組。しかも、みんな金持ち」
「バスケットプレイヤーで金持ち?」
金持ちは青札から想像つくけどね。ここはドラマの設定なんだ。
まずは一人目。
「そう。まず、ほのかのお弁当を地面に叩きつけた相手だけど、青巻亜喜夫。PF(パワーフォワード )でエース。稼ぎ頭で一試合五十点は当たり前の超攻撃型のフォワード。ちなみに、親は裏社会のドンって噂」
二人目。
「緑巻総一朗。副主将でSG(シューティングガード)。一寸の狂いもない正確な3Pシューターで成功率九十七%。家は茶道の家元の息子」
三人目。
「紫巻ルイ。C(センター)。圧倒的パワーと広い守備範囲をもつことから高校最強のセンターと称されている。大手自動車株式会社の箱入り息子」
四人目。
「黄巻将太。変幻自在なSF(スモール・フォワード)。相手のプレイスタイルを自分のものにできる才能あふれた選手。家は大手OA機器社長の息子」
問題は次だ。私の知っているドラマの設定は四人組。五人じゃない。
今のところ、名前とどんなお金持ちなのかはドラマの設定はほぼ一緒。
違っていたのはジュースをこぼした相手がリーダ格の男の子じゃなくて、青巻君だったってこと。
バスケのステータスは漫画と同じ。苗字は漫画と若干違う。
残りの一人がきっと、この五人のリーダーの子。苗字はある程度、想像がつく。
五人目。
「赤巻瑛司。M5のリーダーにして主将、PG(ポイントガード)。その実力は未知数で、誰も彼が本気でプレイしているところをみたことがない。家は世界に名を轟かせている大財閥の一つ、赤巻財閥の長男で跡取り息子」
やっぱりね。これで、五人組の名前とステータスは分かった。
それにしても、赤巻、青巻、黄巻、紫巻、緑巻。戦隊ものかとツッコむべきか、それとも早口言葉かとツッコむべきか悩むチョイスだよね。
プレイヤーとしてじゃなく、名前が揃った方が奇跡っぽくない?
でも、これほど濃いキャラがいたのに私が気づかないなんておかしい。学校の噂には人一倍気にしてきたのに。
頭の脳裏に押水先輩の一件が思い浮かぶ。
あの時は美少女がバーゲンセールのように出てきたけど、今回はスポーツ選手が多い気がする。しかも、イケメン。
先輩達は何か懸念しているみたいだけど、何だろう? 五人組の事だけじゃない気がする。
「先輩達は知っていたんですか、あの五人の事? 嫌な予感が的中したって言ってましたけど」
先輩はため息をついた。
疲れた顔をしていることから、あの五人はかなりの問題児だと推測できてしまう。人のお弁当箱叩きつけるような人だから、まともな人ではないと分かっていたけど。
「……報告を受けていた。最近、問題を起こしている生徒が増えていると。でも、先生は見て見ぬふりをしていると」
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