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十章
十話 オキナグサ -告げられぬ恋- その九
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「古見君」
「……」
返事がない。
もう一度、古見君の背中に呼びかけるけど、返事をしてくれない。
古見君は黙ったまま、雨に打たれている。私は傘の取っ手をぎゅっと握る。
「ね、ねえ、古見君、風邪ひくよ? 体、ふかないと」
古見君がぬれないようそっと傘の中に入れる。
カバンの中からハンドタオルをとり、古見君をふこうとすると、古見君が振り返った。
古見君が泣いている……。
「……僕ね、分かったんだ。僕、やっぱり、獅子王先輩のことが好きだって」
「……」
「獅子王先輩、海外へいっちゃうんだって」
橘先輩の情報通り。
獅子王先輩の海外遠征、顧問から聞いちゃったんだ。
古見君が笑っている。でも、その笑顔は心からの笑顔じゃない。あきらめたときに浮かべる笑顔だ。
「獅子王先輩の海外遠征の話を聞いたとき、離れ離れになるって分かったとき、胸の奥がすごく痛くなったんだ。いかないで、いかないでって叫びたかった。でも、でもね、僕……獅子王先輩に……迷惑かけたくないから……必死で……頑張ってくださいって……言ったんだ。迷惑をかけたくないから……僕、頑張ったよ」
古見君の声が涙声になっている。
好きな人の為に自分の心を殺して応援することなんて、私にできるの。いや、できないよ……。
だって、応援しちゃったら、もう好きな人に会えなくなる。想像しただけで胸の奥がしめつけられる痛みで、何も考えられなくなる。
「頑張ってくださいって言ったらね……獅子王先輩が一緒に来いって手を差し伸べてくれたんだ。俺様と一緒にいろって。涙がでるほどうれしかった。でも、顧問は無理だって言ったんだけど、そしたら獅子王先輩、キレちゃって」
ああ、想像できるわ~。獅子王先輩らしい。
でも、獅子王先輩すごいよね。ついて来いって。その言葉がどれほどうれしいか、私にも分かる。
同じ立場で先輩にそう言われたら、涙が出ちゃうよ、絶対。
「僕もね、獅子王先輩を必死に説得したんだ。だって、獅子王先輩が世界チャンピオンになれるかもしれないから……でも、獅子王先輩は僕に言ってくれたんだ。お前がいないとダメなんだって。そばにいろって。今まで生きてきて一番嬉しかった……獅子王先輩は僕を男とか女とかじゃなくて、僕自身を見てくれてたんだ。何のとりえもない無力な僕を好きになってくれたんだ。僕の事を認めてくれる人がいて、求められて、体の奥から何かあたたかいものがこみあげてきて……」
古見君は泣いているのに、笑顔はとても綺麗だった。本当にうれしかったってことが伝わってくる。
獅子王先輩はきっと、あの雪の日からずっと、古見君を見ているんだよね。古見君だけを……。
でも、古見君の笑顔はすぐに消えていく。下を向いてしまっている。
「それなのに……僕、獅子王先輩の手を……手を握り返せなかった……その手を握り返すことが……できな……かったんだ……強くなるって決めたのに……何も変わっていなかった……弱虫なまま……だった……出てきた言葉は、『今しかないチャンスだからいくべきです』って……」
ぐしゃぐしゃに泣き崩れる古見君をこれ以上見たくなかった。目をそらしたかった。
でも、私は向かい合わなきゃいけない。この恋に関わってきた当人として。
「獅子王先輩は未来があるし……世界で通じる人だから……あきらめるしかないって……そうするしかないって……自分を納得させようとした……神木さんの……神木さんのいうとおり……僕達の恋は……間違って……間違っている……そう思わなかったら……そう思わなかったら頭が変になりそうで……耐えられなかった! でも……獅子王先輩は逃がしてくれなかった……獅子王先輩にお前の気持ちはどうなんだって訊かれた……獅子王先輩はいつもそう……まっすぐで……正しくて……強くて……人の意見なんて聞かない自分の意志を貫く人……そんな獅子王先輩に憧れていたのに……なりたいって思っていたのに……なりたかったのに……」
古見君の気持ちが痛いほどよくわかる。
だって、古見君の獅子王先輩への気持ちは、私が先輩にあこがれる気持ちと一緒だから。
私も先輩のようになりたいって、今も思っているから。思っているのに、今、目の前で泣いている友達の涙を止めることが出来ない。
私も無力のまま。
「なのに、なのに……逃げたんだ……自分の保身の為に! 傷つきたくなくて……嫌われたくなくて! だから……出てきた言葉は……し、獅子王先輩……獅子王先輩のこと……先輩後輩……としか思えない……思えないって言って断ったんだ……だって、だって仕方ないじゃない! 男の子同士だよ! 絶対に絶対に……好きになっちゃいけないって……好きになったらダメだって……」
血反吐を吐くような、苦渋に満ちた顔で吐き出した古見君の言葉に、私は何も言えなかった。
好きな人を好きになっちゃいけないっていうのは、どれほどの想いで言えるのだろう。
一緒にいたいのに、離れるしかないと自分を納得させるために、どれほどの言い訳を続けてきたのだろう。
好きな人が真っ直ぐ気持ちを伝えてくれたのに、嬉しいはずなのに、それを拒絶する言葉を吐き出すのに、どれほどの葛藤と悲しみがあったのだろう。
私がもし、古見君の立場なら? 好きな人の為に別れる? それとも、ついていく?
漫画やドラマだったらついていくと思うんだけど、現実はそうはいかない。
全て、好きな人についていくなんて、どれだけの覚悟が必要なんだろう。
好きな人の為に自分の想いを殺さなければならない覚悟とどっちが重いのだろう。
「……ごめん……ごめんね、伊藤さん……本当にごめんなさい……僕……とても大切なものを失った……そばにいられればそれだけでよかったのに……それ以外は何も望んでいなかったのに……僕の初恋は……始まった瞬間に終わっちゃったよ」
雨は降り続け、地面を濡らす雫がずっと落ちている。古見君が泣いているのに、私は何もすることができずにいる。
私は、どうしたらいいの?
きっと、ここが古見君達のターニングポイント。分岐点。同性愛に別れを告げて、みんなの認める正常な恋愛をするための分岐点。
新しい恋を見つける為に必要な別れだ。痛みなんだ。同性愛を終わらせる為の儀式なんだ。
頭の中で、終わらせてあげてとささやく声が聞こえる。それが正しいことなのとささやく声が聞こえる。
橘先輩の言葉が蘇る。
「同性愛なんて気持ち悪い」
古見君のクラスメイトの言葉が頭をよぎる。
「キモ! キモいっしょ!」
「マジかよ! 信じられねえ!」
「頭、大丈夫かよ!」
知ってる。みんなが同性愛を嫌悪していることを。
でも、心の奥底で、言葉にならない声が叫んでいる。
その声に従えばきっと、みんなが不幸になるかもしれない。でも、それでも……。
私は……古見君の涙を……ハンドタオルでそっとふいた。
この雨を止めてみせる! あの日の先輩のように!
貫くは己の意思。恥じるべきは自分を誤魔化すこと。
先輩からもらった言葉とぬいぐるみをぎゅっと握りしめ、決意する。この絶望的な状況に抗うことを!
「古見君、待ってて。私がなんとかするから」
「なんとかって?」
泣き崩れる古見君の手を握って、私は力強くうなずく。
「なんとかは、なんとかだよ。私、頑張るから。私も弱虫だけど、頑張るから。だから古見君は素直になって」
「素直に?」
「うん! 自分の気持ちに素直になって。それが一番大事なことだから。世間が何て言おうと、同性愛が間違っていたとしても、本当に大切なのは古見君の気持ちだから」
間違いなんかじゃない。人を真剣に好きになる気持ちが間違いなはずがない。間違っていない事を私が必ず証明してみせる。
覚悟は決めた。だから、後は行動あるのみだ。
いこう、獅子王先輩の元へ。
「……」
返事がない。
もう一度、古見君の背中に呼びかけるけど、返事をしてくれない。
古見君は黙ったまま、雨に打たれている。私は傘の取っ手をぎゅっと握る。
「ね、ねえ、古見君、風邪ひくよ? 体、ふかないと」
古見君がぬれないようそっと傘の中に入れる。
カバンの中からハンドタオルをとり、古見君をふこうとすると、古見君が振り返った。
古見君が泣いている……。
「……僕ね、分かったんだ。僕、やっぱり、獅子王先輩のことが好きだって」
「……」
「獅子王先輩、海外へいっちゃうんだって」
橘先輩の情報通り。
獅子王先輩の海外遠征、顧問から聞いちゃったんだ。
古見君が笑っている。でも、その笑顔は心からの笑顔じゃない。あきらめたときに浮かべる笑顔だ。
「獅子王先輩の海外遠征の話を聞いたとき、離れ離れになるって分かったとき、胸の奥がすごく痛くなったんだ。いかないで、いかないでって叫びたかった。でも、でもね、僕……獅子王先輩に……迷惑かけたくないから……必死で……頑張ってくださいって……言ったんだ。迷惑をかけたくないから……僕、頑張ったよ」
古見君の声が涙声になっている。
好きな人の為に自分の心を殺して応援することなんて、私にできるの。いや、できないよ……。
だって、応援しちゃったら、もう好きな人に会えなくなる。想像しただけで胸の奥がしめつけられる痛みで、何も考えられなくなる。
「頑張ってくださいって言ったらね……獅子王先輩が一緒に来いって手を差し伸べてくれたんだ。俺様と一緒にいろって。涙がでるほどうれしかった。でも、顧問は無理だって言ったんだけど、そしたら獅子王先輩、キレちゃって」
ああ、想像できるわ~。獅子王先輩らしい。
でも、獅子王先輩すごいよね。ついて来いって。その言葉がどれほどうれしいか、私にも分かる。
同じ立場で先輩にそう言われたら、涙が出ちゃうよ、絶対。
「僕もね、獅子王先輩を必死に説得したんだ。だって、獅子王先輩が世界チャンピオンになれるかもしれないから……でも、獅子王先輩は僕に言ってくれたんだ。お前がいないとダメなんだって。そばにいろって。今まで生きてきて一番嬉しかった……獅子王先輩は僕を男とか女とかじゃなくて、僕自身を見てくれてたんだ。何のとりえもない無力な僕を好きになってくれたんだ。僕の事を認めてくれる人がいて、求められて、体の奥から何かあたたかいものがこみあげてきて……」
古見君は泣いているのに、笑顔はとても綺麗だった。本当にうれしかったってことが伝わってくる。
獅子王先輩はきっと、あの雪の日からずっと、古見君を見ているんだよね。古見君だけを……。
でも、古見君の笑顔はすぐに消えていく。下を向いてしまっている。
「それなのに……僕、獅子王先輩の手を……手を握り返せなかった……その手を握り返すことが……できな……かったんだ……強くなるって決めたのに……何も変わっていなかった……弱虫なまま……だった……出てきた言葉は、『今しかないチャンスだからいくべきです』って……」
ぐしゃぐしゃに泣き崩れる古見君をこれ以上見たくなかった。目をそらしたかった。
でも、私は向かい合わなきゃいけない。この恋に関わってきた当人として。
「獅子王先輩は未来があるし……世界で通じる人だから……あきらめるしかないって……そうするしかないって……自分を納得させようとした……神木さんの……神木さんのいうとおり……僕達の恋は……間違って……間違っている……そう思わなかったら……そう思わなかったら頭が変になりそうで……耐えられなかった! でも……獅子王先輩は逃がしてくれなかった……獅子王先輩にお前の気持ちはどうなんだって訊かれた……獅子王先輩はいつもそう……まっすぐで……正しくて……強くて……人の意見なんて聞かない自分の意志を貫く人……そんな獅子王先輩に憧れていたのに……なりたいって思っていたのに……なりたかったのに……」
古見君の気持ちが痛いほどよくわかる。
だって、古見君の獅子王先輩への気持ちは、私が先輩にあこがれる気持ちと一緒だから。
私も先輩のようになりたいって、今も思っているから。思っているのに、今、目の前で泣いている友達の涙を止めることが出来ない。
私も無力のまま。
「なのに、なのに……逃げたんだ……自分の保身の為に! 傷つきたくなくて……嫌われたくなくて! だから……出てきた言葉は……し、獅子王先輩……獅子王先輩のこと……先輩後輩……としか思えない……思えないって言って断ったんだ……だって、だって仕方ないじゃない! 男の子同士だよ! 絶対に絶対に……好きになっちゃいけないって……好きになったらダメだって……」
血反吐を吐くような、苦渋に満ちた顔で吐き出した古見君の言葉に、私は何も言えなかった。
好きな人を好きになっちゃいけないっていうのは、どれほどの想いで言えるのだろう。
一緒にいたいのに、離れるしかないと自分を納得させるために、どれほどの言い訳を続けてきたのだろう。
好きな人が真っ直ぐ気持ちを伝えてくれたのに、嬉しいはずなのに、それを拒絶する言葉を吐き出すのに、どれほどの葛藤と悲しみがあったのだろう。
私がもし、古見君の立場なら? 好きな人の為に別れる? それとも、ついていく?
漫画やドラマだったらついていくと思うんだけど、現実はそうはいかない。
全て、好きな人についていくなんて、どれだけの覚悟が必要なんだろう。
好きな人の為に自分の想いを殺さなければならない覚悟とどっちが重いのだろう。
「……ごめん……ごめんね、伊藤さん……本当にごめんなさい……僕……とても大切なものを失った……そばにいられればそれだけでよかったのに……それ以外は何も望んでいなかったのに……僕の初恋は……始まった瞬間に終わっちゃったよ」
雨は降り続け、地面を濡らす雫がずっと落ちている。古見君が泣いているのに、私は何もすることができずにいる。
私は、どうしたらいいの?
きっと、ここが古見君達のターニングポイント。分岐点。同性愛に別れを告げて、みんなの認める正常な恋愛をするための分岐点。
新しい恋を見つける為に必要な別れだ。痛みなんだ。同性愛を終わらせる為の儀式なんだ。
頭の中で、終わらせてあげてとささやく声が聞こえる。それが正しいことなのとささやく声が聞こえる。
橘先輩の言葉が蘇る。
「同性愛なんて気持ち悪い」
古見君のクラスメイトの言葉が頭をよぎる。
「キモ! キモいっしょ!」
「マジかよ! 信じられねえ!」
「頭、大丈夫かよ!」
知ってる。みんなが同性愛を嫌悪していることを。
でも、心の奥底で、言葉にならない声が叫んでいる。
その声に従えばきっと、みんなが不幸になるかもしれない。でも、それでも……。
私は……古見君の涙を……ハンドタオルでそっとふいた。
この雨を止めてみせる! あの日の先輩のように!
貫くは己の意思。恥じるべきは自分を誤魔化すこと。
先輩からもらった言葉とぬいぐるみをぎゅっと握りしめ、決意する。この絶望的な状況に抗うことを!
「古見君、待ってて。私がなんとかするから」
「なんとかって?」
泣き崩れる古見君の手を握って、私は力強くうなずく。
「なんとかは、なんとかだよ。私、頑張るから。私も弱虫だけど、頑張るから。だから古見君は素直になって」
「素直に?」
「うん! 自分の気持ちに素直になって。それが一番大事なことだから。世間が何て言おうと、同性愛が間違っていたとしても、本当に大切なのは古見君の気持ちだから」
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