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異常事態
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私が騎士になってから1ヵ月半が経った。
今日と明日は野営の訓練日だ。
この訓練では、王都の近くにある森の中、サバイバルナイフのみで一夜を過ごすという内容で、かなり鬼畜だ。
まず、武器が指定されているため、自分の適正武器は使えない。また、森には当然のごとく、魔物がいるため、おちおち寝てられない。さらに、仲間は周りにいない呈でやっているので、もし訓練中見つけても声を掛けずに素通りしなければならない。……まあ、仲間が命の危機にある場合は別とされているが。
そして、私達はこの訓練は3回目。慣れるどころか、森で迷ってばかりだ。
「皆、集まったか」
数分後。最後の一人が集まったのを確認した第2班班長であるカイ班長は、軍馬に乗り、走らせた。
私達はそれに続き、軍馬を走らせる。
王都の近くとはいえど、距離はまあまああるので、馬を使う。
馬を走らせること20分。森についた私達は早速ばらばらに行動し始めた。
私も自分の安全を確保するため、森に入る。
今回の参加人数は90人以上いるが、明日の朝になる頃には20人程度になっているだろう。
皆、慣れない森という場所での魔物との戦いに苦戦し、巡回している班長や、ベテラン騎士に助けてもらい、脱落していくのだ。
かくいう私も、1回目の時は運悪く上級魔物に接触してしまい、脱落した。魔術で応戦しようとしたが、いかんせん私の適正魔法は森の中で使えないもの。武器も指定されているし、脱落するしかなかった。
2回目は上級魔物に会わないよう、気配を読みまくり、生き残れたが、今回は気配を読まずに直感でやる。そうしないと自分の成長にもならないから。
というわけで森を散策しているのだが……何かが変だ。
いつもなら魔物の声で溢れているにも関わらず……静かすぎるのだ。
カイ班長もその事に気付いたのか、事前に持たされていた遠距離通話ができる魔道具を通し、撤退する旨を伝えてきた。
まあ、こちとら新人騎士だ。ベテラン騎士だったらまだいいが、新人にこの異常事態の中野営をさせるのは危ないし、異論はない。
ただ、私のいる場所がかなり集合場所から離れているので少し急いで行かなくては。
集合場所に戻ると、既に私以外の騎士は戻っていたのか、すぐに馬に乗り、走り出した。
馬に乗り、後ろを振り替えると、いつも道理の森が見える。
だが、その奥底にある雰囲気がひどく恐ろしいものに変わっているみたいだった。
少し寒気がした私は慌てて先に行っている仲間達の列に加わった。
もし、後少しでも森を見つめていたら、その懐かしい魔方陣を見れたとも知らず。
今日と明日は野営の訓練日だ。
この訓練では、王都の近くにある森の中、サバイバルナイフのみで一夜を過ごすという内容で、かなり鬼畜だ。
まず、武器が指定されているため、自分の適正武器は使えない。また、森には当然のごとく、魔物がいるため、おちおち寝てられない。さらに、仲間は周りにいない呈でやっているので、もし訓練中見つけても声を掛けずに素通りしなければならない。……まあ、仲間が命の危機にある場合は別とされているが。
そして、私達はこの訓練は3回目。慣れるどころか、森で迷ってばかりだ。
「皆、集まったか」
数分後。最後の一人が集まったのを確認した第2班班長であるカイ班長は、軍馬に乗り、走らせた。
私達はそれに続き、軍馬を走らせる。
王都の近くとはいえど、距離はまあまああるので、馬を使う。
馬を走らせること20分。森についた私達は早速ばらばらに行動し始めた。
私も自分の安全を確保するため、森に入る。
今回の参加人数は90人以上いるが、明日の朝になる頃には20人程度になっているだろう。
皆、慣れない森という場所での魔物との戦いに苦戦し、巡回している班長や、ベテラン騎士に助けてもらい、脱落していくのだ。
かくいう私も、1回目の時は運悪く上級魔物に接触してしまい、脱落した。魔術で応戦しようとしたが、いかんせん私の適正魔法は森の中で使えないもの。武器も指定されているし、脱落するしかなかった。
2回目は上級魔物に会わないよう、気配を読みまくり、生き残れたが、今回は気配を読まずに直感でやる。そうしないと自分の成長にもならないから。
というわけで森を散策しているのだが……何かが変だ。
いつもなら魔物の声で溢れているにも関わらず……静かすぎるのだ。
カイ班長もその事に気付いたのか、事前に持たされていた遠距離通話ができる魔道具を通し、撤退する旨を伝えてきた。
まあ、こちとら新人騎士だ。ベテラン騎士だったらまだいいが、新人にこの異常事態の中野営をさせるのは危ないし、異論はない。
ただ、私のいる場所がかなり集合場所から離れているので少し急いで行かなくては。
集合場所に戻ると、既に私以外の騎士は戻っていたのか、すぐに馬に乗り、走り出した。
馬に乗り、後ろを振り替えると、いつも道理の森が見える。
だが、その奥底にある雰囲気がひどく恐ろしいものに変わっているみたいだった。
少し寒気がした私は慌てて先に行っている仲間達の列に加わった。
もし、後少しでも森を見つめていたら、その懐かしい魔方陣を見れたとも知らず。
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